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テンプレ5 黒髪黒瞳は東方出身でゴザル。

 門番はゴツイおっさんだった。当たり前である。どんな気狂いがやって来るのかわからないのだ。見た目で威圧し、大音声で威圧し、権勢で威圧する。そして萎縮した通行人から規定の通関料を接収する。それが門番の仕事だ。それをどいつもこいつも高速道路コーソクの料金所のおっちゃんみたいなナヨナヨした門番ばっか描写しやがって! 常にテンプレで展開すると思ったら大間違いだ!!


「おう坊主、りっp」


「この街道を1日くらい行った先で奴隷商が襲われてた。んで加勢したんだが結局間に合わなくてな。とりあえず盗賊は全滅させて馬車はこうして持ってきたんだが」


 門番のしゃべりを遮ってヤマトは状況を説明する。こういうのはイニシアチブを取ったもん勝ちだ。相手の心証を斟酌しないなら後の先は実に便利なやり方である。


「おうおう、なかなか剛毅な坊主だな。見どころあんぜ」


 しかし門番も慣れたもので気にしない。彼にすればこの程度はむしろ弁えているくらいである。


「見たとこお前さん東方亜大陸の出身だろ?」


「祖先はそうらしいがオレ自身はもっと西生まれだ。もっとも田舎生まれなのは変わらんがな。お陰で人助けしといてどうすればいいかわからんマヌケを演じてるのさ」


 口から嘘八百並べて会話を主導する。ちなみにこれはヤマトの元々持ってたスキルだ。


「好みだから譲り受けたいんだがな」


 檻に戻した2人を親指で指してニヒルに言う。


「って半エルフに獣耳かよ。見どころはあるが悪趣味だな」


「うるせーな。故郷じゃデカ乳ばっかでガキじゃないちっぱいは希少なんだよ」


「おいおいマジか、故郷に招待してくれよ」


「おっさんはたぶんモテねえぞ」


「うるせーよ!!」


「で? マジな話どうしたらいい? 身分証も金もねーんだが」


「金は商人が持ってたの使え」


「火事場泥棒じゃねえか!!」


「正当な権利だぞ?」


「マジか! スゲーな!!」


「だから商人にとって護衛は真剣に選ばなきゃならねえ。こいつらの輸送を任されたってことは下っ端だろうな。そこんところをわかっちゃなかったんだろう」


「へ~」


 60へぇ、くらいだ。


「奴隷についてはわからねえな。中で奴隷商に聞け。んで身分証は冒険者ギルドで作れるぞ」


「じゃあ先に冒険者ギルドか」


「その方が話は早いだろうな」


「わかった、助かったぜ、ありがとよ」


「気にすんなよ、坊主。こっちはただの仕事だ」


「おっさんは将来出世すんぜ。オレが保証する」


「ハハ、ありがとよ」

海外の国境とかハルクみたいなのいますからね。

外国行ったことないですけど。

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