番外編 1
少しずつ紅葉さんがいう、モフモフ隊員の入隊?も落ち着き、少しずつ彼らとの距離を縮めている彼女はご満悦の様子だ。
「焔ちゃん、琥珀ちゃん、銀ちゃんのご飯だけど、ドッグフードとか代用出来ないかなって調べてみたけど…、塩分料とか脂質が濃いみたい。今、彼らや狸さんにいいご飯を作らなきゃね~」
「え…? 簡単に言うけど、大変な事なんじゃないの…?」
あまりに事もなげにいう紅葉さんの発言に驚いてしまった。
「うーん。父さんのグループ力なら問題ないと思うよ。今後は、作った餌を動物園とかに試して貰って、買い取って貰えれば、元は取れるでしょうし…」
そういうものなのか? 人間の世界はよくわからない。
「そんな事よりピザ生地作ったの! 好きな具材乗せていいから、暁くん、紫雫くん。一緒に作ろう?」
「甘辛く仕上げたテリヤキチキンと、マヨネーズが合うよ~」と紫雫に言いつつ、「暁くんはどんなの食べたい? オーソドックスなのはトマトソースとサラミとピーマンとかかな…」
「それにします。どんなの食べたいかは今後の課題で」
なんて俺が笑うと、嬉しそうに紅葉さんも笑った。
「でも完全にオーソドックスじゃつまんないから…、トマトソースの代わりにミートソース使おう!」
そういうと手を洗うようにと俺らにも促し、ピザのの生地の準備をする紅葉さん。
「本当に好きなの乗せていいのかな?」
ワクリとした様子で、聞く紫雫。
「重すぎたら、生地破れちゃうこともあるから適度にね~」
そう言いながら、オーブンを予熱で温める。
「「はーい」」
返事をしてから、紫雫の作るのをしばらく見る俺。
テリヤキチキン、コーン、スライスされた玉ねぎを入れ、チーズを回しかけていく。マヨネーズをかけるのも忘れない。どんなものが仕上がるのか楽しみだ。
先程教えてもらった、ミートソースを塗り広げ、サラミとピーマン、玉ねぎ、チーズを順に振りかけるように作りあげる。
紅葉さんは満足そうに俺らを眺めていたけど、緑色のソースを塗り広げ、スライスしたトマトを乗せる。その上にチーズとバジルとかいう香草を乗せ完成みたいだ。
「その緑色のソースは?」
俺が聞くと「ジェノベーゼソースって、バジルや松の実で作ったソースよ」
バジルって葉の爽やかな香りや味わいは好みなので、すごく楽しみだ。
焼き上がったピザは、チーズがとろけていかにも美味しそうだ。
ピザカッターで切り分け、どの味から食べるか好きな味を選ぶスタイルみたいだ。
初めてのピザ熱かったけど、テリヤキチキンの甘じょっぱい中に加熱されたマヨネーズのマイルドな味わい。野菜の甘味もなんともいえず、美味しい。
ミートソースベースのピザもトマトの爽やかな酸味と肉の旨味が広がるミートソースに、ピーマンや玉ねぎ、サラミと言った具材の味がソースに溶け込み、思わず笑みが溢れる。
ジェノベーゼソースがベースになってるピザには、爽やかなバシルの風味とトマトの酸味がきいている。部分的に違うチーズが使われているみたいで、それもまたいい味わいとなっている。
「この白いチーズ? なんですか? 俺…、コレ好きかも」
「モッツァレラチーズだよ。そっかー、今度またモッツァレラ使ったの作ってあげるね。好き嫌いない分、紫雫くんの好みのものを作る事が多かったものね!」
そうやって、今日も少し料理を教えてもらいながら一日が過ぎていった。




