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第二話 コボルトとの戦闘

2週間後、俺は何とかまだ生きのびていた。


食料は1日に1回見つかる程度でギリギリ何とかなっている。


もちろんあれから何度もオークやコボルトにあっているが上手いことやって逃げていた。


何度も一歩間違えれば命を落とす場面があったが命からがら五体満足で生き残っている。


しかもあれから【霊力】の扱いが上手くなった。

正直他人の【霊力】を感じられるだけでここまで早く扱えるようになるとは思わなかった。


今までが暗闇だとするならば今は自分の周りの暗闇が晴れた状態だ。


無論周りが見えるようになっただけで遠くは以前と見えないままだ、しかし俺にはどうしようもない喜びが満ちていた。


なぜならこの調子で【霊力】を扱えるようになれば大幅に強くなれる可能性が高いからだ。

理由は【魂装】を【霊力】で覆えれるようになったからだ。


何がすごいかと言うと通常【魂装】内でしか【霊力】を循環させれなかったのが【霊力】を直に攻撃を伝えれるようになり攻撃力が上がった。


まだ深く集中しないと出来ないが試しに木に打ち付けたところ何もしないでやったのと比べ明らかに破壊力が違っていた。


その時の感覚は自分の【霊力】が木に浸透していく様が知覚できたのだ。


もちろんそれはすぐさま打ち消されていたが少なからず木の循環を邪魔していたのが確認できた。


俺はこの結果にスキルの筋力上昇がこのような効果なのではないかと思っているがまだ本当のことは分からない。


まだ【霊力】は棒にしか纏えないが確実に全身に纏えるようになると確信している、そして【霊力】を纏わせるだけではなく刃物のように尖らせること可能ではないかと思っている、そうなればより強くなれるだろう。


上記のことをやるためには前の状態よりはるかに【霊力】の扱いを上手くならないといけないため身体能力強化も上がった。


今の状態ならコボルト一体ずつなら危なげなく勝てると思われる。


ただ忘れては行けないのが棒術も疎かにしては行けないことだ、これが出来ていなければそもそも俺はすぐさま殺られる存在だ、それを忘れてはならない。



最後にレイネの【霊力】はまだ何も触れられずにいる、理由としては俺とは【霊力】の波長?動きが全く異なるからだ。


俺の波長が一定のリズムを刻むとすればレイネはすごく不規則なのだ。


簡単に言えば左に行ってると思っていたらいつのまにか右に行っていたというレベルだ。


とりあえずレイネの【霊力】を使えればあの神が言っていたことも出来るかもしれない、そのため俺は歩きながら【霊力】を操る練習をしている。


しかし周りの警戒は怠っておらず少しでも音が聞こえれば別の道に行くほどだ。


これは俺が戦うにはまず自力で霊力を循環させ、棒を振るうにも意識を割かなければまず戦えない。


俺は一度嫌われているのを承知で村人にどうやって【霊力】を循環させているか聞いたがどの人も「そんなの意識したこともなかった」ということを聞いた。


今になって思えばあの神が言っていた神の呪いや祝福が効かないからだと思える。


そういうのは祝福があれば自動でやってくれるようになっているのだろう、俺は全て手動でやらないといけないため13歳ほどの時にやっとまともに【魂装】を使えるようになったのだ。


このやり方を並列思考と呼んでいる。

俺は常に【霊力】の操作をしているためたまにレイネに聞いてるの?って聞かれることが多かったけな。


なので寝ているとき以外は基本的に【魂装】を発現できる。


さて、説明はこのぐらいにして今のことを話すか。

現在俺は三体のコボルトに追われている。

始まりは後ろから突然襲いかかられたことから始まる。


その時は寸前のところで物音に気づき、ギリギリのところで避けて今に至る。


コボルトは俺よりも早く木や高低差を利用してチクチクと攻撃をしている。


しかしそれはギリギリのところで防いだり避けたりしているのでまだ大丈夫だ。


なんとなくこのまま走ってもオークや他のコボルトに合わないと思うため俺は少しづつコボルトを削っていくことに変える。



作戦はこうだ、苛立って一直線に突っ込んできたところを出来れば喉らへんに棒を突き刺し、それで倒れなくてもしばらく動けなくなるはずなので一体は処理できる。


問題は残りの2体だ、これを見て学習してむやみに突っ込まなくなるだろう。

下手したら俺の体力の消費を狙って来るかもしれない。


どう動いてくるかわからないためその都度考えるか、そのように結論を出し機会をうかがう。


それは意外とすぐさまやってきて身体能力が上がった今では隙がある突撃だ、それを上手い具合に喉元に棒を置きコボルトは避けられずそのまま首が突き刺さる。


まずは一体。


倒れるのを確認せずすぐさま棒を引き抜き、その場を飛び引く。

俺がいた場所には二体のコボルトが攻撃をしている。


俺は一瞬のうちにここでまた逃走し出したらジリ貧になると判断してここで立ち止まる。


コボルトたちは味方を殺された怒りからか激しく吠えたけており一瞬でも気を抜けば俺は殺されるだろう。


数秒の睨み合いののちしびれを切らし一体のコボルトが襲い掛かり、一瞬遅れてもう一匹も迫ってくる。


相手は本能で動く魔物なので両方とも愚直に真っ直ぐに一方向からやってくる、俺はそれを棒でいなしたり体の軸をずらすことで避けている。


手数が違うので反撃できる隙はなく一瞬でも気を抜けば攻撃を食らう、そのような状態だ。


当たり前だが自分とほぼ同じ力量...いや力が強い者が二匹いるのに何とか耐えているのをほめてもらいたいぐらいだ。


一瞬の判断が命取りで少しでも間違えば俺は終わる。

横なぎの攻撃を半歩下がるだけで避け、続けざまの首を狙った突きを頭をひねるだけでかわす。


このままでは...


今この状況を脱するには【霊力】を棒に纏わせるしかないだろう。

もちろんそれには相当...いや現段階ではありえないほどの集中が必要でこれから少しずつ深く、深く集中をして行くしかない。


疲れ始めている身体を無視して集中をして行く。


もっと深く、そして深く強く集中しろっ!


外部の事はほとんど反射的に対応できるように意識を操作していく。

しかしそれには一瞬の隙がどうしても生まれる。


そう、すぐさま後ろに飛んでダメージを減らしたが腹を棍棒で突かれたのだ。


「ぐっ…」


この痛みで集中を乱される、しかしやらなければこちらが殺られる、痛みすらも無視してこうなる集中を求める。









なんだコイツは、最初は束でかかればかけると思っていたが今では一人殺られ、同時に二人の相手をして何かをしようと集中力を高めている。


彼…コボルトは目の前の異質な存在に少なからず恐怖を覚えている、そして焦りが出てきていた。


しかしその時自分の攻撃が敵に当たりそんな心配はどこかに消えていく、なんだ気の所為だったと。


どのぐらい戦っていたかは分からない、しかしふとした時にあれ以降全ての攻撃がいなされ、躱されている事に気がつく。


その時敵がコボルトには分からないが感情のない顔で自然と何かを紡ぐ。


「ーー…ーーーー」


何を言った?それは分からないが一気に敵の殺気が膨れ上がり今すぐ逃げろと本能が叫ぶ。


それを最後に彼の意識が無くなったのだった。







薙ぎ払い、屈む、すくい上げて攻撃、飛び引く、受け流す、一歩下がる、受け止めてすぐさまいなす。


あぁ、やはり戦いは良い、自分の力が試すことが出来て更なる成長ができる。


そう思ったら自然と口が動く。


「…ありがとう…俺を高みへと登らせてくれて」


まだまだ改善点はある、なぜなら経験が足りないし力が強くなっただけで棒術はまだまだ未熟だからだ。


俺の棒術があと一段階高ければ二対一は棒に【霊力】を纏わせなくても勝てるからだ、じゃなきゃコボルトの攻撃をここまで受け流せていない。


もちろん一番大切なのはレイネで戦闘は二番目に好きなものだ。


多分隠しているつもりだがとっくにバレているだろう、それでもなお黙ってあの日々の時は修行に行かせてくれていたのだ。


俺は心のどこがそんな考えをしながら相手を仕留めるべく行動を開始する。


先程ついに棒に【霊力】を纏わせれたのだ、これで胴体を突けば一撃で動けれなくなるだろう。


棒に【霊力】…いや今度から【纏】と呼ぼう、それを発動されていればよく分からないが攻撃力が上がり相手を倒しやすくなるのだ。


まだ生物に試してないがある一定上の効果はあるだろう。


ある意味これは賭けだったがそんなものは今の頭にはなくこれをすれば勝てるというビジョンしか無かった。


そしてなぜかは分からないが決定的な隙を晒す。


その隙を突き一体目を突く。

その瞬間突いた場所は風穴が空きコボルトはそのまま倒れ込む。


俺は驚いたが何とか【纏】を維持し、続けざまに二体目を殺した。


「何故だ…」


俺は自然と肩で息をしながらそんな声が漏れる。


すぐ思いついたのは一つ、この森の木は村の木に比べ圧倒的に多く【霊力】を含んでいるのと木は一切の無駄がなく全身に高密度に【霊力】を行き渡らしているのを思いついた。


コボルトは全身に【霊力】は満ちていることは満ちているが密度は低く簡単に風穴が空いたのでは無いのではという推測だ。


この事から【霊力】には【霊力】を吸収する特性があるのではないかと思う。


正確に【霊力】を分かれば早く強くなれるはずなので考える価値はある。


まぁそんなことより早くここを離れなければ、あまり美味しくないがコボルトの肉をなぜか生き返っていた時から持っていたナイフで切り分ける。


持てる分だけ持ちあとは森の生物が食べるはずなのでその場に放置する。


「さて、行くか…」


まだ道のりは遠い。



一応言っておきますがまだ主人公は【夢現技能】はありません。

転生できたのは古き神の【覚醒の儀】のおかげです、ちなみにこれはただ一回転生させるだけではありません

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