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モンスターが来る街

 歩いているとミュラーが

「エリカ……暑いよお。何処かで休もうよ。喉も乾いたあ!」


 僕はその道を上から眺めて見る。少し先にお店が見える。


「エリカこの先にお店があるよ。そこで休まない?」

 僕の言葉にうんうんと頷くミュラー、


「そうね、休みましょうか」

 僕は姿を消してお店に入る。


「いらっしゃい。注文が決まったら呼んで下さいな」


 お店の人にエリカは言う。

「お勧めの物をお願いします。それと、お水を分けて貰えますか?」


 食事も終わり水も分けて貰えた。そこで、エリカはお店の人に聞いてみる。


「この先に喋るスライムがいるって聞いて来たのですが、何か知りませんか?」


 お店の人は

「おや、貴方達もかね。最近増えてきているよ。あのスライムも有名になったもんだよね。あのスライムにわざわざ会いに来るんだから。この先の街だよ。会ってくるといい面白い奴だから」


 と、笑顔で教えてくれた。お店の人も知っているのかあー! わーい! おっとっと、つい声が出そうになる。もうすぐ会えるんだ! わくわく!


「道は間違ってなかったんだね。良かった」

 ミュラーも嬉しそうだ。お店を出てまた歩く。


「ねえ、エリカ、グリフォン呼ぼうよ。この暑さは僕には辛い……」


 僕はミュラーに風を当てる。

「シルフィーの風って気持ちいい……」


 エリカは、

「もうすぐよ。頑張って、ほら!」

 街が見えてきた、そして、街に入る。


「うん! 空気もいい、沢山のシルフィーがいる。モンスターがいる森にしては、優しい風が吹いている」


 姿を現し、ミュラーの肩に乗って言う。


「そうなんだ。シルフィーは森へ行く? それとも、このまま一緒にスライムに会いに行く? 会えるかどうかまだ解らないけれど」

 暫く考える……


「そうだなあ、このままエリカ達と一緒にいるよ。まずは宿を探さないとだね。一緒にいてもいい?」


「いいわよ」

 エリカはそう言ってくれたのでそのままミュラーの肩にいた。そこで、小さな女の子がミュラーの肩にいる僕に気づいて聞いてきた。


「ねえ、その肩に乗せているのはお人形さん? 可愛い、何処で買ったの?」

 と言われたので、僕はその女の子の所まで飛ぶ。


「僕は妖精だよ。風の妖精シルフィー、宜しくね」

 女の子は驚くがキラキラした瞳で僕を見つめる。


「妖精さんなんだあ!」

 その声に周りの大人達が振り向く、僕に沢山の目が集中する。ざわざわとし始めた。


「妖精が姿を現すなんて、あんた達何者なんだ」

 当然の様に聞かれる。


「ただの冒険者ですよ」

 ミュラーは言う、そして、

「あのー喋るスライムがこの街に来るって聞いたのですが」


「あんた達もかね、最近また増えて来たな。あのモンスターは毎日来る訳じゃないからなあ、暫くこの街で待つといいそのうちに会えるよ。それにしても妖精かあ」


 と大勢の大人達に囲まれる。今度はエリカの肩に乗る。そこで、誰かが言う。


「思い出した! 妖精を連れた剣姫エリカ!」

 おう! エリカもなかなか有名じゃないか!


「ギルドホールはあちらです」


 と案内をしてくれる人まで現れた。そう言って歩き出す。ギルドに着いた。なかなか大きいギルドだ。

それでは。と、案内をしてくれた人は笑顔で言う。お礼を言った後その人は何処かへ行った。


【空の妖精、天気の妖精】トンステール:沢山のトンステールがいる、多くは天気を操り雨を降らす、定住する者もいたり旅をする者もいる。良い者ばかりではない、悪い者は大きな雲で一口で人間を飲み込んだり、雷雨や土砂振りを起こしたりする。トンステール達は大気や風の中に住んでいると言われている。


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