テンプレ12 武器屋は頑固なドワーフ。防具屋はそのライバルドワーフ。
ディードとフランの武器を買わなくてはいけない。
依頼を受けるついでに冒険者ギルドで聞いた武器屋へ向かう。
「ドワーフやないかい!」
関西弁でツッコんでしまうほど人間ではない。
「あの、ヤマト。言いにくいのだけど軍事の一端を担うドワーフの地位は高いの。本人が優秀な戦士であることも多いから」
そうディードが解説する。
「え、じゃあ、獣人は? 身体能力で言えばかなりすごいだろ?」
「そうなのだけど、エルフと獣人とは折り合いが悪いのよ」
「歴史的な問題ってことか」
「ええ」
若干納得の行かないものを感じながらヒゲもじゃのドワーフに武器を見せてもらう。
ちなみにドワーフから他種族への差別みたいなものはないらしい。偏屈者なので好悪は激しいようだが。
武器選びは順調に進む。呪われた剣もないし、店主がヤマトたちを見て別の武器を用意することもない。ディードの弓はともかくフランの大斧はないようなので代替としてナタをもらうことにする。
「防具は?」
「隣だ」
ギルドでは防具も売っているということだったが、正確には別店舗らしい。
そしてやってきた防具屋は。
「やっぱりドワーフなんかい!」
そんな気はしていたがそうだった。
こちらでも特に掘り出し物はなく順調に揃えていく。予算が厳しいのと動きの兼ね合いから革鎧、それも軽装だ。
ちっぱいでも胸当ては必要なのである。
なおヤマトは武器も防具も買っていない。半ば不死であるし、武器スキルは常人程度しか持っていない。ドワーフたちには持つ気がないのがバレているのか勧められすらしなかった。
ようやく戦闘回に進める。




