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魔王と勇者は歴史的敗北を与える



 俺の猛特訓開始からかなり時が流れた。体感だと40年ぐらい修行したつもりなのだけれど、実際はたったの2ヶ月らしい。


 嘘だろ……それしか経ってないのか。


 まぁいい、今日はその総仕上げとして俺たちはダンジョン攻略へと乗り出すことになっているのだ。今はこっちに集中するべきだろう。


 名前:春野 翔太

 性別:男

 種族:人族

 職業:剣士

 称号:宇宙人 女神の眷属 視線を潜る者 虎の威を借る者


 Lv:1

 HP:67

 MP:4

 攻撃:63

 防御:42

 敏捷:82

 知力:166

 魔力:2

 幸運:44

 固有スキル: 七転び八起き

 通常スキル:

剣士 : 剣術Lv8

従魔士 :テイムLv1 意思疎通Lv5 念話Lv3 統率力Lv10

鑑定士 :鑑定士Lv10 敵感知Lv5

魔法使い:火属性Lv10 水属性Lv10 風属性Lv10 地属性Lv10 雷属性Lv10 氷属性Lv10 毒属性Lv10

錬金術師:クリエイトゴーレムLv1 物質創造Lv10

僧侶 :ヒールLv10 解毒Lv1 精神統一Lv1 解呪Lv1

武闘家 :体術Lv6

その他 :料理術Lv3 威嚇耐性Lv8




 俺のステータスはこんな感じだ。ちなみに魔法系のスキルにポイント注ぎ込んだのに、炎魔法はマッチレベルの火しかつかなかった。

 

 俺、一生懸命痛々しい詠唱したんだぜ?


 あんまりだよ……こんなのってないよ……


 俺はこれからしばらくペトラと魔法系の努力値を稼ぐ生活を送ろうと思う。

 剣士系の職業だとMPも魔力も上がらないしな。


 ちなみに今の俺のステータスは普通の人より強いらしい!

 Lv1でこれだから、キャリーしてもらえば多分強い部類に入ると思う。


 嬉しい!



 というわけで、ようやく俺の人生のチュートリアルも終了。


 今から俺の物語が始まるわけだ。


 女神様との約束を果たすため最強を目指す主人公の春野翔太は銀髪の美しい魔王ペトラと金髪の美麗な勇者リシア、可愛い従魔たちと共に茨の道を行くのだった。



 的な感じです。


 いよいよ本編に入るという事実に胸をときめかせ、仲間たちに掛け声をかける。


「今日はダンジョン攻略だぞー!」


「……」


「……」


「……」


「……」


 どうしたんだみんな? 従魔組まで黙っちゃって。白けちゃったじゃないか。


「あのさ、翔太?」


「ん?」


「翔太は今日お留守番だよ?」


「え? えええええーーー!!!」


 なななななんでだよ!


「いや、しょーた弱いじゃん! 昨日だってオークに泣かされてたし」


「べっ、別に泣いてねぇよ! 確かに風が強かったから目にゴミは入ったけど、別に泣いてねぇし!」


「でも、翔太が行ったら間違いなく死ぬ」


「……っ」


 俺はペトラの目を見て本気で言っている事を悟る。


「わかった。お留守番してるよ」


 死ぬ。俺はその言葉に弱い。


 日本にいた頃は死ねだの殺すだの姉貴に毎日言われてたし、言葉に重みもなかった。なかったよな?

 けど、この世界に来て死を感じて以降、俺は死を恐れるようになった。


「翔太にはお留守番してる間に買い物して来て貰いたいんだ」


「買い物? 何を買ってくればいいんだ?」


「奴隷だよ。3人くらい家事のできる子を」


「いってきままますすすすす!」


「……? じゃあ、王都に送るから夕方集合ね!本来は身分証なしじゃ入れないからくれぐれも目立たないように。何かあったら念話してね!」


「おう!」


 こうして俺たちは各自行動に乗り移ったのだった。


─────────────────────────




 翔太と別れた後、ペトラはリシアと翔太の従魔達とダンジョンに来ました!


 このダンジョンは世界最大級のダンジョンの1つで、なんと100階層まであると言います。

 誰も攻略したことがないのであくまで噂ですけど。


 ダンジョンマスターはこの世界でかれこれ600年もこのダンジョンを守り続けているのです。

 凄いですよね!600年無敗!



 ペトラはリシアと従魔達とダンジョンを攻略していきます。


 たまたまリシアが50階まで攻略へしたことがあったそうなので、そこに転移してからのスタートです。


 この階層になると魔物もそこそこ強くなってきて、ネギまちゃんと同等の魔物もちらほら出てきます。



 リシアが先陣を切る陣形でペトラ達3人は後ろから魔法の支援です。

 1回だけ()()()()()リシアに風魔法を当てちゃった時はものすごい怒ってました。


 しばらくは手が滑るのはやめようと思います。



 8時間ほど経った頃ついにペトラ達はダンジョンマスターの元へと辿り着きますした。



「たのもーう」



 ペトラが扉を開けると偉そうに椅子に座ったおじいさんがいました。



「よくぞ参った。勇敢なる冒険者よ」



「ペトラは冒険者じゃないよ! おじさんの名前は?」



「ペ、ペトラ様? ペトラ様ですか?」



 急におじさんがキョドりだした。気持ちが悪い。

「【滅】」

 ペトラは指を鳴らし、魔法を発動します。


 あ、まだ従魔が攻撃してないのに殺しちゃった……!!!


 うーん。まぁいいか!次から頑張ろう!


 ダンジョンマスターというのはダンジョンコアを破壊されたら死んでしまいます。

 けれど、逆に言えばダンジョンマスターは死んでもダンジョンコアが無事なら生き返ることができるのです。

 生き返る条件はダンジョンコアのある階層に敵対者のいない状態で10分経過すること。

 ならば、ボスを倒して99階に戻るボスを倒して99階に戻るを繰り返していれば上質な経験値を得ることができるのです。


 ペトラはその事をみんなに伝えて99階に戻ります。


「夕方に間に合うかな?」


「きっと間に合うと思うよ。チャチャッと済ませちゃおう」


 ペトラはリシアのことを不思議に思います。

 普段あんなに意地悪言っても少し経てばいつも通りに接してくれるのです。


 これが大人の余裕ってやつなのでしょうか。そう考えるとちょっと癪です。


 でも、いつも優しくてお料理とかも教えてくれるとことかは好きです。本人には言いませんけどね。


「よし、そろそろ10分経ったと思うよ」


「うん!」


 ペトラ達は再び100階へと向かいました。


「ま、待ってください! ペトラ様!」


「なあに?」


「い、生きておられたのですね」


「うん。助けてもらったの」


「左様ですか……では何故このようなところに?」


「経験値稼ぎ!」


「経験値……稼ぎ……?」


「ダンジョンマスターって復活するでしょ?おじさんなら経験値も多いだろうから何回か倒して稼ごうと思って!」


 おじさんの顔は見る見る内に青ざめていきます。


「抵抗しないで。約束守れる?」


「も、もちろんでございます」


「ありがと〜! 痛くしないからじっとしてて」


 楽に経験値を稼げるいい機会です。どうせならみんなもレベル上げた方がいいよね!


 ということで、リシアと従魔達が一撃ずつ入れた後、ペトラが消滅させるという作業を時間まで繰り返したのでした。


「また来るね〜」


 ペトラ達を見送ってくれたおじさんはとっても笑顔でした。

 あれがしょーたのよく言う達成感というやつでしょうか。


 あれ、でもなんで髪の毛だけは復活しなかったんだろう。もしかしてストレスで禿げると再生できないのかな。






ブックマークありがとございます!

3日連続で増えてます!!!

今月中に評価ポイント50目指します!


今日から始まった新章でいよいよ主人公が動き始めます。

長らくお待たせしました!

主人公のやっとの活躍をぜひ楽しんでください!

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