ドラゴンの目撃情報
ミュラーとエリカは剣の稽古をしている、ミュラーはここ最近また腕を上げてきている。
あのエリカに付いて行けている、木と木の上を飛び回ってエリカの相手をしている。
元々身軽なのは、元がペガサスだから? でも……そういえば、ミュラーのペガサスの姿は一度も見た事が無いや、エリカは知っているみたいだけど……見てみたいけど……ミュラーは見せたくないんだよね、きっと、仕方ない‥‥‥
いつか、本当の事を話してくれるよね……何故地上に降りて来たのか、
(ペガサスは神しか乗せてはいけないんだ)
いつか、別れはくるのかな‥‥‥
僕は山に住む妖精達に話を聞いていた。そのうちに、山に居る妖精がドラゴンを見たと話してくれた。通り過ぎて行っただけだと、そう言っていた。あのおじさんの言っていた事は間違ってはいないようだ。あの本は役に立っている! やったね!
この街の食堂でも、僕達の事、主には僕とスライムだけど……皆が知っている様になっていた。
いつも、人間達は僕の話相手をしてくれる。スライムさんは……何故かここでも、お悩み相談を受ける事が増えていた。
「……だから、叱ると、注意は違うんだ。感情をぶつけるように言ってしまうと、言われた方は叱られた、と、思うんだ。だから、注意する時は、そこに感情を入れてはいけない」
おお!! もう、始まっている、
「そうだよなあ。つい、声も大きくなってしまうからな、気を付けるよ」
「人を育てるのは難しいが、それは後から、代え難い宝になるんだ」
ここは職人が多いから、そう言った悩みもあるよね、聞いている人達も頷いている。
それにしても、スライムさん! 今日も絶好調だね!
僕は旅人や冒険者から話を聞く、ドラゴンが飛んで行ったと話す人が増えて来た。
「ドラゴンを見つけてどうするんだ?」
と、お店の客から聞かれた、
「僕と一緒にいる冒険者にテイマーが居るんだ! ドラゴンをティム出来たらいいなあって思っている」
その話を聞いて他の人は笑っている。
「ドラゴンを? あの気位の高いドラゴンがティムされるかなあ?」
「難しいの?」
「だって、自分達が最高なんだって思っている奴等だぜ。人間と主従関係を結ぶとは考えにくいよなあ」
そうなんだ……そこで、何故かフェンリルを思い出した。うん、確かに俺様を従えさせるには魔法ってなるよなあ、でも、それでは意味がない。仲間になって欲しいんだ! そうして、今日も遅くまでお店で楽しく過ごしてスライムと一緒に宿に帰る。
「お帰り! 最近はいつも一緒だね」
そう言うミュラーに、
「何故だか、私の所には、人生相談みたいな事をする者ばかりが集まってくるのだが……」
とスライムが言う、
「そうだね、僕も良く聞かれるよ。あのスライムは何処でティムしたんだって、欲しいって言わる……」
その話を聞いていた、エリカが、
「どんな、相談を受けるの?」
と聞く、
「最近は後継者の育成方法かな?」
僕は、
「勉強になるよお! 人材は宝だよ! なんて言うんだ。でも、そうだよねって思うよ!」
エリカは難しい顔をしている……
「何だか難しい話をしているのね……」
「僕は楽しい話が聞けて満足だよお!」
僕はキラキラさせて言う。
 




