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死霊王(アンデッドロード)は眠らない  作者: 谺響
ロード、生け贄です!
10/77

差別ッスね、ロード

※作者より

いつもご覧頂きありがとうございます。

ブクマ、評価も本当に感謝です。

この調子で第二回OVLに参加できるように頑張っていきま……



あれ?この調子じゃ、間に合わない?←

!魔王城:王の間(プライベート・ルーム)


いつも通りの執政の合間、休憩時間の間は、いつも通り王の間(プライベート・ルーム)でゴロゴロだった。キングサイズでゴロゴロだ。ゴロゴロ→、ゴロゴロ←。眠ることはなくても、寝るのだ。


「絶対に差別ッスよね、ロード?」


「あん?何が?」


骸骨騎士(スケルトン・ナイト)の呟きに顔を上げる。


「何がって、サーシャの件ッスよ。リーザちゃんの時は泣いて縋っても送り出したのに、サーシャにはあっさりとOK出して住む所も仕事も面倒みて」


「世話焼いてんのは豹戦士だろ?」


「世話焼かせてんのはロードっしょ?あの状況なら黙ってても豹戦士がそうするって、分かりきったことじゃないッスか」


「そんなMOBの心の機微まで知りませんヨー?(棒」


「……あーゆー娘が好みだったんッスね。芯はあるのに幸が薄くて危うげなタイプ?」


「お前、それ、誤解だわ」


枕を顎の下に引っ張ってきて指摘する。


「むしろ苦手なタイプだね。嫌いとまでは言わないけど。リーザちゃんの方が可愛いじゃん?」


「確かにリーザちゃんが可愛いのは間違いないッス」


「そんな改めて確認するまでのない真実は置いておいてだな、」


そこには幼女にメロメロな骸骨(ホネ)が2体いた。


「リーザちゃんは“望まずして”ここに来ちまったんだ」


時空の狭間に運悪く落っこちて。運良く魔王城(ココ)に流れ着いた。


「?それを言うならサーシャも同じッスよね?」


「いいや、違うね」


誰も望んで生け贄になどならない――


「でもあの娘は“生け贄になることを受け入れた”。その運命を良しとしたんだ。他の可能性を排除してな」


何処かで逃げ出すという選択も必ずあった筈なのだ。恐らくは家族が、村のことが枷となってそれを拒んだのは想像に難くない。しかしそうであってもそれを受け入れたのなら、それは紛れもなくサーシャ自身の選択だ。


「あの娘が来た時のこと、覚えてるか?」


「えぇ。見事な脱ぎっぷりでした」


「だろ?自分に与えられた役割を全うしようとするあの姿勢。どう考えても“生け贄なんて嫌だ”なんて思っていたって風には見えないだろ?

それに、此処に残ることを選んだのもあの娘自身だ」


望めば他の大陸で“人として”生きることも出来たのに。

此処で暮らすということは、いつ隣人に命を奪われるか知れないと、分かっているのに。


「ま、色々と分かった上で此処に居たいってんだから、好きにしたらいいんじゃないの?あの娘の責任において、さ?分かってないリーザちゃんには同じことは言えないんだから、そりゃ差別って言われてもしゃーないな。だって――」


ベッドから立ち上がる。そろそろ休憩時間は終了だ。


「だって幼女は、護るものだろ?」


「Yes, my majesty.」


そこには、骨の髄までロリコンな骸骨(ホネ)が2体いた。


骸骨騎士(スケルトン・ナイト)「サーシャについては居住を認めているだけで、特に保護はしてないんッスよね?それでサーシャに何かあったらどうするんッスか?」


ロード「別に?そういう危険性も込みでしたいようにしてるんだし、とやかく言うもんでもないでしょ?お前、「売春にはいろんな危険が伴うから、保護が必要です」って言ったらどう思う?」


骸骨騎士(スケルトン・ナイト)「そりゃまた極端な例えッスね…ってか、普通に身売りするサーシャを想像してしまったッス……」


ロード「……普通にR-18で一本書けそうだな」

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