第8話
「おぉ~い、アイギス~。やったかぁ~?」
「はぁ…はぁ…な、何とか…」
ケイが帰ってきた。私は何とか5人を倒したことを報告した。
「さて、帰っか。」
ケイと私はその場を後にした。
ケイはやはり店には入れないため、そこら辺の適当な場所を見つけて一息つくこととした。
「で?なんでついてきてんだぁ~?おまえ。」
そこにはシャロの姿があった。
「ケイ様!一生ついていきます!」
え?
「苦しゅうない。」
「ちょっと!何まんざらでもない感じになってんですか!」
ていうか、さっきまでの態度はどうした?何があった?
「何があったんです?」
私が聞くと
「…ねぇ~?」
「なぁ~?」
「なんですかそれ…?」
シャロの目は真剣そのものだが、ケイはもう明らかにノリでやっている。あきれたものだ。
「ところでケイ様、一つ気になっていることがあります!」
「なんだ、言ってみろ」
「はい!先ほど言っていた7号…って何です?」
「あ?あぁ、それはあれだ。100ある偽物のうちの1つ、7番目の技だ。」
「はぁ…、よく分かりません!」
「えぇい、気にするなぁ。」
「はい!」
なんだろう…このノリ、疲れる…。
「ちょっとこのノリ疲れるんですが…。」
「お、なんだぁ?嫉妬かぁ~?」
「かぁ~?」
ん?こいつらこんなだっけ?ちょっとイラっとした。
「なぁアイギス。俺ってモテんのかなぁ?」
は?
「はぁ…?何を言っているんです…?」
「よし決めた!ハーレムを作ろう。」
「…!?うわぁ~…。」
正直ドン引きだった。
「さてぇ、じゃあ3人目を探しにいくかぁ~。」
「…え、と。3人目?どういうことです?」
「あ?お前と、シャロと、だろ?」
「ふざけるなぁ!」
私は盛大にツッコんだ。
「ていうか、そんなことしている場合じゃないですよねぇ!?私たちは魔王を討伐するために今旅してるんですよ!?」
私は軌道を修正しようとする。
「は~?誰がそんな旅してんねん?ハーレムだハーレム。」
「何で関西弁はさんだんですか、うざいぃ…。」
「さて、じゃあ早速ハーレム旅に出ますか。」
「行きましょ~!どこまでもついていきます!」
「ちょっとぉー!」
とっとと出発してしまう2人を追う私だった。