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セルヴァン

 僕は山の上を目指して飛んで行く。すると、山羊の群れを見つけた。セルヴァンは居るのかな? 居た! セルヴァンは山羊の角を抱えてその山羊の頭の上に乗っていた。人間と一緒に居るのか……珍しい人間にその姿を見せている……まあ……珍しい訳でもないか……時々彼等は人間に姿をみせる。


「やあ、セルヴァン元気かい? いいの? 人間に姿を見せて」


「シルフィーか、君だって人間に姿を見せているじゃないか、人気者だって他の妖精から聞いているよ」

 傍にいる人間も笑顔で僕を見る。


「ここの人間達は妖精達にとても親切なんだ嬉しいよ、僕等の姿を見ても驚かない。それに、いつもパンやミルク、スープを用意してくれるんだ」


 傍に居る人間は

「こっちこそ。いつも助けて貰っているからね、。ここのチーズやバターは品質がいいから、高値で買ってくれるんだよ。セルヴァン達が管理してくれるからいい物が出来る。お陰で安心して山羊達を野原に放牧出来る」


 そっか、ここの街の人間達も妖精達と仲良く上手くやっているんだ良かった!


「セルヴァン、ドラゴンって見た事はある?」

「ああ、良く見るよ」

「そうなんだ! ねえ、何処に行けば会えるの?」

 

 セルヴァンは少し困った顔をする。

「それは……人間の前では話せないよな」


 そうだよね……


「夜、山羊達が小屋に入って大人しくなったらまたおいでよ。今はこれからチーズとバターを作らないと行けないし他にも仕事はあるんだ」


「相変わらず働き者だね。解ったよ! また来るね」


 セルヴァンは人間達と一緒に山小屋に入って行く。人間達に信頼されているんだね。

エリカ達の所に帰って話す。


「セルヴァンがドラゴンを良く見るって言っているんだ。だから、今夜また会って話しを聞いて来るよ」


 エリカは

「その、セルヴァンっていう妖精は人間と一緒にいるの? 私が言うのも変だけど、変わった妖精ね」


 エリカ達からすると変わって見えるのか……じゃあ僕は? ……その変わってる妖精のか。自分から姿を見せているんだ、変わっているよね……まあ自覚はあるよ。


「そうみたい。彼等は山羊達の面倒をみたり、チーズやバターと作ったりと働き者なんだ。性格も穏やかだから人間達とも仲良くなれるんだ」


「ドラゴンの情報が集まってきたね」

 ミュラーもワクワクしている。解かっているのかな? 君がティムするんだよ……。


 その日の稽古も終わり、食事をしようと街に来たら。


「ああ! 見つけた!」

 アリーナと言う昨日のがこちらに向かって叫ぶ

「お店で待っているから! 必ず来なさいよ!」


「私達はこれから食事なの終わったら相手をしてあげるわ」

 エリカは気にせず店を探す、お店を見つけて入る。席に着くと頼んでいない飲み物を渡された。


「これは?」

 と店員に聞いてみる。


「あそこのお客様からエリカ様へと言う事でお持ちしました」

 その言われた方を見ると昨日一人勝ちした男性がこちらをみてウインクをした。


「昨日のお礼のつもりかな」

 スライムがぼそっと言う。

「きっと今日も、またエリカに賭けるんだろうな」

 ミュラーは面白くないようだ。でも、


「貰ったらお礼はちゃんと言わないとね。僕が行ってくるよ」


 飲み物をくれた男性の所まで飛んだ。


「飲み物をくれてありがとう!」


 そう僕が言うと嬉しそうに僕を見つめる。


「いや‥‥‥いいんだよ……その……昨日の礼だし……それに、妖精に会えるなんて……嬉しいって言うか‥‥‥こんな事で喜んでくれるなら安いもんだ」


 照れながらそして、嬉しそうに言う。


【セルヴァン】服装は緑色のシャツに花柄の刺繍の入った上着、皮で出来た短いパンツを穿いている。冬になると山羊の毛皮のコートを着る。

動物とも話が出来る、リスや鳥達と口笛を吹き合っておしゃべりをする。

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