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寝とられ男の足掻きと挽歌  作者: ピョン太郎
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処刑

今日は年に一度の大聖典の日だ

何千年か前のこの日に古の聖者が人類の罪を其の命で償い死んだ

そして人類は其の罪を許された

そんな日に罪人の処刑をするのはどうなんだ


朝から裸足で街中を引き立てられ足の裏の皮は破れ一歩を歩くのも辛い

街の観衆からは時折石が投げ込まれる

俺を引き回している兵達は自分達にも石が当たらないように止めるよう呼び掛けるが余り意味が無いようだ。フラフラの俺は小石が当たっただけでもぶっ倒れてしまう。

兵隊はそんな俺を無理矢理立たせるがその度に縄が腕に食い込み血がにじむ

思わずうめき声が漏れるが観衆の罵声により掻き消される

どうしてこうなってしまったのか

一月前までは普通のパン屋だった

いや、普通どころかむしろ恵まれていたはずだ

小さくはあるが街でも人気のの小洒落たパン屋の主人、嫁は美人で舅は街の有力者

絵に描いたようなサクセスフルな人生だったはずだ

確かに転生して異世界にきたのだから少しの物足りなさは感じていた

しかし街での忙しい生活はそんな事を深く考える時間を与えてはくれなかったし、それで良かった

俺の人生は幸福に満ちていたはずだった

嫁の浮気さえ知らなければ


もうどのくらい歩いたのかわからない

霞む視界に十字に組まれたな木の杭がみえる

あれに磔にされ焼かれるのだろうか

木の杭の下にはキャンプファイアーのように木が組まれ、燃えやすそうな藁が敷き詰められている

頭から目出し帽のようになっている頭巾を被った男が二人その杭によじ登り俺を吊り上げる

処刑人であろう

俺の両手を縛り、杭から飛び降り両足も縛りつける

そして処刑人が火をかけた

徐々に火が大きくなり煙と熱風が俺に襲いかかる

熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い


煙で呼吸が出来ない

呼気とともに熱風を吸い込みむせる

体の中から焼かれるように痛い


痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い

熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い

痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い


誰か助けてくれっ!


痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い



誰でもいいっ!誰か!誰か!助けてくれ!


痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い


そして意識を失った

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