あらすじ
かつて世界は暗黒に包まれていた。この世の魔族を統べる圧倒的な存在──魔王によって。大地は焼け、空は黒く染まり、魔族が蔓延る…世界は魔王に掌握されつつあった。しかし、そんな絶望の中に一筋の光が射した。どこからともなく七人の英雄が現れたのだ。彼らは神々の加護を受けた武器「神将器」を手に魔王を討ち滅ぼす。七人の英雄は後に「七賢人」と呼ばれ、訪れた平和を守る盾となり剣となった。
───それからはや二世紀
七賢人が作り上げた国「神聖アルトリア王国」は、神王の絶対君主制の下、経済力 軍事力 技術力etc…あらゆる点に於いて、他国の追随を許さない大国となっていた。七賢人が建てし神聖なる王国。その繁栄は神が約束したも同然の事だった──しかし、物事には必ず終焉が存在する。
近年の王国の内政は決して良いものとは言えなかった。度重なる増税、元老院の汚職…極めつけは、領土拡大を狙った無謀な他国侵略。民の怒りを買うには十分過ぎる程であった。
そんな中、ついに民の中から「反乱軍」なる、国に刃を向ける者達が現れてしまう。王国をあるべき姿に戻そうと立ち上がった彼らは、現神王モルドレッドだけでなく、政治を独占する王宮を崩し完全な民主制共和国を造り出す事を目的とした。
それに対し、王宮は「新たなる神王の選出」をもって、反乱軍の自然鎮圧を狙った。現神王モルドレッドの次の神王を決める候補者争いが王宮内で起こっていた。
「反乱軍」の存在と、次期神王を決める「神王選」…王国は今まさに混乱の渦中にあった。
──その裏で蠢く「黒い影」に誰も気づくこともなく。