ぷんすこ。
「........................ふんっ」
「................ま、マホーロ................」
「ま、磨穂呂ぉ................機嫌直して。」
................ぷんすこ。
あの後、私達はエリカの部屋に戻ることにした。................のは、いいんだけど。さっきのエリカと樹の態度にぷんすこしたままの私は、さっきから何を言われても左から右に聞き流す。
「........................ま、マホーロ................怒ってる?」
「おこってないよ?」
「ひいっ!?」
「ま、磨穂呂................目が笑ってない................こ、怖いよぉ................」
「................ふん。」
................謝っても、絶対許さないんだから。
「................しょうがない、か。イツキ、マホーロはほっといて私達だけで遊ぶとしよう。」
「................そ、そだね~。」
................お?二人共攻め口を変えてきた?
「よし、イツキ。今度はスピードをやるか。ちょうど、『二人』だしな。」
................とうとう人数外にされたか、私は。
「あっ、イツキそれは卑怯、っと、Königin、Kaiser、Ace、zwei、Drei!!(Q、K、A、2、3)」
「あっ、五枚一気にっ!?よーし、それならこっちは4、3、2、3、4!!」
................あれ?3って樹がさっき出してたような................気になってのぞき込みたくなる気持ちを、すんでのところで抑え込む。................いっけない、樹達の作戦に乗せられるとこだった。
「........................むむ、ならイツキ、そこのおやつ取ってくれ。」
「これ?」
「うむ。................さて、イツキ。さっきの続きをするか。」
「えっ................」
「ほら、口を開けて。」
「................ああ、野菜スティックと同じように食べればいいんだね?」
しばらくして、ポリポリとビスケットをかじる音がする。................むむむ、気になるぅ................
「エリカっ、次は私の番。」
「おっ、そうか。」
またポリポリ、サクサク。
「イツキ、押し込むの早い。なら次は私が。」
ポリポリ、サクサク。
「んー、エリカはちょっとおっそい。なら次は私ね。」
ぽりさく、さくさく。
「................うーん、どうも上手く行かないな。こんな時に上手に食べさせてくれる人が、居ればいいんだが。」
「どこかにいないかなー。」
................樹、棒読み。エリカ、そんな目でこっちを見ても、やってあげないんだからね?
「................ダメか。なぁイツキ................どうすればいいんだ?................って、イツキ?」
「................じー。」
「................ど、どこを見てるんだ?」
「................エリカって、お風呂で見た時すっごく大きかったけど、こうやって見るとそんなにおっきく見えないね。」
「おいっ!?................ハァ、それは私がハーフなのもあるだろうが................イツキだってそのうち成長するだろ。」
「それまで待ってるの、退屈。」
「ちょ、イツキ、どこ触って................んっ///」
「すごーい、ふわふわ。」
................ちょ、ちょっと樹、あとエリカっ、一体何をやって................
「................ねぇ、触ってもいい?」
「................手を触れてから言うのはどうかと思うが?」
「だって気になるんだもん。」
「................も、揉むなっ!!イツキ、自分で持ってるだろっ!!」
「私にあると思う?」
「................た、確かめてやろうか?」
........................いらいらいらいら、ぷっつん。
「もうっ、エリカっ、樹っ、何、してるっ!!」
もはや頭の中で文を作るのする面倒になって、浮かんだ単語を手当り次第にぶつけていく。
「................あ、磨穂呂が振り向いた。」
「................でも、マホーロ、怒ってる。」
「................もうっ、エリカも樹も、エッチなこと、禁止っ!!あと樹っ、」
目線が合った樹をキッと睨みつけると、樹は座ったまま後ずさる。
「................今日は、一緒に寝てあげない。」
「そ、そんなっ!?........................あ、あの、おトイレは................」
「そのままお布団に世界地図でも書けば?」
「ひっ................」
「................そうか、ならイツキ、今晩は私と寝るか?もちろん、布団をダメにしないなら、だが。」
「ちょっ、エリカっ!?」
「................一人では寝れない、だけどマホーロは受け入れる気は無い、なら答えは一つしかないんじゃないかい?」
「くっ................」
一人で寝なって言った手前、エリカの案に反対することもできない。
「................か、勝手にすれば!?」
上ずった声を隠すこともできずに、尻尾をまいて自分の部屋に逃げ帰る。そして、さっさと自分の布団に飛び込んで明かりを消す。................カギは掛けたかどうか覚えてない。けど................、樹のことなんて、考えてない、んだから。................さ、寂しくなんて................ないん、だから................。




