魔王の最後
闘いで皆の体力は消耗していく。フレアが回復魔法を上手く調整して皆の補佐をしている。そんなフレアを魔物が狙う。僕は竜巻でその魔物を倒した。エリカと魔王は戦っている。エリカは他の魔物にも狙われたりしていた。僕は考えた。結界を作ろう! エリカが魔王だけに集中出来るようにと。僕はエリカの傍に行く。
「エリカ! 結界を作る。魔王だけに集中して戦って!」
僕はエリカと魔王を結界の中に入れ、その他は入れないようにした。突如、結界の外へと追いやられ困惑する魔族達。ミュラー達はその魔族、モンスター達を叩く。
魔王に向かってエリカが言う。
「これで二人だけになったわ」
「そうだな。エリカ強くなったな」
魔王は嬉しそうに微笑む。
「でしょう? 私、頑張ったもの」
エリカもにっこりと魔王に笑顔を向ける。その後二人は距離を取り戦闘態勢に入る。
結界の外ではアリーナやミュラーが、クイーンアント、キラーアント、フォレストウルフが連携をとりながら他のモンスターと闘う。
魔王ルシファーは言う。
「さあ。続きを始めよう」
再び開始された闘い、その戦いをエリカは不思議と楽しいと思っていた。それは、魔王ルシファーも同じようだ。
「楽しいなあ。エリカよ」
「ええ。楽しいわ」
剣を交え、互いの顔を見合ってそう言った。結界の中で聞こえるのは互いの剣の音だけ。エリカも体力は奪われて行く。フレアでも結界の中にまでは魔法は干渉できない。
そこで、エリカが一瞬ふらついた。一瞬だったが魔王ルシファーは見逃さない。その剣がエリカを貫いた。そこでエリカは魔王に貫かれた剣と魔王を自分に引き寄せる。剣はエリカの身体に沈んでいく。そして黄金の剣二本を自分の魔法を使って、魔王の背後から自分と共に貫いた。
二人は地上に落下する。エリカはその途中であのオジュマネルの薬を噛んだ。そして、ルシファーに言う。
「‥‥‥ルシファー。やっと貴方を捕まえたわ」
魔王ルシファーの首にしがみ付きエリカが言う。剣は貫かれたまま、二人は地上に落ちた。
僕は結界を解く。皆がエリカの所に集まる。ミュラーが刺さった剣を慌てて抜く。
「エリカ! 薬は噛んだよね?」
ミュラーが必死に問いかける。
「ええ。噛んだわ」
と、か細い声で答える。
魔王ルシファーが討たれた‥‥‥その様子を見た魔族達は退いて行く‥‥‥。
そこには、エリカとその仲間、魔王ルシファーだけになった。
瀕死のルシファーは互いに倒れているエリカを見つめる。そしてその手をエリカの頬に当てる。
「‥‥‥こうして君に触れたかったんだ‥‥‥ずっと‥‥‥」
エリカはその手を掴み。
「私だって、貴方に触れたかったのよ」
「そうか。思いは同じだったと言う事なのか‥‥‥」
天を仰ぎ魔王ルシファーはそう言うと力尽き目を閉じた。その顔は笑顔だった。
僕達は勝った‥‥‥エリカは笑顔で身体の半身を起こす。だが、エリカはごほっと血液を吐くと再び倒れてしまった。




