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仲直................れたかな?

私の部屋に戻ると、樹とエリカを招き入れる。................とは言っても、私の気分は沈んだり浮いたりで忙しくて、ほとんど何も考えられない。

「................磨穂呂っ、................まほろ?」

目の前で樹がぴょこぴょこと跳ねる。

「な、なに........................?」

「ほら、おはなしするから、こっち向いて?」

「う、うん................」

床に腰を下ろすと、樹と視線が合う。................っ!?や、やだっ、................さっきのキスの熱が残ってて................ま、まともに樹のこと、見らんない................

「................磨穂呂、こっち向いてよ。」

「む、向きたい、けどっ................さ、さっきので、恥ずかしくて................」

「................あっそ、ならエリカ、こっち向いて。」

なんだ?と振り返ったエリカに、樹の唇が襲いかかる。................っていつきっ!?な、なななななにしてるのののののんっ!?

「................磨穂呂が顔向けてくれないから、エリカにちゅーしただけ。」

「そ、そうじゃなくてっ!!」

「................イツキ、私とマホーロ、どっちが大事なんだ................?」

エリカまで困惑した様子で樹のことを睨む。

「................どっちって................わたしは、磨穂呂もエリカもどっちも大好きだよ?」

「.........................へ?」

「........................へ?」

二人してマヌケな声が出る。................もしかして樹は、『スキ』の意味を勘違いしてるんじゃっ................

「................あのなイツキ、私達が聞いてるのは―――」

「分かってるよ、エリカ、磨穂呂。」

イラついたエリカの追求を、樹が途中で遮る。

「................二人の『スキ』は、ケッコンしたいぐらいの『スキ』だってことぐらい、最初っから分かってるよ。でもね、私の『スキ』はちょっと違うの。................まずね、私は世界が『スキ』。その中でもネコさんのことは『かわいくて大好き』で、お豆腐とかは『おいしくて大好き』なの。................うーん、分かんないかな?」

私とエリカで顔を見合わせる。案の定、エリカの頭の上にもハテナマークがクルクルしてて。

「................でね、エリカのことは『おっきくてかわいくて、大事な人』だから、『とっても大好き』。それで、磨穂呂のことは、『面白くて、楽しくて、あったかい』から、『とっても大好き』なの。................私はね、エリカと磨穂呂、どっちも同じぐらい『とっても大好き』なの。だから、二人共同じようにちゅーするの。................ママがね、『大好きな人にはちゅーしてあげなさい。』って言ってたから。」

私の心に溜まっていたものが一気にすっとーんと落ちる。................同時にずっこけそうになるのを、すんでのところでなんとか堪える。

「................ねぇエリカ................これってさ、私達................」

「................ああ、イツキにとっては私もマホーロも、『ぬいぐるみへのスキ』と同じなんだろうな................」

................なんだか、張り合って色々思いつめてたのがバカみたいに思えてきて。................同時に、勘違いして一人で引きこもってたのが恥ずかしくなる。................あぁぁ樹のバカぁっ!?

素早くベッドにかけ登ると、掛け布団を頭にかぶって丸くなる。

「ま、マホーロ................?」

「磨穂呂、なにしてるの?かくれんぼ?」

「う、うるさいっ................ほ、ほっといてよっ................」

「................ははーん。さてはイツキにふられたと勘違いして、一人でメソメソ泣いてたのが恥ずかしくなったんだな?」

................はい、図星です。

「もー、磨穂呂ったらおっちょこちょいなんだから。」

「も、元はと言えば樹が悪いんでしょっ!?」

思わず布団を跳ね除けて樹に詰め寄る。そして、樹の唇に無理やり私の唇を押し付ける。................甘いミルクの味がして、ちょっとだけクラっとする。

「................ぷはっ、こ、これでお返し................エリカ、さっさとこっち向いて?」

「ひいっ!?」

エリカが後ずさる。けど、じりじりと距離を詰めて、エリカの唇も奪い去る。微かに残った樹のミルクの味と、................エリカのものなのかな、コーヒーの味がする。

「................ふぅっ、こ、これが、私の『ホントの答え』、だからね................?」

「ま、マホーロ................」

いつになくとろんとした目でエリカが視線を向けてくる。................あ、あれ?も、もしかして変なスイッチでも入れちゃった?

「な、なんて言うんだろ................樹のとはまた違って、Aufregend、刺激的でっ、................はぁっ、頭がクラクラするっ................」

エリカのほっぺたがほんのりと色づいていて、少しだけ見とれる。でも、ふと目線をずらすと樹が、これまたハリセンボンみたいにぷくっとふくれていて。

「................むー、磨穂呂のちゅーは雑すぎて、何が何だか分からなかったから................もう一回、お願い。」

「も、もうしないからっ!?」

急に冷めてきた頭で樹に言う。........................お、おかしくなっちゃいそうだもん、今夜はもうダメっ!!

「........................こ、コホン。それでは私はこれで................」

「あっこら、エリカ逃げないでっ!?」

ズボンの裾を掴むと、エリカのパジャマが少しずり落ちる。慌てて直そうとするエリカを、今度は腕を掴んで引き止める。

「ダメ、まだ逃がさないから。」

「................ま、マホーロっ、いつからそんなに積極的に!?」

「................う、うるさいうるさいうるさーい!!」

................こ、この際だ、もうどうにでもなれー!!

余談ですけど、焙じ茶ラテってのがBOSSの派生商品であるんですよね。あれはいいものだ←

そして、みんな大好き加賀の棒焙じ茶ミルク。あれは................うん、まほいつの味はしませんでしたね。

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