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ミュラーとスライム

 スライムはミュラーを見て、


「君は何者なんだ……オーラの色が一段と濃くなった。人間には無い色だ」


「そうか、スライムは魔力で見ているんだっけ」

 スライムに近づきミュラーは、


「人間じゃないよ。でも、この姿の時はミュラーという人間だよ。そんな僕では主人とは認めてもらえないのかな?」


「……君が人間ではないとしても私の主人である事には変わりはない。それに人間だから主人と認めた訳ではない、君の存在を認めて君の元に下ったんだ」


 ミュラーはスライムを抱えて、

「そうなんだ。嬉しいよ……」


 抱えられながらスライムが言う

「……地上に生きる者のオーラでないのは分かっていたが……それを隠す事も必要だ。これからは特にだ。ドラゴンのような勘の鋭い生き物は、自分を偽る者には絶対心は開かない」


「……どうすればいいのかな……僕……解らないや……」


「ふう……困ったご主人だな……そのオーラは、ここから出ている」

 と胸をトンと叩く

「心臓だ。意識を集中してオーラをここに全部集める。人間を模すならオーラも模さないと強いモンスターには気づかれる。君には出来るはずだ、居るじゃないか身近に……」


「……エリカ……」


「そうだ……あそこまで強いオーラを持つ人間は居ないが、真似はできるだろう? 真似た位が丁度いい。それに師弟関係にいるんだ、似ていても不思議ではない」


「やってみるよ‥‥‥」

 ミュラーは意識を集中して、〝それ″をする。


「はあぁ……これでどうかな?」

 と、スライムに言う。


「上出来だ」


♢   ♢   ♢ 


 宿に戻った僕等はお弁当を持って山に登る。スライムさんは……ずっと動かない……僕はじっと見る、ちょっと突いてみた。ぷにぷに……


「おい! 突くなよ、これでも寛いでいるんだ。そんな顔で見ないでくれ」


「! そうなんだ」

 動かないスライムさんも可愛いなあ。

「僕、また、妖精達の所に行くね」


 僕は山にいるリュタン達と話す……さっきから、リュタン達は同じように言うんだ。


 大きなモンスターが近づいているって、沢山のモンスターの群れがこちらに向かっていると、カブテール達にも伝わっている。他のシルフィー達が僕に囁く……『危険なモンスターが来ているよ』って……


 僕はエリカに言う、

「エリカ、モンスターの群れがこちらに向かっている。他のシルフィー達も言うんだ……フォレストウルフだって」


「大変! 街に帰って確認しましょう!」


 僕達は街に帰ってギルドにその事を話して報告をする。


「えーっと……こちらには、現在はその様な話は伝わっていませんね……ちょっと待って下さい!! 今連絡が来ました! フォレストウルフに間違いはないようです。どうしましょう……ここには旅人が多く冒険者は今エリカ様達だけです……」


 受付のお姉さんが困っている、それを見たエリカが言う。


「応援要請をしても間に合うとは思えない……私達が相手をします。依頼を申請して下さい。それを請けさせてもらいます」


「わかりました。依頼申請を本部に出します!」


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