差別ッスね、ロード
※作者より
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ブクマ、評価も本当に感謝です。
この調子で第二回OVLに参加できるように頑張っていきま……
あれ?この調子じゃ、間に合わない?←
!魔王城:王の間
いつも通りの執政の合間、休憩時間の間は、いつも通り王の間でゴロゴロだった。キングサイズでゴロゴロだ。ゴロゴロ→、ゴロゴロ←。眠ることはなくても、寝るのだ。
「絶対に差別ッスよね、ロード?」
「あん?何が?」
骸骨騎士の呟きに顔を上げる。
「何がって、サーシャの件ッスよ。リーザちゃんの時は泣いて縋っても送り出したのに、サーシャにはあっさりとOK出して住む所も仕事も面倒みて」
「世話焼いてんのは豹戦士だろ?」
「世話焼かせてんのはロードっしょ?あの状況なら黙ってても豹戦士がそうするって、分かりきったことじゃないッスか」
「そんなMOBの心の機微まで知りませんヨー?(棒」
「……あーゆー娘が好みだったんッスね。芯はあるのに幸が薄くて危うげなタイプ?」
「お前、それ、誤解だわ」
枕を顎の下に引っ張ってきて指摘する。
「むしろ苦手なタイプだね。嫌いとまでは言わないけど。リーザちゃんの方が可愛いじゃん?」
「確かにリーザちゃんが可愛いのは間違いないッス」
「そんな改めて確認するまでのない真実は置いておいてだな、」
そこには幼女にメロメロな骸骨が2体いた。
「リーザちゃんは“望まずして”ここに来ちまったんだ」
時空の狭間に運悪く落っこちて。運良く魔王城に流れ着いた。
「?それを言うならサーシャも同じッスよね?」
「いいや、違うね」
誰も望んで生け贄になどならない――
「でもあの娘は“生け贄になることを受け入れた”。その運命を良しとしたんだ。他の可能性を排除してな」
何処かで逃げ出すという選択も必ずあった筈なのだ。恐らくは家族が、村のことが枷となってそれを拒んだのは想像に難くない。しかしそうであってもそれを受け入れたのなら、それは紛れもなくサーシャ自身の選択だ。
「あの娘が来た時のこと、覚えてるか?」
「えぇ。見事な脱ぎっぷりでした」
「だろ?自分に与えられた役割を全うしようとするあの姿勢。どう考えても“生け贄なんて嫌だ”なんて思っていたって風には見えないだろ?
それに、此処に残ることを選んだのもあの娘自身だ」
望めば他の大陸で“人として”生きることも出来たのに。
此処で暮らすということは、いつ隣人に命を奪われるか知れないと、分かっているのに。
「ま、色々と分かった上で此処に居たいってんだから、好きにしたらいいんじゃないの?あの娘の責任において、さ?分かってないリーザちゃんには同じことは言えないんだから、そりゃ差別って言われてもしゃーないな。だって――」
ベッドから立ち上がる。そろそろ休憩時間は終了だ。
「だって幼女は、護るものだろ?」
「Yes, my majesty.」
そこには、骨の髄までロリコンな骸骨が2体いた。
骸骨騎士「サーシャについては居住を認めているだけで、特に保護はしてないんッスよね?それでサーシャに何かあったらどうするんッスか?」
ロード「別に?そういう危険性も込みでしたいようにしてるんだし、とやかく言うもんでもないでしょ?お前、「売春にはいろんな危険が伴うから、保護が必要です」って言ったらどう思う?」
骸骨騎士「そりゃまた極端な例えッスね…ってか、普通に身売りするサーシャを想像してしまったッス……」
ロード「……普通にR-18で一本書けそうだな」




