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武闘大会・その8

 

【スキル:鎚聖術を獲得しました】


 この言葉で意識が覚醒していく。

「ありがとうございます。獲得、できました。」


「今ので鎚聖術を獲得できるのか…。いやー、長年生きてきたがお前さんほど変わったスキル獲得方法は知らんな。」

 驚き半分興味半分といった感じで俺をマジマジと見ている。


 だがそれ以上に気になるのが…、

「…ぷっ…ふふっ…、ほん、と…、面白、ふふ…、素材よ、ね…。」

 笑ってるのを必死に堪えてるへーティさん。


「……あの、何か?」

 記憶させないようにしてたから何かあったのか不安になってくる笑い方だった。


「…ふふっ、だって…、むさくるしいおっさんと、若い男の子が手を繋いでるのを見せられたのよ?

 思い出しただけでも…ぷっ…。」


 せっかく思い出に残らないようにしてたのにお願いですから蒸し返さないでほしい…。

 へーティさんはすぅーはぁーと息を吸って落ち着かせようとしている。


「おいおい、お前を呼んだのは笑わせるためじゃねぇんだがな。」

「ふぅ…、わかってるわよ。それであなたは問題ないの?」

 ようやく落ち着きを取り戻したへーティさんが本題へと入った。


「ん?俺は問題ねーな。特に何も感じない。」

「まぁ、あなたに何かあってもとりあえず放置してたからアタシが何もしなくていいなら良かったわ。

 それで君は…、アタシが直接みましょうか。こっちにきてくれるかしら?」


 俺は言われた通り、へーティさんのところでまで行き立ち止まった。

「ふむふむ…、とりあえず問題はなさそうね。

 昨日獲得したスキルの影響もなさそうだし、魔力の流れも安定しているわ。」


「…昨日?」

 ピクっとニコラさんが反応したのがわかったが、

「若い男の子が頑張ってるんだからむさくるしいおっさんは応援だけしておきなさい。」

 へーティさんが釘をさすかのように俺の返答より先に答えていた。


「まぁ、へーティが安全の保証しているなら俺から言うことはねーが、とりあえず鎚の使い方だけ教えておく。


 ヒロナちゃんに大会前だからって仕事山積みにされてて時間がねーから軽く手合わせでいいか?」

 獲得後のアフターフォローをへーティさんに頼みつつも、きっちりと使い方をレクチャーしてくれる。


「よろしくお願いします!」

 だから俺もその好意を受け取りレクチャーを受ける。


「いいか、お前さんは魔獣との戦いで使ったとは聞いていたが素人に毛が生えたレベルだ。

 別に俺の鎚術が全てではないが、参考程度にするといい。」


「あなたの鎚聖術は他の人の鎚術に比べたら戦い方独特だと思うんだけど参考になるのかしら?」

 そんなツッコミがあったがニコラさんはどこ吹く風で、

「別にいいーんだよ。強くなるためのきっかけは何もユウラシアの嬢ちゃんみたいな王道である必要はない。」


 前の戦いで俺はゲームであるような叩く部分を後ろにした遠心力を生かした構えだった。

 ニコラさんは火焔鎚<グロリオサ>をしまい木でできた槌を取り出し手前に持ってき、叩く部分を下にして斜めに構える。

 右手と左手の間も妙に空いている。



「鎚術は一発一発威力があるのは当たり前だが、その辺は戦い方でどうにでもできる。

 例えば速さだ。魔力を使って限界まで速さを高め、打撃を当てればいい。

 その分、腕に負担はかかるがその辺は慣れだ。」


 そして動きを実践してくれる。

 振り回すのではなく確実に打撃を当てに行くスタイル、なのだろう。

 だがその速さだけの一撃は、俺が遠心力を効かせた一撃よりも遥かに爆発力を秘めていた。


「まぁ動きはこんなもんだ。

 あとは軽い手合わせで俺の動きを真似つつお前さんの動きに合わせていけばいい。」

 そこからの手合わせで俺は動きを真似ることを意識しいていった。


 ただ本当に時間がないのか、デスクワークで疲れたニコラさんの運動はヒロナさんの怒りのぎょうs……天使の微笑みとともに終わってしまった。



 ーーーーそんな出来事があり俺は一応、鎚聖術を獲得している。

 ただ修行という時間はほとんどなく、スキルとニコラさんの動きのイメージがあるだけだ。


「ニコラさんから教えてもらったからですよ。」

「クソっ!なんだってお前がっ!!」


 動揺していたガッツさんだったが、

「ふぅー…、とりあえずそのことは後でもいい、お前をぶっ潰して聞きゃいいだけだからな。」

 少しずつ冷静になっていくが、それとは別に増していく殺気にも似た敵意。


 気圧されないよう俺も武器をしっかりと構え合図を待った。

 そして、

「これより予選最終戦を行う。はじめっ!!」


 審判の合図とともに動き出したのはガッツさんだった。

「てめぇーらはっ!邪魔だっ!!!」

 

「きゃぁー!?」

「くっそ、なんだコイツ!?」

「押し、負ける…?」


俺に攻撃してくるかと思ったが、俺以外の3人を場外へと吹き飛ばしていた。

そして俺の方へ体を向けて、

「……これでお前と俺の一騎打ちだ。」


 やっぱりこの人は予選出場者の中では別格の実力だった。

「…望むところです!」


こうして本戦出場をかけた二人の戦いが始まった。

次回も3日以内の予定です。

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