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【詩集】Shangri-La

朝のヒゲ剃りといってきます

作者: 野鶴善明


 シャボンを泡だてて

 たっぷりと顔に塗り

 ヒゲを剃る

 君は後ろから

 鏡を覗き込む

「がんばって働くのよ。

 私のために、

 稼いできてね」

 目を細め

 嬉しそうに

 ほゝえみながら

 君がささやく


 たいした稼ぎでもないのに

 期待する君

 まあ

 ちょっくら

 がんばってみるか

 朝の眠気が

 シャンとしたりして


 狭い家だけど

 倖せはここにある

 倖せがここにある



 顔を洗って

 タオルで拭き取る

 さっぱりしたのか

 よくわからない

 年相応にくたびれた顔

「きれいにするのよ。

 きれいにすれば、

 ラッキーがくるのよ」

 君は目を細め

 嬉しそうに

 青い肌水を

 僕の頬に塗りたくる


 君と出会えて

 僕は十分にラッキーだから

 これ以上

 望むものはなにもない

 さはさりながら

 僕が

 この家の大黒柱だと

 気合を入れて

 自分に言い聞かせたりして


 狭い家だけど

 倖せはここにある

 倖せがここにある


 きれいになった頰に

 キスをおくれよ

 いってきま〜す


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