表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
98/169

第4試合開始前

GW最終日前日(5/5)まで時間はバラバラになるかと思いますが1日1話(予定)です。

 

「クリスト殿、本当によろしいので?」

 開始の合図とともにすぐに離れたが棄権すると言う言葉を聞き、すぐに戻ってきた審判がクリストに尋ねている。


「彼女と戦う必要はない。」

「ですが…」

「くどいっ!」


 威圧を込めて審判の言葉を遮った。

 審判もそこで諦めたのか、アサギリさんの勝利を宣言した。


「やはり彼女の前ではどんな猛者も戦うことを放棄するのか!?

 しかしいったい何があったというのでしょうか?

 謎が深まるばかりです。」


 実況の人の言葉が示すように会場も騒ついている。

 戦いにすらならずに決着するなんて思ってもいなかったんだし当然か。


「え?何?あの槍の人も美人さんに惚けたせいでお願いされて負けを認めたってわけ?」

「その“も”が俺じゃないとは知っているが、少なくともアサギリさんの何らかのスキルだろうね。」

 千佳の問いに訂正を挟みながら自分の考えを口にした。


「私もユニークスキルの影響かと思います。

 ただ人の言動を変えるとなると第1試合のミーシアさんのように発動条件が厳しかったり、代償が必要だったりします。」


「なるほどね、さっきの試合見た限りでは相手が冷静でいられない状態であるとか、かな?」

 わざと挑発させていたのなら説明もつく。


「はい、ただスキルとは組み合わせによっては思いもしない結果を生み出す場合があります。

 彼女のスキルが不明な以上、全て憶測でしかありません。

 もしかしたら代償や過程が必要のない彼女自身の力かもしれません。」


「まぁ警戒するしかない、か。」

「自殺させるだけの力があるとか言っていたしあんたやユウラシアちゃんは大丈夫なわけ?」

 話がまとまりかけたところで新たな問題を口にする千佳。


「大丈夫かと言われたわからんとしか言いようがないな。」

「また…、あたしの前からいなくなるつもり?」


「そうじゃないって。わからんけど、大丈夫と思う。」

「わかんないのに大丈夫だと思うとか曖昧なこと言わないではっきり言いなさいよ!」


「昨日な、あの人は子供たちといたんだ。」

「それがなんなのよ?」


「子どもたちはおそらく俺たちと同じ世界にいたと思う。

 どうしてそんな子どもたちがこの世界にいるかもわからん。


 でも子どもたちを集めて世話してる感じだったし、子どもたちもあの人のことを慕っていた。

 その時の子供たちを見ていた顔は悪い人のようには見えなかったんだよ。」

「でも戦う時に豹変するのかもしれないじゃない?」


「そうかもと言えるし、そうじゃないかもとも言える。

 それに気になっていたのはたぶんあの人、戦うことに慣れてないんじゃないかなって。


 まぁ何にしても先延ばしになるが勇者や弓聖さんの勝者と戦うことになるんだ。

 勇者にしか眼中にないって言ってたしその結果を見てからでいいんじゃないか?」


「でもっ!」

 なかなか千佳が引き下がってくれない。

 俺に死ぬ危険があることが余程気になるんだろうな。


「安心しろって。それに自殺する前に止めればいいだけだろう?

 もし言葉の呪い、とかの類いなら止めている間に七海さんに回復してもらえればなんとかなるって!」


「ふふっ、そうよ千佳ちゃん。私が悠斗君を死なせないからね。」

「ユウがお兄ちゃんに勝つからあの人とお兄ちゃんが戦うことないし大丈夫だよー。」


「それじゃユウラシアちゃんがっ!」

「千佳、話がループするぞ。

 とりあえず七海さんもいるし、まだ戦うにしても数日あるしそれまでに情報集めるなりして戦うことになったら考えよう、な?」


 もともと問題を先延ばしにしたくない千佳は、不安の元凶は無くしたいのだろう。

「…わかったよ。ただあんたが死ぬのはイヤだからね。」

「わかってるって。それより次の試合見ような。」

 不承不承納得した千佳を宥めるように気をそらすことにした。


 そんな千佳の不安とは他所に会場のざわつきが収まった、いや逆にそわそわし始めている。

 何はともあれつぎの試合を楽しみにしている人は多いんだな。


 そして二人がステージの上に現れると大歓声が起きる。

 勇者様ーとかウルド様ーとかこの日一番の盛り上がりで、改めてどう理由があろうと決勝の方が良かったと思うんだよね。


 ウルドさんは長弓ヤグルマギク、艶やかな青色のその長弓は圧倒的な威圧感を放っている。

 対して勇者は…左右の手にそれぞれ棒?みたいなものを持っている

「勇者のあの武器って棒術でも使うの?」


 俺の疑問は大抵レナさんが答えてくれるので聞いてみると予想通り知っているようで答えてくれた。

「あの武器は彼の方にだけ許された世界で唯一存在する固有武器(ユニークウェポン)

変幻自在:プロテア、二本で一つの武器となります。」


 勇者専用武器とかなにそれ、転生特典でもらいました感がすごいんですが。

 というかそういうのってものすごくほしくなる…が、

「どう言った武器なの?」

「魔力を込めることにより、思いのままの武器として扱うことができます。」

 今回は困った時のレナさんの説明ではイマイチピンとこない。


「それはどういうこと?」

「説明するより見たほうが早いと思いますよ。」

 促されるように試合開始を待つことになった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ