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第2話 桜台旅人(魂)と神様と茶番

再び感覚が戻ったとき、僕は真っ白な世界にいました。

ええっとここは… 


なんて言うつもりはありませんよ。

おそらくここは死後の世界です。

いろんな物語でも死後の世界はこんな風に書かれていましたし、それにもう、なんとなくそんな感じがしますし。


「おお、よく来たよく来た。」


声のする方を見ると、そこにはケン○ッキーのカー○ル・サンダースの脂肪を8割削って眼鏡を取ったようなおじいさんが立っていました。


……自分で言っててあれですけどすっごい分かりにくい例えをしてしまいましたね。

要するに、白髭白髪の痩せたおじいさん、ということです。


「して、なんじゃ?その、カーネルなんたらと言うのは。」


おお、このおじいさん心を読める様です。

しかも○で隠したところをしっかり言ってしまうハプニングつきです。


…………


まあ、それは置いといて。

白髭白髪、おじいさん、心を読める、ということは、恐らく神様か、仙人様ですね。


「正解じゃ」


おじいさんが答えてくれました。しかし、

神様と仙人様のどちらが正解なのでしょうか?


「神様の方じゃよ」


またおじいさんが答えてくれました。

それにしても、心を読む能力って便利ですねぇ。

心を読んでくれると会話がスゴく楽になるんですね。

初めて知りました。


「お主、便利とはなんじゃ、便利とは……」


おじいさんが苦笑しながらツッコんでくれました。

というか、おじいさんの一人称様付きなんですね神様ですもんねすごいですね。


「う、うるさいわ!」


おっと、怒られてしまいました。

やりすぎるとバチが当たってしまいます。

南無阿弥陀仏…………


「はあ……」


どうやら呆れられてしまった様です。


「それに南無阿弥陀仏は仏教じゃろう。

 お主は仏教徒じゃなかろうて。」


ああはい、神様(八百万神)と幽霊は信じていますが仏は信じていませんね。


「では、何故に南無阿弥陀仏と……」


いやぁ、思い付いたのがそれでして。


「はあ…………」


また呆れられてしまいました。

しかもさっきよりため息が大きいです。


というか……………………


なんじゃこの茶番は(なにこの茶番)



………………………………



「……そろそろ、本題に移ってもよいか?」


『ああはいお願いいたします』


「お主、桜台旅人は、電車に跳ねられて死んだ。これは、自覚しておるか?」


『はい、しております。』


あ、何かテレパシーみたいなやつ出てますね。

これで会話ができる……………………と、思いましたが

そういえば神様は心を読めるんでした。

あれ?じゃあテレパシーもいらないような………?


「………自分ので言うのは大切じゃぞ。」


あっはい。


「それで……え~……ああ、そうそう。

 お主は自分の死を自覚しておるのじゃな。」


『はい。ここが死後の世界である事もわかっております』


「そうか……なら、現世に後悔はあるか?」


『あります。とは言っても小さな物ですが。』


「そうか。言ってみなさい」


『本当に小さなものですけどね……

 まあ、親に最後に一言いっておきたかったですね。』


「そうか…」


『あと、直前まで友人のために鉄道の動画を撮っていたので、それを友人に渡しておきたかったですし。』


「……そうか…」


『なんならその動画を自分でも見ておきたかったですし。』


「…………そうか…」


『他にも、もっと列車を撮っておきたかったとか、もっと他の撮り方を試しておきたかったとか、1度は撮り鉄の旅に行っておくべきだったとか、1度は日本三大豪華寝台特急をカメラに納めておきたかったとか、自己紹介で「一応、何度か雑誌に僕の写真が載ったことがあります」とか言っときたかったなあとか……………………』


「わ、わかったわかった!お主に沢山後悔があるのはわかった!」


『…………あの女の子が誰なのか、とか。』


「…!」


その疑問が出た途端、神様の動きが一瞬止まりました。

あの女の子に何か関係があるのでしょうか。


『どうかしました?』


「い、いや何でも―――」


何かありそうですね。


『そういえば、人間は「どうしましたか?」と聞かれると、誤魔化しにくくなるそうですよ。まあ、神様に通用するかどうかはわかりませんが、もう一度聞きますね。

どういたしましたか?(なにを隠してるんだ?)


「…………」


吐きませんか。


『…もう一度聞きますねどういたしましたか?(さっさと吐けよ)(圧)』


「……………………」


なかなかしぶといですね


『……もう一度聞きましょうか。どういたしましたか?(尋問がご所望か?)(怒)』


「……………………わかった。」


やっと返事してくれましたね。


『……やっとですか(遅いんだよ)


「…すまんの。」


『それで、あの女の子について教えてください。』


「わかった。その女の子と言うのは、どういう特徴があったかのう?」


『…………特徴という特徴はなかった様な……』


うーん、死んだせいか記憶が少し曖昧になっていますが、強いて言うなら()()()()()()()()事が特徴の様な?

…………なるほど、そういうことか。


『特徴が無さすぎるというか、ステレオタイプ過ぎるところ、ですかね。』


「ふむ、そうか…」


『恐らくですけど、彼女は神様であなたの血縁関係(?)があるのではないですか?』


「……なぜそう思った?」


『その返事が答えでは?』


「……それでも、何故そう考えたのか教えてほしいのじゃが。」


『とは言っても、確実な根拠はありませんがね……

1つ目の理由としては、さっきも言ったように、特徴が無さすぎることです。まるで、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。そんな感じがしまして。』


「……なるほどのう。」


『2つ目は、女の子が突然現れる前後で不可解なことが多かったことです。普通鳴らないタイミングで踏切が鳴ったり、通過した筈の列車が戻ってきたり、本来最後尾の車両に点灯させる筈のテールランプが先頭車両に点灯していたり、普通起き得ないことが連続して起きていたんです。なので、人間ではないような気が若干していました。』


「……そういうことじゃったか。」


『それで、教えていただけますか?』


「うむ、もちろんじゃ。」


………………………………


さて、どんな仰天ストーリーが出てくるでしょうか。

神様)あんまりハードル上げんでくれんかのう…………

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