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魔王との闘い

 魔族達は僕達に苦戦していた。僕等を見くびってもらっては困るな。これでも冒険者の中ではトップなんだ。それにフレアというスゴイ秘密兵器みたいな者もいるんだよ。負ける訳がない。


 エリカも必死で闘っていた。それは凄まじいと言っていいだろう。


♢♢


 その時、空に雷鳴が轟いた。そして一筋の雷光が地面に向かって落ちた。ドカーンと大きな音に全員が驚く。その雷光が落ちた所には金色に輝くたてがみを持ったペガサスの姿があった。あれは! ミュラーの双子のペガサスだ!


「クリュサオール!」


 ミュラーはそのペガサスに駆け寄る。


「どうして君が来たの?」


「ミュラー、エリカを呼んで。神から許可を貰ったよ。あれをエリカに使ってもらう」


 魔王と闘っていたエリカも雷光に驚き動きが止まっていた。魔王も同じように今起きている事が掴めていない。


「エリカー!」


 ミュラーはエリカを呼ぶ。魔王に向かって、エリカは言う。

「呼ばれたからちょっと待ってて」


 魔王はえっと言う顔をするが、エリカは魔王から離れて一旦闘いを止めてしまう。


 エリカは闘いを中断してミュラーの元に降りて来た。グリフィンから降りたエリカがミュラーの傍に歩み寄る。金色に輝く美しいペガサスに見惚れる。ミュラーが言う。


「エリカ。僕の双子のペガサス。クリュサオールだよ」


「‥‥‥キレイだわ。それで? 私に用って? 魔王には少し待って貰っているから大丈夫よ」


 待って貰っているって‥‥‥勝手に戦線離脱しただけのようだけど‥‥‥エリカは悪びれる様子はない。そんなエリカにミュラーが言う。


「エリカ。そのたてがみに手を入れてみて」


「えっ! これでいいの?」


 とたてがみの中に手を入れる。するとエリカの表情が変わる。エリカがそのたてがみから手を出すと。そこには、黄金に輝く剣が‥‥‥。


「クリュサオールの剣だよ。エリカこれを使って! 二刀流で闘ってよ」


 とミュラーがエリカに言う。


「これって‥‥‥ミュラーが使う剣なのでしょう?」


「神から許しはもらっているよ。使ってよ‥‥‥魔王を倒して!」


 ミュラーはクリュサオールに寄り添って言う。


「ありがとう! 使わせてもらうわね」


 そう言うと再びグリフィンに飛び乗って空へと、魔王に向かって進んで行く。


 その様子を見ていた魔王は。


「そうだったのか。お前はあの双子のペガサスだったのか。‥‥‥クリュサオールの剣か‥‥‥」


 魔王はニヤっと笑う。


「ふっ! どんな物か見てやる。かかって来いエリカ! 二刀流とは凝った事を覚えたもんだ」


 エリカは叫ぶ。


「こっちに来て覚えた技よ。私は負けない!」


 再び魔王とエリカが闘う。ミュラーも闘いに参戦する。


「クリュサオール。ありがとう」


 金色のペガサスは天に帰る。さあ! 始めよう! 僕等の戦いを!


 エリカは二本となった剣を巧みに使って闘う。その剣が打ち合う音はまるで楽器のようだ。


 魔王は一瞬怯む、


「ふん! 腕を挙げたじゃないか、エリカ」


 そう言う魔王の顔は嬉しそうだ。


「私は特級を持つ冒険者よ。ここまで訓練を頑張って来て、沢山のモンスターを屠った。魔物、モンスターを狩る。それが、冒険者よ!」



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