第18話
翌朝
「あぁ~、聖女サマを勧誘しに行くってのに…。二日酔いじゃぁ~ねぇかぁ~…。ダルッ…。」
ケイはとても具合悪そうにしている。かくいう私も…
「うぅ~、ダルい。頭痛い…。記憶もややない…。」
「最悪だ…気分も悪ぃし黒歴史だし…。」
エトは二重でヘコんでいる。
「本当だ…あんな一面見せてしまうなんて…。」
「いやお前は大してダメージねぇぞぉ~、シャロぉ~。」
「それじゃあ私がダメージあるみてぇじゃねぇかぁっ!おらぁっ!!」
「ま、まぁまぁ落ち着いてぇっ!」
私は何とか止めに入る。
「まったく、血気盛んだねぇ~…。さて、行くかぁ~。」
こうして私たちはグダグダのままで聖女様に会いに行くことにした。
「さあぁ~て、今日はどこで店ぇ開いてんだぁ~?あのイタ聖女はぁ~?」
どんどん聖女の呼び方が悪くなっていく…
「また人だかりでもできてんだろ?それを探しゃぁ~いいだけだろ?」
エトは冷静だ。
「まったく、おんなじ場所でやれよ、アイツ。探すのが手間じゃぁねぇか。こちとら具合悪ぃってのに。」
ケイはフラフラ歩きながら言う。
「あらあなた、ケイっておっしゃるの。」
「どわあっ!!」
一同驚いた。後ろには例の聖女の姿があったのである。
「お前いつから…」
「少し前からです。」
「あっそ。」
「私を探していたんでしょう?手間を省いて差し上げましたわ。」
「なるほど?いい度胸なこって。」
ケイは少しやりづらそうだ。
「じゃあ、どうだ?俺の仲間に、いや、ハーレムに加わんねぇか?」
「なるほど~、そういうことでしたか…。」
聖女は少し考えた様子だった。
「いや、やはり。お断りします。だって、言いましたでしょう?私は自由だって。」
聖女は笑顔で言った。
「そんなカタいこと言わずにさぁ~。」
ケイは食い下がる。
「だって私、結構モテますのよ?あなた方のモノになるのは惜しいです。」
「自分で言うかぁ~。」
ケイはとことんやりづらそうだ。
「おい、活気づける、っつったか?それは一体何なんだ?」
「ま、主に回復系なんですよ、私の力は。だからこの街の皆様を元気にして差し上げていますわ。」
「ほぉ~。」
「皆様には好評でして、キセキだなんだってもてはやしてくださいます。私は生まれつきこの力を持っていましてね、そこらじゅうでさらしてきました。そのたび皆さま喜んでくれるんです。もう私ったらそれがやめられなくて…。だから誰かのモノにはなりたくありません。」
「とんでもねぇ性癖だなぁ。いいこった。」
「おっと、私ばかり話してしまいましたね。あなたのことも聞かせてくださいな。」
「俺ぁ~話すことなんかねぇよ。そんな性癖ねぇし。」
「それじゃあ弱いんじゃありませんか?勧誘、したいんでしょう?」
「チッ…仕方ねぇなぁ…。おい、アイギス。言ってやれ。」
「えぇっ…!?また私ですかぁっ!?ったくもう。」
かくかくしかじか。私は渋々説明した。まったくこんな話して一体何の意味が…
「えっ…。」
聖女の顔が明らかに変わった。




