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二人の、自己紹介。

「さて、四条さんの自己紹介は終わったし、次は私達の番かな。」

「あーじゃあ先私やるっ。」

と、篠原さんが手を上げて立ち上がる。

「はーい、私は篠原(しのはら) 八千流(やちる)。やちるでシクヨロっ♪」

「シクヨロって................」

(お、面白い人だなぁ................)

「趣味というか特技はねー、走ること!!」

と、ちょっと短めなスカートを更にめくって素足を見せつけてくる。咄嗟に私は視線をずらす。

(は、恥ずかしくないのかな................!?)

「................あれ?もしかしてまほろんはこういうのに耐性ない?」

「ま、まほろん、って................」

........................私のこと?

(まほろん................まほ、ろん................)

「................フフッ」

「お?気に入ってくれた?」

「................はい、そう、呼ばれるの、初めて、です、けど................なんか、いいなって................」

「ふぅん................なら私は、磨穂呂........でいい?」

「は、はい................それで、いいです................」

こっちも、呼ばれ慣れてるから................

「................ちょっとー、まほろん。」

................あれ、篠原、さん?

「あたし達、友達になったんでしょ?ならさ................」

と、私のほっぺたを掴んでむにむにと引き伸ばす。

「にゃ、にゃに、しゅるんでしゅか、いきなり................」

「ほらほら、もうちょっと表情柔らかくしなよ〜。あと敬語も要らないからね?」

「は................う、うん、わかった。」

「わかればよーし。」

しのは................じゃなかった、八千流は、やっと手を離してくれた。................ちょっと、ほっぺたが痛い................

「あ、そうそう。あたし陸上部に入ろうと思ってるけどさ、二人はどこに入るかもう決めてる?」

「わ、わたし、は................まだ................」

「そうね、私もまだ決めてない、かな................」

「ふーん。ならさ、この後色々と見て回ればいいんじゃない?なんか高等部の方に部室が集まってるらしいからそっち行ってみれば?」

「................へぇ。それはいいこと聞いた。」

(いつき)の目がキラリと光る。

「................それじゃさっそく探検しよっか。」

と、樹は私の手を取った。

「ちょ、ちょっと................」

「ちょい待ち。まだいっつんの自己紹介聞いてないよ。」

「いっつん........................『いつき』だからまぁわからなくはないけど................コホン。それでは................どうも、椎原(しいはら) (いつき)と言います。趣味は観察です。........................対象は人間から動物、機械まで................って、これじゃただの変人じゃん。」

................えと、一人ボケツッコミってやつ、なのかな?

「へー、変わってるね。」

「................少なくとも、見た目がギャルな八千流よりはフツーだと思うけど。」

「ギャ、ギャルって................あのねぇ................」

................確かにスカート短いし、ちょっとメイクもしてるように見えるし........................それに、肌も少し焼けてるような................

「あたしはね、走るのが好きなの。それも速く。だから走りやすいようにスカートも短めにしてるし、邪魔にならないように髪も高めに結ってるの。メイクはノリでしただけ。それに焼けてるのは外で走ってたからだし。................ギャ、ギャルなんかじゃないからね!?」

................す、すっごく否定してる........................。

「................ま、それは置いといて................自己紹介も終わったしそろそろ行こっか。」

「そ、そう、だね........................」


今度こそカバンを取って教室を出ると、時刻はちょうどお昼時。

「あ〜なんかお腹空いた。................そういえばいっつんとまほろんは寮?」

「う、うん................菊花って、とこ。」

「あ、私も菊花。」

「うへぇ、菊花って頭良くないと入れないとこじゃん。................あ、ちなみに私は家からランニングで来てる。」

「は、走って........................」

「................ちなみに聞くけど、家からここまで距離にしてどれぐらい?」

「んー、ざっと2キロ半?」

「ま、毎日、ランニングで、往復........................」

................私だったら倒れちゃいそう................。

「................お?あのユニフォームは................」

ふと、八千流が足を止める。その視線の先には、やけに短いズボンとシャツを着た人達。................えと、駅伝の人が着てるやつだよね、あれ。ってことは、先輩かな................?

「すっいませーん。陸上部の方ですかっ。」

八千流が声をかけると、まず振り向いたのは髪の長い人。

「そうだけど................お?その色は新入生の................もしかして入部希望者?」

「そうっす!!自分はとにかく走るのが好きで、専門は短距離です。」

「おおっ!?短距離かぁ................それならシノさんと同じっすね。」

「うちのこと呼んだ?」

と、少し離れたところにいたセミロングの人が寄ってくる。

「シノさん、入部希望の新入生確保っす。しかも短距離ランナーっす。」

「ほんとっ?」

「はいっ、自分はとにかく早く走りたい方なんでっ。」

と、先輩達の前でまた生足アピールをする八千流。........................あ、セミロングの先輩がロングの先輩に足踏まれた。

「........................たのし、そう................。」

「................ま、私達には縁遠い世界みたい。じゃあ他のとこ行こっか。」

と、樹と一緒に立ち去ろうとすると、セミロングの先輩と目が合う。

「な、なん、ですか................?」

「................ねぇねぇ、陸上やってみない?」

「あ、あの........................その................」

「大丈夫だよ〜足が早くなくても持久走とかならできるし。ね、どう?」

「あ、あの........そのっ。」

あ、またロングの先輩が走ってきた。

「................もう、シノ先輩は足が長い子みるとすぐに勧誘したくなるんだから................」

「もう、うちはそんな節操なしじゃないって。ただアリサちゃんに似てるって思っただけやしー。」

ぷくーっと膨れるセミロングの先輩。

「................もう。................あ、ごめんね。でも走りたくなったらまた来てね。」

と、八千流と先輩は連れ立ってどこかに行ってしまった。

「........................行こっか。」

「う、うん........................」

........................な、何だったんだろ................

さーて、この先輩方は誰ですかねぇ(にやにや)

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