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甘ったるい悪循環

 睡魔に襲われた昨夜の私は、迷うことなく自然にベッドへ赴き眠りについた。一昨日は仕方なく、とシーツに潜ったのに。可笑しなことに、誘拐犯への恐怖は随分薄れていた。あの丁寧な物腰に、二日足らずで安心感を覚えている。云い換えれば、懐柔されてしまったのだ。

 不意打ちの髪への口付けを朝日に包まれるベッドの中で思い出し、頬を熱くさせるなんて、まるで戀に堕ちてしまった少女。気付いた時にはもう遅い。紛れもない恋愛感情を植え付けられた――――。

 其の答えにたどり着いたのがたった今。目覚めてすぐに昨夜の出来事を整理しようと思ったのがいけなかった。仕舞いこんでいればよいモノを引き摺り出された。

 どうしようどうしようどうしよう! これから伊織と目が合うことがあれば、私はきっと無口になる。彼に愛を囁かれたいと願う半面、恋愛感情を自覚した今となっては姿を見るのも恥ずかしい――――。

 あのうつくしさにこころ惹かれる気持ちを戀と錯覚しているのだと思いこみたいのに、それすらまままらない。

 彼の一挙一動がこれでもかと私を振り回すのだ。フラッシュバックする記憶が、ただただ悩みの種にすぎない。

 胸の奥底から湧き出る感情に翻弄される私は、頭を抱えるだけ。

 そうして、そんな時に伊織は姿を現した。

フォーリンラブ。

どうでもいいですがずっとフォーリンって「foriegn」だと思ってました。

そうか、fall inか……。

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