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フライング・アイ

 翌日ギルドへ行くと受付のお姉さんがエリカを呼び止める、


「エリカ様、ゲイザーが大量発生してしています。他の冒険者も向かっていますが、エリカ様達にも加勢をお願いしてもよろしいでしょうか?」

 ゲイザー? どんなモンスターなんだろう?


「分かりました。直ぐに向かいます。場所は何処ですか?」


「ここです」

 と地図を指で指す

「行きましょう」

 エリカはグリフォンを呼ぶ。その背中に僕達は乗って目的地へ向かう。遠目でも分かる位に土煙が上がっている。


「あそこね」

 とその場所を目指す。そこでは沢山の冒険者達がゲイザーと戦っていた。それを見たミュラーは


「初めて見たよ。ゲイザー……目玉に羽が生えている。それに、足? 腕? もある……気持ち悪い……」

 エリカも、

「こんなに沢山のゲイザーを見たのは私も初めてよ。ゲイザー【フライング・アイ】とも呼ばれているモンスターよ。何故こんなに居るの? ミュラー私達も行くわよ」


 グリフォンから飛び降りるとエリカ達は剣で切り刻んで行く。ミュラーも1人でゲイザーを倒す。なかなか強くなったじゃないか。僕はグリフォンと空からその光景を見下ろしていた。エリカ達の参戦でゲイザーは数を減らしていった。逃げて行ったゲイザーもいるが、見渡した感じではこの位でいいんじゃないかな?


 冒険者の1人が

「エリカ達が来てくれて助かったよ。しかし、そこの坊主小さいのに強いじゃないか、剣姫からの指導のお陰か? 羨ましい限りだな」

 ミュラーは照れながら

「エリカの稽古はなかなか厳しいですよ」


 冒険者が言う

「自分が仕留めたモンスターの一部は自分で集めろよ! 早くしないと、ワームに食われるぞ!」


 エリカとミュラーも集めていた。すると、土が盛り上がってそこからワームが出てくる。そして、残骸となったゲイザーを食べていく。


 おおーここから見ていると、ゲームの一場面を見ているみたいだ! 今回は僕の出番はなかったね。

ピーっとエリカがグリフォンを呼ぶ。他の冒険者達も自分のグリフォンを呼ぶ。大きな袋を銜えて空を飛んだ。


「凄いじゃないかミュラー! カッコ良かったよ!」

 僕はミュラーの肩の乗り言う。


「シルフィーにそうやって言われると、何かくすぐったいな」


 そんなミュラーに僕は

「本当にそう思うよ。エリカと初めて稽古をしていた頃が懐かしく思える。あの時とは別人だよ」

 

 エリカは

「地上ではあんな感じかしらね。今度は空中を飛びながら移動する戦い方を教えましょう。空中でのバランスのとり方や方向の変え方など、今以上に難しいから覚悟しておいて」


 ミュラーは瞳を輝かせながら

「うん! エリカみたいに空を舞うみたいになれるように頑張るよ! エリカって羽でもあるみたいに飛ぶもんね。ピューン、ポーンって!」


 言葉になってないけど、解るよ。木や壁を蹴って移動するけど、空中で回転したりもする。それは見事なんだ。足の筋肉をただ鍛えただけじゃないとてもしなやかで柔らかい。きっと関節が柔らかいんだ。エリカは何年もかかって練習したんだよな。


 ミュラーもそうなれるといいね。


 エリカの教え方が上手いのもあるけど、ミュラーは覚えがいいから楽しみだ。


 そんな話をしていたら街に着いた。


 其々の冒険者達がモンスターの一部が入った袋をギルドの前に置く。受付のお姉さんに鑑定して貰っていた。そこで、あの大柄な男性がやって来た。


「ほう、なかなかの収穫じゃないか、そこの坊主もやるなあ」

 と、ミュラーの頭にその大きな手を置く。


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