表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
寝とられ男の足掻きと挽歌  作者: ピョン太郎
5/24

復活

ー不死鳥は自らの身体を燃やし灰の中から生まれ変わるという

 古の聖者は全人類の罪を背負い一度死に、神に赦され甦ったというー



そこは白い部屋であった

いや、部屋なのか空間なのか

広いのか狭いのか自分の感覚が酷く曖昧だった

そこに男がいた

『悪いね、こちらの手違いのようだ』

いや、男なのか?男のようでもあり女のようでもある

まだ小さい幼子のようでもあり、しわがれた老人のようでもある

「あんたは?」

『私を表す概念は色々ある、でも一番わかりやすいのは神かな』


神は言った

俺には力があると

そしてその力は魔王を討ち滅ぼす為の物であると


神は言った

魔王が世に出、力を振るうと俺の力も目覚め魔王を脅かすであろうと


神は言った

魔王を打ち倒せと




そして俺は目覚めた


微かな目眩の中起き上がる

ここは何処だ

教会のようだが僧侶も司祭も牧師もいない

古い教会のようで所々壁が崩れている

崩れた天井から月明かりが射し込んでいる

「打ち捨てられた教会か」

神様も魔王を倒せとかいうんなら聖剣やら伝説の鎧やら最強の盾やらくらいよこしてくれませんかね

これ布の服しかありませんけど


腐っていてもしょうが無いので外に出てみる

「うへぇ」

瓦礫の山だ

打ち捨てられたのは教会だけではなく街全てであるようだ

人の気配が全くしない

しかし、あることに気づく

「ここは……」

まさかそんな筈は……

そう思い、俺は心当たりのある場所に駆けていく

もし、俺の思う通りならば

そして俺はその場所にやってきた

でかい木の板で作ったパンの看板

間違いない

ここは俺の生まれ育ちパン屋を営んでいたあの街だ

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ