表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/55

第十一話 「修羅場」

「愚民!!この女は誰だ!?」


「涼太!!この子は誰よ!?」


二人の声が同時に俺を指名し、睨みかけてくる。


こ、こえ〜・・


「えっと・・あのですね。コレには、ふか〜い理由がありましてですね・・・」


無駄だと分かりつつも、言い訳してみる。


「深い理由って何よ!?それに、こんな小さい子を涼太の家に入れて、何をするつもりだったの!?」


「き、貴様!小さい子だと!こう見えても私は・・・」


隣ではソレイユと紅葉が激しい言い争いをしている。


「もう!涼太に聞いても埒があかないわ!ちょっと!あなたは誰!?」


痺れを切らし、ソレイユに直接問いかける紅葉。


「私か?私は、愚民の同居者だ!!」


そして、バカ正直に喋ってしまう無慈悲な神様。


「ど・・・!ど・・ど・・ど・・・同居者〜〜〜〜〜!?」


紅葉が声を張り上げる。


「ちょ!ソレイユ!!なにソッコーでバラしてんだ!!」


「む?別によいではないか。」


あぁそうですか。別に良いんですか。


―って!良くねぇよ!殺されるよ!?俺!!


「ふ〜ん・・そう・・・同居者ね・・」


紅葉は怒りを隠しきれない。


「い、いや!コレにはホントに訳が・・」


「問答無用よ!!この変態ロリコンマニア!!」


ビターンビターンビターンビターンビターン―


「ぐはぐはぐはぐはぐは!!ぐはぁ!」


紅葉の往復ビンタが炸裂する。

衝撃で頭がクラクラする。


「いってぇ・・・アレ・・・?」


フラフラ・・・ドサッ!


「キャッ・・」


俺は倒れるようにして紅葉に覆いかぶさってしまった。


「ぐ、愚民!!その女から離れろ〜!!@△●?ΩΣ@*?Λβθ!」


バリバリバリバリバリ!!


「ぎゃああああああああああ!!!!」


ソレイユの呪文詠唱。


「ぐああああ!ソ・・・ソレイユ・・・!や・・やめろぉ・・・!」


俺はソレイユの呪文詠唱を止めるべく、ソレイユに抱きついた。


「ちょ!!涼太!!その子から離れなさい!!」


紅葉の渾身の回し蹴りが俺の後頭部に直撃する。


「ぐ・・・ぐはぁ・・!」


視界が歪む。


いや、マジでやばい。死にそう。


往復ビンタに、電撃攻撃、さらに回し蹴りを後頭部にくらい、俺の意識は朦朧としていた。


「きゃ!どうしたの涼太!?死にそうよ!?」


「む!無事か!愚民!?」


俺の瀕死に気付き、急いで俺に駆け寄ってくるソレイユと紅葉。


・・あのさぁ、コレやったの、君達ね。


「・・・こんな言い争いは、無意味だわ!」


意を決したように紅葉が言う。


「・・・ああ。私もそう思っていたところだ!」


同じくソレイユも言う。


どうしたんだ・・?突然・・・?


「ちょうど明日と明後日は休日ね。明日、涼太を賭けて勝負しない?明日の勝負に勝ったほうが、明後日は良太を自由にできるっていうのはどう?」


紅葉が提案する。


って、俺を賭けんのかよ!?勝手に決めんな!!


「フッ・・良いだろう。後悔するなよ!!」


あっさりと承諾するソレイユ。


あのー、俺の許可はいらないんデスカ?


「じゃあ明日・・・」


「愚民を賭けて・・・」


「「勝負!!」」


二人の声が重なった。やる気満々らしい。


俺、ホントにどうなるんだ・・・


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ