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「うむー…、中々現れぬの」


俺達は初詣からの帰宅後、日中はゆっくりと過ごし、現在は夜の11時…フフルクは「まだかの」と言っている始末だ…。


「フフルク、少しうるせーぞ」


「しかし、我は一刻も早くじゃな…」


「そんなに、他の魔王に会いたいのかー?」


「…一様、我の姉弟達じゃ…、姉弟が来て…嬉しくないわけなかろう」


「…確かに」



そうか…フフルクにとっては、魔王達は単なる仲間や従者じゃない…ガイアの子供であり、魔王はその血を分けた姉弟…それがうざい、面倒とかの愚痴を言っても…それは、姉弟だからか……フフルクも何だかんだで可愛いよなー…何時もは偉そうな言葉遣いなのに…


…そう、思った俺はフフルクの頭を優しく撫でる…フフルクは少し顔を赤らめて居るのが…後ろに立っている俺にでも分かる…耳が真っ赤だしなー


「ふ、ふーた?」


「あ、…なんか、こう…撫でたくなっただけだから気にするな…」


フフルクが振り返り俺の顔を見る……ちょー!顔見たらなんだかこっちまで赤くなっちゃうだろー!


「そ、そうかの……でも、少し落ち着いたのじゃ」


「そうか…」


フフルクは俺に笑顔を向けてくる……俺は…今無性にフフルクを抱き締めたい衝動にかられる!…我慢、我慢…


「そうじゃ!ふーた。我が少し勉強とやらを教えてあげるのじゃ!」


「…フフルク、何で俺より勉強出来るんだよー」


…それからフフルクは俺に勉強を教えてくれた……くそ、もう少し俺も頭の出来が悪くなければ!…そんなこんなで、俺の宿題は全て終わり…そろそろ、1時になろうとしていた…



「うむ、…空気が変わったの」


「分かるのか?」


「現れる数分前は、神の世界と一時的に繋がるからの。下界との空気は濁りが混ざるが、神の世界には"濁り"がないのじゃ」


「濁りって…?」


「まぁ、そうじゃの…神の世界では動物も居なければ、食欲や排泄もしなくてよい…その為、空気は清んでいて、果物の匂いや花の匂いしかしないのじゃ…そして、今まさに空気が似てきておるからの…我は神の世界での生活が長い、だからちょっとした空気の変化でもこうして気づくのじゃ」


…なふほどなー…って感心している場合か……その時、丁度時計が1時を差す……一気に周りの空気が変化するのが、俺にも分かった……やはり、フフルクとガイアが現れた時の様な感覚が部屋中に広がる……


『 我が血と肉を渡し、世界を魔術を使い先導する者…その名を"魔術師"…そして、"魔術師"を先導し、新たな世界を紡ぎの言葉で征する者を"魔導士" 我々は、 先王:アルステール=ガルゼルフの名を元に新たな王を此処に契約の印を刻む 』



ピピッ"世界の名の元に契約の印を了承、汝名を発せよ"


おー、久しぶりだなー…フフルクと契約結んだ時以来か…


「"釜崎 冬"」


ピピッ"契約の名を確認しました"


……それして、フフルクと契約を結んだ時の様に、俺の脇腹から少し、痛みを感じる…前に鏡で見たときは何も無かったし…後で、フフルクに聞いてみよう……俺がそう思っていると…白い光の柱がそびえ立つ…しばらくすると、光は静かに止むとそこには……銀色の短い髪、身長は170cm位はある…まるで、漫画に出てくる…女性騎士の姿がそこにあった、、



「初めまして、主。私は双剣ソウケンの魔王:エールと申します…私は主のお力になれるよう、努力を惜しみ無い所存です」



そう女性騎士…双剣ソウケンの魔王であるエールが左膝を床につき…頭も下げる…何だか、本当に王になった気分だよー…


「ありがとー…でさ、主って?」


「私は主君を呼ぶ際は、主と呼ばせていただいています…ご迷惑でしょうか…」


「いや、って言うか…呼ばれ慣れてないだけだからー。気にするな」


…本当に主って…どこのお館様だよ…一般人にはあまり馴染みがねーんだぞ?


「うむ、エールか。久しく会っていなかったの」


そんな時、ベッドに座って俺達のやり取りを見ていたフフルクが喋りだす…すると、エールは下げていた頭をガバッと上げて…フフルクの方を見る…



「お、お姉様!?フフルクお姉様ー!!」


……はい?、お姉様?!


そんな俺の考えを無視するかの様に、エールはフフルクにスリスリと抱きつく…フフルクも満更でも無さそうに優しい表情を見せる…


「フフルク、お姉様って、」


「うむ、エールは我に昔からのなついての、小さな頃はよく他の仲が良い魔王と遊んでおったのじゃ」


「へー、…ってか双剣ソウケンの魔王って…今まで魔導士と契約したことあるのか?」


「うむ、エールは確か無かったはずじゃ…何せ他の世界で活動する事が多くての…我も会うのは1000年ぶり位じゃ」


「お姉様に会いたかったです!」


…うわー、エール…フフルクにベッタリだな……はー、聞きたいことは沢山有るんだけどな…もう眠たい…それに後数日で学校が始まる…高校はガイアに任せれば多分大丈夫だろうけど…


「それより、二人とも…もう夜遅いから…そろそろ寝るぞー、フフルクと同じ部屋で良いだろ?」


…そんな、俺の言葉にエールはフフルクから離れて「主の命令であれば」と言ってるのだが…完全に顔がニタニタとしている…そんなに嬉しいかねー…



「では、主お休みなさい」


「ふーたー、またの」


そう、二人は言うと…俺の部屋を後にする…今日は疲れたー…これから、魔王を呼び出す時はこんなに疲れるのかー?……寝よう


俺はそう思うと、電気を消してベッドの中へと入り…就寝した…





「お姉様…私は主の力に圧倒されました…力強い魔力…私感動致しました!今までの主はあの様な方々だったのですか?」


ここはフフルクの部屋…二人は寝床に就くため、エールはフフルクにパジャマを借りて着替えていた…フフルクも同様にネグリジェと言う洋風のパジャマを愛用している為、それに着替えている。


「うむ、あれほどの魔力を持っている者は王の中でも少ないの…ふーたの魔力の量、質は異常過ぎると我は思っている」


「…では、…主はガイア様の"加護"を?」


「いや、父上はその様に加護を与えんよ…それにいくら神である父上でも常識の範疇は考えておろう」


「しかし…」


「エール、我達の王は今はふーたじゃ…ふーたを信用せ…例え、"二つ名"がどの様になろうともな」


「…はい、お姉様」


…この様な会話が行われている事は俺は知らない…しかし、この"二つ名"と言う物が、俺の今後の魔導士としての生活に大きく関わるとは…まだ誰も知らない…




「主、朝です」


「…うおーー?!、、はー…エールか…どうしたんだよ、こんなに朝早く…」


俺はエールの言葉で目が覚める…てか、顔が近くて朝から心臓に悪いなー…


「実は私と一緒に鍛練を行わないかと」


「あー、そうか…エールは双剣の魔王だから…剣が得意なのか?」


「はい、私は剣においては一二を争う腕前を持っていると自負しています」


「んー、なら転移トランステーションで行くか…」


俺はエールの腕を掴むと、転移トランステーションを使って郊外へと飛んだ…


「主はやはり、凄いですね…私たちが使う世界転移をここまで使いこなすなんて」


「いや、これは世界転移を応用した新しい魔術だー…それで、鍛練って?」


「はい、主は剣を持った事は?」


「無いよ、ってか持ってたら法律に違反するんだけど…」


「下界は法令があるのですね…では、模擬剣を使いましょう」


…エールは右手を出すと何かの呪文を小声で唱える…すると、右手に刃がない西洋の剣がゆっくりと形を形成して現れる。


「主、どうぞ」


エールは俺に出した剣を両手で渡してくる…俺はそれを手に取る…結構重たいんだなー


「…模擬剣って重たいんだなー」


「模擬剣なとは言っても真剣と重さは変わらない様に作られてます…さて、では主。私が模擬剣となって体を慣れさせます」


「ん?それって…」


「私は剣の中であれば、意思を持って動かせる事が出来るのです…なので、先ずは私が動くのに慣れて下さい」


…そう、エールは言うと光の粒となって模擬剣の中へと入っていく…すると、


"主。準備は宜しいですか?"


"あー、何時でも"


"では、いきます"





……それから、30分後…俺は地面に倒れていた…


「だぁ!はぁ、、はぁ、つ、疲れた…」


聞いてねー…朝からこんなに動くなんて…てか、俺ってこんなに体力無かったのか…運動部だったから体力だけには自信が有ったのに…


「主。お疲れ様です、初めてにしては後半良い動きでした」


「エール、お前、褒めてるのかそれ…」


「私達は主に対しては嘘は付きません、主の動きは初めて剣を持った者に比べれば良い動きをしています…本当ですよ?」


…まー、フフルクを見ていれば嘘つく様には見えない…これは少しへそ曲がりだったかなー


「分かった…それより、そろそろ家に帰るぞ」


「はい、主」


そう、俺は言うとエールと一緒に自宅へと飛んだ…



「これは、エール様。私はふーたの祖母であるアリリと申します。」


「アリリは先王の側近だったのじゃぞ」


「そうですか、私は先王とはお会いになった事はないが…アリリ殿を見ていると先王の人徳がかいまみえる様です」


「えぇ、先王はとても素晴らしい方で…」



俺は朝食の際、皆にエールを紹介した…祖母が挨拶すると、エールとフフルクは笑顔で先王の話を始めた…


「なぁ、ふーた。お前高校どうするんだよ」


「んー、一様母さんが探してるんだけどなー…中々ないらしい」



…一様、ガイアには期待しているけど…それが、何時に成るのかはわからないし…後でちょっと聞いてみるかー…




そんな俺が思っていると…突然、家の玄関が開く音が聞こえ、…そこに母親が息を切らして入ってくる…


「あれ?母さんどうしたの?今からしごとじゃ…」


夏がいきなり入ってきた母親に言葉をかけると…目がキラキラと輝く…


「ふーたー!!高校の試験!受けられるよー!!」


「高校決まったのかぁ?」


「うん!山形の市内より少し離れた高校よ!何でも理事長さんが魔術師でね!魔術師のコースがあるらしいのよ!今年の入学試験は終わったんだけど残り一つ枠が埋まらなくてねー!広人ヒロトがその噂を聞いて、理事長さんに取り次いでくれたのー!」



「へー、そんな高校が有るんだね」


「一様、面接はあるけど!!理事長さんも結構、乗り気らしいわ!!」


「ふーた、良かったね」


「あー、うん…」


…ガイアの力だけどな…ってか面接か…その理事長が変な奴じゃ無ければ良いんだけどなー…俺がそんな事を考えてるとは知らずに、家族は面接成功を祈っていた……はー…

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