Good-by My Sweet Days
僕は君に出会った時のことを、未だに覚えている。
高校生の時だ、たまたま同じクラスになって、たまたま席が隣で、たまたま話しやすかったから、仲良くなった。
1年生の頃だ。
部活は違っていても、同じ運動部で、君は陸上部で短距離走を、僕はその横でテニス部に入った。
県大会でベスト4には入ったけど、とうとう地方大会には進めなかった僕に比べて、君は3年生の時に、とうとう開校以来初めての全国大会に出ていたね。
あの時の応援は、みんな熱が入り過ぎて、終わると同時に、全員が体調不良で学校を休んだのもいい思い出だよ。
告白をしたのは僕からのつもりだった。
けど、卒業式の時、君と一緒に言い出したこと、ああこの人となら添い遂げれると確信したんだ。
実際、高卒で就職して、あとで通信制の大学を卒業したけど、君はずっと一緒にいてくれたね。
それで20歳になった時、とうとう結婚したんだ。
子供は4人。
賑やかな家だよ。
今では孫もいるし、もう少ししたら曾孫も生まれる。
これまでのこと、ずっと思い出して弔辞を考えたけど、全然言葉が出てこないんだ。
君が死んでしまうなんて、全然考えられなかった。
だから、これだけ言いたい。
「ありがとう、愛しい日々を」