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誤字脱字は後日、作者の方で見直して修正いたします。
フフルクは深呼吸を終えると、落ち着いたのか…俺の目を見て、話し始めた。
「…エール、お主は知っておろう…"二つ名"の事を…それと関係あるのじゃ…」
その言葉を聞いたエールは驚きの顔をしたのち、俺の顔を見る…"二つ名"?…中二病が付けるあれとは…違うよなー?
「フフルク、その"二つ名"って言うのは一体何なんだよー?」
「"二つ名"と言うのは、魔導士が神から与えられる一つの名じゃ、今までふーたは魔導士:冬っと呼ばれておったじゃろう?"二つ名"が決まる事により、魔力、能力、体つきなどが全て向上される。そして、"二つ名"が魔術師に発表される…それが、魔導士としてある程度力を付けた証として広まるのじゃ…面向きはの」
「面向きはのって…しっかりと裏があるようだなー…」
「裏と言う事の程ではないのじゃ、…ふーたよ…お主、神に会っているであろう」
…フフルクにはバレてたのかよー、まぁ勘づきやすいし、隠してもしょうがないので、俺は素直に「あるぞー」っと応えた。
「やはりの…神から口止めされていたのか?」
「いや、初めて会ったのが、初詣の時だったからさー…フフルクが嫉くと思って黙ってたー」
俺がその言葉を発すると、フフルクは顔をカァーーっと赤らめ…ちょっと、可愛いなー
「だ、誰が嫉くのだ!我が産まれてから何千年経つと思うのじゃ!!話せないだけで、や、嫉く筈なかろう!!」
「わ、悪いってー、そう怒るなよー」
「全くじゃ、…話が逸れてしまったの、」
おー、そうだったなー…てか、裏なんてあるのかー?俺はとりあえず、フフルクの言葉に耳を傾ける事にした。
「本当はの"魂の解放"じゃ」
魂の解放って、確かにガイアは魂の封印って言ってたよなー…俺はフフルクの話の腰を折らずに、「解放ー?」っと聞き返した。
「魔導士に選ばれる者には、魂には能力が封印されておるのじゃ、それを神の手で解く事により、その能力に影響され、変化するのじゃ…そして魔術師達により先導者と知られるように、"二つ名"が与えられる。先王は"剛腕の魔導士"っと呼ばれ、その名の通り、攻撃が一切通らない鋼の肉体だったからじゃ、それも魂の解放によるものじゃ…しかし、その能力はしっかりとした、訓練を行わなければ暴走し自らの命を犠牲にする事になるのじゃ」
…なるほど、だからガイアはあの時、乗り越えなくちゃいけないって言ったのかー…訓練が益々、厳しくなるって事だよなー…俺はそう考えていると…
フフルクは「それに、まだ仮説でしかないのじゃが…」っと俺に話しかける。
「ふーた、お主もしかしたらだが、…初代魔導士の生まれ変わりかもしれん」
「は?初代魔導士?そんなわけ…」
「我もそう思いたい、しかし…ふーたの能力が、同じなのじゃ…初代魔導士とな」
俺はその話を聞いて、少し考える……"二つ名"が決まればそれは、今後の訓練の方向性や、魔術師達への希望の光となる話だ……フフルクはずっと、俺の"二つ名"が何になるか考えて、分析して、…そして、俺が同じ能力がある事に気付いたって事だろうーな
「もしかしてだけどよー…初代魔導士の能力って、"消滅"だったんじゃないのか?」
俺はフフルクに聞くと、フフルクは…
「…似ているが、違う……初代魔導士の能力は"無"だ」
「え?"無"って…」
「言葉の通りじゃ、"消滅"はそこにある物質を消去する為、放たれた魔法は消去出来たとしても、それに影響されて起こった爆風までは消滅しないのじゃ……じゃが、"無"は完全にその理を全て無かった事にする…その為、ふーたが相殺した我の魔法が、"無い"ものと認識され、魔法で起こった爆風などが全て消え去ったのじゃ」
「それって、…結構ヤバイ能力だったりしないかー…」
「恐らくじゃが、ふーたが今の魔力を使って能力を発動すれば…東京都全てが、何もない更地に変わるだろうの…」
……それって、結構ヤバイよなー?つまり、俺…超危険魔導士?!ってならねーか?!それは困るぞー!
「この能力のヤバさだけは実感したー…んで、俺はその初代魔導士の事は何にも知らないんだけどー?」
「魔術師・魔導士の歩みの歴史は、16歳になってから、親や集落、又は魔術師専門高校などで教える義務があると、マリリが言っておったからの、ふーたも高校に行ったら教えてもらえると思うぞ」
「ここでは教えてくれねーんだな」
俺は少しフフルクに不満を持った為、少し冷たい言い方をする…少しくらい俺に初代魔導士の事を教えてくれても良いじゃんかーっと思ったからだ…しかし、フフルクは…
「我は可能性を言ったまでじゃ、真実は神である、あの方しか知らんのじゃ…だから、ふーた。お主はもっと強くならなければ成らぬ…もし、初代魔導士と同じ"二つ名"に成れば、期待、嫉妬など…他の魔術師から色々な感情を向けられるのは確かじゃからな」
……確かにそうだ、フフルクは最初から仮説の話をしていた…これ以上は聞くのは野暮だなー
「わかったよー、とりあえず。今日はこれで終わりでいいかー?ちょっと、色々聞きすぎて、頭がゴチャゴチャするしー」
「そうですね、お姉様も今日は泣いたりして疲れましたでしょう?」
「そうじゃの…とりあえず、帰ってゆっくりするかの」
俺達3人は話すと"転移"を使い、自宅へ帰宅した。
………その夜、夕食中、俺は父親の政文と夏から、何故そんな体になってしまったのか、問いただされていた…
「…つまり、その"魂の解放"による、魔力と身体的変化ってことか」
「まさか、そんな事を魔導士が行ってたなんて、思わなかったよ。ふーちゃんも大変だね」
2人はすんなりと、納得してくれた……まー、能力の事とかは、ややこしいし、喋ってはならない事だと思った為、敢えて2人には魔力の向上の為、身体が勝手に変化したって…事にしといた…。
「でもさ、ふーちゃん学校どうするの?」
「え?なんでだよー?」
「その体のまんま行ったら、びっくりしちゃうと思うよ?みんな」
…た、確かに!俺元の身長から10cm以上は伸びてるし!筋肉だって増えてるー!
「やべー、どうしようーか…」
「しょうがないから、私が昔使っていた水晶を貸してあげよう、少し古いが我慢して使いなさい」
そう、祖母は言うと部屋に水晶を取りに、席を立つ……サンキュー、ばーちゃん、これで俺の心の安定が保たれるー!
「よかったね、ふーちゃん」
「そーだな、これで残りの中学校生活が出来るー」
そんな事を言っていると、祖母が部屋から水晶のネックレスを持ってきて、俺に手渡してきた。
「そいつは、衝撃に弱いから、くれぐれも気をつけて使いなさい」
「わかったよ、ばーちゃん」
俺は何とか、明日の事を回避して、夕飯を平らげると明日の学校の準備をして、眠りにつく……明日は何事もなく、過ごせるようにと願って……。




