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海底都市

 海に潜ったセイレンを見送った後、僕はフレアに聞いた。

「フレアって何処まで見えているの? 特別な眼を持っているって聞いてはいたけど?」


「私も良くは解らないの。ただ、見ようと思うと見えて来るって感じかしら、嘘をつくと心の中に黒い物が見えてくるの。その人の魂も見える。だから、その魂がその身体を出て行く所も見えるの」


「そうなんだ。フレアは凄いね。でも、その眼はこれからの旅できっと君に辛い物までも見せてしまうだろう。フレア。辛い時はちゃんと教えてよ、我慢しないでね。僕等は同じ仲間なんだから」


「うん!」

 

 と笑う。フレアは人間の醜い心も見えてしまうだろう。人間の多い街ではフレアには辛いかな? でもそれも人間なんだ。フレアと話している間にセイレンは違うセイレンを連れて来た。


「貴方達が私の話を聞きたいと言っている妖精かしら?」


「そうだよ。君達にも聞きたい。海に沈んだ大陸の話の事は知っているよね。今はそこはどうなっているかな? 場所は知っている?」


 セイレン達は顔を見合わせて、僕達に言う

「あの大陸の事を知ってどうするの?」


「どんな大陸だったのか見てみたいんだ」


「変わった妖精ね。その大陸の事ならモルガンの方が詳しいわ」


 と、そこでフレアの首飾りを見たセイレンがフレアに聞く


「‥‥‥その首飾りって‥‥‥チャーリーの物かしら?」

 チャーリーって? ギルマスの名前? フレアはにっこりと微笑んで


「これはおじ様から頂いた物なの」


 セイレン達は驚いた後、お互いの顔を見てやれやれと言ったように


「チャーリーの身内だったのね。その眼もチャーリー譲りのようね。彼の身内というのならいいでしょう。モルガンに会わせましょう。そこであの大陸の事を聞くといいわ。チャーリーにこんな可愛い身内がいたなんてね。でもチャーリーだってあの大陸の事は知っているし、そこに住んでいた人間とも会っているわよね。貴方達も聞いているのでしょう? なのに何故行こうとするの?」


「僕達は人間の冒険者と一緒にいるんだ。他にも仲間がいるよ」

‥‥‥‥‥‥。


「人間って‥‥‥」

 セイレンは怪訝な顔をする。が、


「その人間の冒険者もどうせチャーリーが認めた人間なのでしょう。いいわ、モルガンに話してみる。断られたらごめんなさい。明日ここで待ち合わせしましょう。その人間達も連れて来るといいわ。モルガンの許しが出たら一緒に行きましょう」


「ありがとう! また明日!」


 僕達はエリカ達が待つ岸壁にもどる。


「おーい!」

 

 僕は皆に手を振って地上に降りる。フレアも降ろしてさっきセイレン達から聞いた話を皆にする。スライムさんは


「そうか、モルガンのいる海底都市にはどうやって行くんだ?」


「僕に任せてよ」


「シルフィー、何かいい方法があるの?」


 エリカ達は僕を見る。

「僕が大きな空気の玉を作るからそこに皆に入ってもらって僕が連れて行くよ。僕は水の中でも大丈夫だから」

ミュラーが聞く

「そのモルガンの海底都市って海の底なんでしょう? 帰りまで空気持つかな?」


「心配ないよ。モルガン達の海底都市は地上と同じで空気はあるんだ。そこで農業や畜産もしている。地上と似ているんだ」


 それから僕は、モルガンについて話す。皆にも知っておいて貰った方がいいだろう。


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