15
… ……俺はあれから直ぐに眠りにつき…起きた時には、既にチュンチュンと雀の鳴き声が聞こえた…てか、俺どんだけ寝てるんだよー…夕飯食いそびれたー、誰か起こしてくれても良いじゃんかー
俺はそんな事を考えながら、上半身を起こす…しかし、身体が何か変なのを俺は感じた。
「あれ?体が軽いなー…?!魔力量が上がってねーか!これ?!」
俺は自分の保有している魔力量が上がっている事に気づく…何なんだよこれ、この前の魔力量が900を超えない位だったのが…今は…ザッと1400を突破している…これはどう考えても普通じゃねー…封印の解除の影響なのは察するけどなー
「とりあえず着替えてー、フフルクとエールに聞くか……?!!!な!?何じゃこりゃあぁぁぁぁあーーーーーー?!!!」
俺は着替えようとして、驚きを隠せない…何故なら、165cmしかなかった筈の身長は確実に伸び、175cm以上はある…それに、元々筋肉があまり付いていない、普通の体は雑誌で見るような、細マッチョになり、腹筋も割れている…一体どう言うことなんだーー?!
「ふーた?!どうしたのじゃ?!」
「主!どうかなさいましたか!」
フフルクとエールが、俺の叫び声を聞いたのか…2人ともフリフリとしたパジャマを着たまま、俺の部屋へと入ってきた…ちょい待ちー!いきなり入ってくるなよー!
「!ふーた、…その体どうしたのじゃ?」
「俺が分かるわけねーだろ…」
俺はガイアと会っている事などは隠し、2人に神と名乗る人物の声が聞こえ、俺の魔力を上げる方法として、体に何か施した事を話した。
「主の魔力量については、私達も事前に父上から"魔力を上げる方法を施した"と聞いていますが、そのお身体の変化については…何も…」
…2人もこの体に起こった変化は、ガイアから聞いてないってことかー…
「うむ、…とりあえず、魔力量と体の変化に伴い、何がどう変化したのか、見なくては我も分からぬ…仕方ない、ふーた、エールすまんが朝食後、一度修行場へ向かうぞ、良いな?」
「りょーかい」
「分かりました」
俺たちは、先ず部屋に戻り普通の服へと着替えると、朝食を取る…その際、父親と夏から…
「「はぁ、?!」」
っと目がギョッとし、驚かれた…父親と夏から質問責めされたが…
「帰ってきてから話すから、2人とも仕事と学校に行ってこいー」と話すと、2人は渋々納得して…朝食後、2人とも仕事と学校へ出かけて行った。
そして、俺とフフルクとエールは朝食後、動きやすい服装に着替え、"転移"を使い、東京郊外へとやってきていた。
「はー、それでフフルクどうするんだー?」
「そうじゃの…先ずは、…我と戦うかの」
「へ?」
フフルクはそう言うと、俺の所へ猛スピードで迫り、顔面に蹴りを入れようとするが…俺は無意識に右手でガードし、フフルクの蹴り上げた左脚を掴み、俺の後方へと思いっきり投げる…だが、フフルクは空中で体勢を整えると、直ぐに炎の弾丸をいくつも作る!
「まだまだ、じゃ!」
フフルクはその作った弾丸を全て俺に向かって、投げつけるが…俺はまた、無意識にそれをギリギリで避け切る…どうなってんだ?さっきから、なんで…"全て"わかっるんだ?
俺はこの感覚が妙に気持ちが悪くなっていた…フフルクが最初に蹴りを出した時、"右手で止める" "掴んで遠くへ投げ捨てる"…その言葉が頭に浮かぶのだ…まるで、"自ら闘って来た経験"の様に…それだけじゃない、この体の変化に俺の脳が慣れたのか…筋肉の血管を通し、筋肉の隅々まで"魔力を流し込んでいる"…今まで、出来なかった事が出来ている…これが"身体強化"なのだろうか?
「なるほどの…無意識に魔力を身体中に流し込むとは…やはり、父上が何かしたの…じゃが!これは避けれまい!」
そうフフルクは言うと、右手に風の力を集めて、巨大な竜巻を作り上げる…しかも、+雷も相乗効果で乗せている…って?!
「なんで、フフルクが風と雷が使えるんだよー?!」
「ほぉ?言うてなかったか?我は確かに焔の魔王の為、炎系の魔術は得意じゃが…他の物は苦手であるが、ある程度は使えるのじゃぞ?水と氷いがじゃがな」
ふふふふっとフフルクは不敵な笑みを俺に向けてきた…いやいやいやー!!!苦手でその大きさの風と雷使えたら、十分だろー!どんだけだよ!魔王ってのはー!
「主、因みにお姉様は魔王の中でも天才の部類なので、お姉様を見て魔王の基準と考えないで下さいね?」
「それが魔導士の教育係かよー…そりゃあ、先王達も強くなるよなー」
だって、フフルク…スパルタなんだぞー…初めての修行で3時間ぶっ続けで魔力量向上訓練した事を、エールに話したら…
「えっ?!お姉様そんな無茶を…普通の魔術師だったら、死ぬレベルですよ」っと驚かれたけなー…
てか、このフフルクの魔術どうやって、避けるかー…うん、全力の魔力をぶち込めばいいだろうー、か○は○波みたくさ
フフルクが魔術を完成すると、即座に俺に向かって魔術を放つのが見えた…悠長に考えてる暇はない!俺は即座に横に向いて、右手に魔力を全力で固めるように、圧縮していく…圧縮、圧縮、圧縮、圧縮、圧縮……今だー!
俺は最大限にまで、圧縮した魔力を右手から放つと、フフルクは驚きの顔を見せて…地面に突っ伏した
……は?
そんな事を考えていると、俺の放った魔力はフフルクの魔術に当たり、フフルクの魔術は綺麗さっぱり無くなり、消滅してしまった…
「えっ?…うっそー…」
俺が呆然と立ち尽くしていると、突っ伏していたフフルクが、ガバッと起き上がり、鬼の形相で俺に近づいてくる…こえーよ…
「ふーた!我を殺す気か!あんな魔術を食らったら、魔王の我でさえ!消滅じゃ!」
魔王であるフフルクの魔術は…確実にただでは済まない威力の物、その魔術を魔力のみで消滅させた俺…明らかに普通じゃないのは確かだ……一体、俺は…
「…ごめん、フフルク。俺の魔力はどうも普通じゃないのは確かだ…だけど、知ってるんだろ?この魔力のこと」
俺の言葉にフフルクは、驚き…そして、悲しそうな顔をする…やはり、フフルクは何かを知っている。でなければ、俺の感情を無視してこんな横暴な戦いはしない…。
フフルクは…体を硬直させ下を向きながら…。
「すまぬ、ふーた、、我は、確信が持てなかったのじゃ、、本当にすまぬ、、」
フフルクは…俺に何故か謝り、言葉と体を震わせながら、地面に大粒の涙を流していた…俺とエールはその状況に、どうすれば良いのか分からず、その場から動けずにいた。
「お姉様…私はお姉様が何か知っているのなら、話してほしいです…」
「フフルク、俺も別に責めてるわけじゃないー…ただ、隠し事をされながら、探られるのは嫌だから言ったんだー…だから、話してほしいんだけど」
俺は確かに、まだまだ未熟で頼りないかもしれない、しかしフフルクは魔導士となった俺にとって、信頼している1人なのだ…そんな人が涙を流して謝る姿は、俺は見たくない…。
フフルクは、ゴシゴシと顔を拭いて俺を見る…どうやら、話してくれるらしいなー
「…うむ。話すとしよう…とりあえず、座るのじゃ」
俺はその言葉に従い、エールと一緒に座りやすい石へと腰を下ろす…そして、フフルクも座ると、深呼吸を始める。俺とエールはその深呼吸が終わるまで、静かに待っていた。




