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武闘大会・予選その1

2/9 7:30

お待たせして申し訳ありません。

体調の方もだいぶ戻ってきたため、本日(2/9)19:30分から投稿再開したいと思います。


また今後は不定期更新(できるだけ毎日)に変更したいと思います。

こんな作品ですが今しばらくお待ち頂ければ幸いです。

 

 いよいよ大会初日を迎えた。まずは予選1日目と2日目。

 人数が多いから5人のグループにわかれ戦う。

 勝ち残った1人をまた5人、もしくは4人グループにわけて戦い、それを2人になるまで繰り返す。

だいたい例年4回勝って本戦出場だそうだ。


 そして2人が本戦出場となり、予選免除枠6人と合わせて8人によるトーナメント戦だ。

 勝敗の判定方法は相手のギブアップ、もしくは戦闘不能、あとはリング外に出して場外。


 治癒不可能な傷を負わせることはもちろん失格である。

 そんな説明を受付のお姉さんからルールの説明をうけている。


 俺は出場者の人たちが集まる部屋へ案内される。

 いきなり視線を集めてしまった。

 いきり立っている猛獣の中に放り込まれた子羊のように縮こまってしまう。


 カモを見つけたようにニヤニヤするもの。

 俺の実力を推し量ろうと観察するもの。

 興味がなさそうに目をつむっているもの。


 俺はそこから絡まれているような記憶がチラホラとあったが、何を言われたかほとんど覚えてない。

 ここまで緊張するのかと、参加者たちの威圧に萎縮してしまっていた。


「ーーーー。試合会場へ」

 ヤバイヤバイヤバイ。緊張で手と足が震える。

 自分でも何考えてるのかわからないくらい頭の中がいろいろな思いが逡巡する。

 そして俺は審判の人の声が聞こえていなかったようで再度名前を呼ばれる。


「ユウト・ヤナギ!いないのか!」

「ひゃい!」

 裏返った声で返事をしてしまったため他の冒険者から笑いが起きる。

 もちろん嘲笑という意味でだが。


「ケッ、俺の相手じゃねーのかよ。まったく対戦相手が羨ましいぜ。」

 そんな言葉とともに笑い声で部屋が支配されて行った。


 試合会場についたが、いきなりの出番で何の心構えもなく緊張して余計に足が重くなる。

 そんな俺を見て先に来ていた人たちがそれぞれの反応を示す。


「おいおいさっきの坊主じゃねーか。

 お前がこんなところにくるのかよ?大丈夫か?

 怖かったらママのとこに帰んな!」

「けっ、こいつはラッキーだ。ほとんど4人の戦いだな。」

 二人がまず俺の脱落を確信する。


 騎士風の重装備の人は

「どんな相手だろうと全力でお相手致す!」


「………。」

 もう一人はというと身軽そうな服装でアサシン、と言えばいいのだろうか、あまり目立たないようにしているようだ。


 審判が軽く試合内容を説明しているが正直頭に入っていない。

 そして説明を終えて離れようとしたが俺の方を見ているようだ。


「君は素手で戦うのかい?」

「え?」

 俺はまわりを見ると全員武器を出していた。


 チンピラ風の二人は片手で持てる大きさの剣。

 騎士風の人は両手持ちの長剣に、アサシンみたいな人は短剣っぽい武器だろう。

 腰の位置に小さなフォルスターが見えた。


 俺は慌てて剣を取り出して構える。

「おめー、ちゃんと剣を扱えるのか?

 痛い思いする前に棄権した方がいいんじゃねーのか?」


 心配してくれてるような言葉だが顔は笑っている。

 ここで棄権するわけにはいかない。

 せっかく修行つけてくれた二人のためにも!

 その思いから剣を握る力に余分な力を込めてしまう。


 そして緊張が解けないまま、

「それでは試合を開始する。はじめっ!」

 審判の試合開始の合図で他の4人は一斉に動き出した。


 まず最初におれに絡んできた二人が、

「「まずはてめーからだ!」」

 仲良く俺に斬りかかってきた。


 以前倒した魔獣に比べたら全然迫力がなかった。

 とはいえ、緊張で足が動かない。

 ここで魔術を使っていれば楽に対処できたかもしれない。

 だがそんな冷静な判断ができないまま俺は剣で受け止めようとする。


「君らには誇りというものがないのか!!」

 騎士風の人が剣を思い切り振り抜き、二人を弾き飛ばす。


「ありがと…

「礼は言うな、少年。私たちは敵同士で私は私の戦いをしただけだ。」


 カッコいいな、と少し油断していたのはあった。

 その隙をついたように後ろから攻撃される。


 だがそれでも危険感知が発動して斬られる寸前のところで剣で防ぐ。

 半分無意識だったが、ユウちゃんの攻撃を受ける時のように体が反応していた。


 無意識だったからこそ緊張による身体の重みがなく動けたようだ。

「……。」

 相変わらず無口だ。表情も読めない。

「君の実力はいったい…。」

 だが騎士風の人は驚いているようだった。


 そんな動きが止まったタイミングで観客席から声が聞こえた。

「悠斗さんっ!!!」

 呼ばれた方を向くとレナさんが心配そうに見つめ、俺の名前を叫んでいた。

 まわりが見えていなかったのか、ほとんど観客がいないことすら分かっていなかった。


 隣にいたユウちゃんも

「お兄ちゃん!お兄ちゃんなら負けないよ!!」


 ああ、そうか。レナさんが見ているんだ。

 修行をつけてくれたユウちゃんまで心配させている。


 どうしてこんな心配させるような戦いを見せていたのか。

 心配させないために強くなろうとしたのに逆に心配させてしまっている。

 緊張で足が動かなくなるとか何をやっているんだ。


 申し訳ない気持ちでいっぱいになりそうだったが反省は後だ。深呼吸をして俺は剣を構える。


 無様でもいい。

 でも心配させるような戦いだけはしてはいけない。


「申し訳ありません、ご迷惑をおかけしました。」

「けっ、冷静になったようだが、冷静になったところでおめーになにができるってんだよ!」

 チンピラ風の二人はさっきと変わらない態度であったが、他の二人は俺の変化を感じとったのか表情を引き締めて俺をみていた。


 そして俺はさっきのお返しとばかりにチンピラ風の一人に斬りかかった。

「なっ!?てめー、なんだこの力は!?」

 剣で受けとめられたが魔力を使って力任せの攻撃をし、相手を場外へと弾き飛ばした。


「やはりそれが君の実力か。」

 そう言って騎士風の人はもう一人の参加者を場外へと弾き飛ばし俺の方へと剣を構えた。


 アサシン風の人は動かない。

 こうして二人が脱落した予選一回戦目は3人の戦いになった。

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