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テンプレ2 降り立った先でさっそく馬車が襲撃されてれるなう

「風が泣いているな……」


 屋上のフェンスを掴みながら言うとさらに倍率ドン! だったが残念ながら緑かぐわしい丘の上だ。

 それはそれで美味しいシチュだとヤマトは思った。


 もっとも厨二全開のセリフを吐いたのにはわけがある。


 視線の先で馬車が襲われていたからだ。

 そしてその馬車は遠目からわかるほどの檻を牽いていて、その中には奴隷っぽい感じの人間が入っていた!


「まずは身体の調子を確認しないとな!」


 言うやダッシュ! 100メートルを5秒くらいで走り切る。ちなみに全然本気で走っていない。早足くらいのつもりだ。


「これは! ちょっと加減が難しいな!!」


 本気で踏み込むと地面が抉れそうだ。


 あっという間に襲撃現場に着いた。


 護衛らしき男たちは2人死んでいる。他は逃走したようだ。商人も死んでいた。

 あとは奴隷を奪うだけ、というところだ。

 盗賊は10人。どいつもこいつも臭い。


「へぶらッ!!」


 一番近くにいた1人を殴る。小突いた程度だったが吹っ飛んだ。人が吹っ飛ぶのを見るのは2回目だ。


 最初は中学の時の担任だ(小話が始まるのでどうでもいいと言う方は*まで飛んでください)。

 担任が吹っ飛んだじゃない。担任がふっ飛ばしたんだ。

 インテリヤクザみたいな、グラサンの似合う男だった。元プロボクサーという訳のわからん経歴の持ち主だ。ちなみに高卒→ボクサー引退→大学卒業だ。どんなアホ大学を出たのかと思ったら旧帝大だった。さらに余談だが“最強の”主席だったらしい。

 その男は入学式の最後で親たちも見ている中で平然と言い切った。


「俺に殴られたくない奴は親に念書を書いてもらえ。そうじゃない奴はぶん殴る」


 親たちは冗談だと思ったようだが、その後のHRでガチだと説明された。もちろん担任だったヤマトのクラスは本人が直々に説明した。去年までの実績と共に。

 最終的に念書を書いたのは4人に留まった。プロらしいマジな加減がわかっているというのが先輩たちからも説明されたからだ。そして某音楽番組のお笑いコンビのツッコミみたいにご利益もあるらしい。

 曰く殴られた奴の進学・就職の第1希望が叶う確率は9割を超えるのだとか。第2希望なら10割。

 多少の理不尽は飲み込むつもりだった。

 無理だった。

 卒業してから振り返ってみれば理由があったことはわかる。しかし厨二病真っ最中の男子中学生にわかるようなレベルではなかった。

 降りかかったのは圧倒的なまでの理不尽。そして暴力。

 果てに見たのはクラスメイトが吹っ飛ぶところだ。教室の端から端まで。そんなことがありえるのか……?

 結果的にそいつは一流高校を経て旧帝大へ進学した。ドベからの躍進だった。

 奴は担任に吹っ飛ばされたことで華麗なる経歴を手に入れたのだ。


 神様に吹っ飛ばされてチートを手に入れたヤマトと同じく!(ドヤア!! ******


 吹っ飛んでいった盗賊を横目で見ながら新手の盗賊をシバいて回る。残存が5人を下回ったあたりで逃走を始めたが逃がさない。


「エアスラスト!」


 カマイタチを飛ばしてなます切りにする。殺人に対する忌避感などカンストしている精神力の前では風前の灯火だ(誤用)。


 10人を秒殺した。


 残ったのは呆然としている奴隷2人だ。

なにが「ドヤア!」なのかよくわからないですね。

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