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初めての、お誘い。

脱衣場の扉を開けて、それぞれ自分のロッカーを開けて服を身につける。................今日はおろしたての、オトナな黒。................別に特別な意味は無いけど、なんとなく。

「................磨穂呂、すごいの持ってる。」

樹が手で目隠ししながらこっちを見る。................いや、指の隙間からチラチラ見てるし。

「................別に、何もおかしくはないと思うが?」

エリカさんはと言えば、落ち着いた若草色の上下。だけど素材が私よりもいいせいで、もっとオトナに見える。

「................で、樹は?」

ピンクの上下。だけど支えるものがないから................薄手のキャミソール。

「................そ、育つ、よね?」

「................わかんない。」

「................Ich verstehe es nicht(分からないな........)................」

「................ぐすっ」

................なんか、気まずいなぁ................。

「ほら、また風邪ひいちゃうから。」

樹を急かしてさっさと服を着せる。................また風邪を引かれると、私としても困るし、ね。もちろん、看病はしてあげるけど................。

そんなことを考えているうちに、みんなパジャマに着替え終わる。

「じゃあ、私達はこれで。」

「そ、そうだな................マホーロ、イツキ、それじゃあ................」

エリカさんと分かれて歩き出すと、少し歩いた後に肩を掴まれる。

「ま、まだ何かご用が................?」

振り返ると、エリカさんが俯いていた。

「........................その、まだ話し足りないし................よ、良かったら、私の部屋、来て欲しい、んだけど................」

「どうする磨穂呂?」

樹が私のことを見上げる。その目がキラキラしてるってことは................行きたいのね。

「分かった................じゃあ、タオルとか置いてくるから。」

「................は、早く戻って来て。待ってるから。」

私より背の高いエリカさんがモジモジしてるのは、なんか不思議な感じがして................。

「................早めに戻ろっか。」

小走りに階段を駆け抜けて、途中で樹と分かれる。部屋の鍵を開けて洗濯物をカゴに投げ込むと、また廊下に出ようとして、

(................あれ?そういえば................)

................私、誰かの部屋に呼ばれるの、生まれて初めてだ................。樹の部屋は半分押しかけたようなものだし........................ど、どどどどどうしようっ!?誰かの部屋に呼ばれちゃった!?

そ、そうだ、こういう時はお土産が必要だよねっ。えと、そうだお菓子!!................な、何がいいかな???

初めての経験にあわあわしながらも、とりあえずダンボールからお菓子をいくつか取り出してトートバックに詰める。................そ、そだ、携帯も一応持ってっとこ。

ダッシュで階段を駆け下りて大浴場の前まで戻ると、樹はもう来ていた................手ぶらで。

「お、遅いっ。................来ないかと思った。」

エリカさんが半分涙目でこっちを睨む。

「................磨穂呂、何持ってきたの?」

「そ、その................誰かのお部屋に呼ばれたわけだし................て、手土産?」

樹とエリカさんが顔を見合わせたあと、プッと樹が吹き出す。

「................あはは、磨穂呂は大げさだよ。誰かのとこに行く時は体一個でも大丈夫だよ。」

「うむ、そんなに堅苦しく考えなくても、いい。................それに、私とマホーロ、イツキは........................その、ともだ................な、何でもないっ!!ほら、行くぞっ。」

エリカさんが何かを言いかけてやめて、その後顔を赤くして私達を強引に引っ張っていく。

「................どんなお部屋だろ?楽しみ。」

「................樹は、のん気だね。」

................私の心の中は、初めての経験でドキドキしてるのに。

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