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新たなスタート

皆さま、あけましておめでとうとございます。

今年も一年、よろしくお願いいたします。


今年初めの日にこの作品をお手にとっていただきありがとうございます。

これからも皆さまが読んでいただけている事を励みに頑張っていきたいと思います。


また申し訳ありませんが、明日(1/2)のみ書き上げる時間が取れないためおやすみとさせてください。

そのかわり今年の予定について活動報告を上げる予定です。

 

 意識が覚醒してくると同時に感じる後頭部の柔らかさ。

 目を開けるとそこにいたのはレナさんだった。

「あれ?レナさん…?」

「はい、レナです。目を覚ましましたね。」


 へーティさんかと思ってたらレナさんで頭が働いてないのかと思ったが見間違いではなさそうだ。

「えっと、おはよう?」

「ふふっ、おはようございます。」


 そして頭が覚醒していくにつれて現状を理解する。

 レナさんが正座をして膝枕をしている。

 急に恥ずかしさがこみ上げてきて、起き上がろうとするがなかなかうまく力が入らない。


「もう少し寝ていて大丈夫ですよ。」

「いやでもレナさん、足は大丈夫なの?」

「ふふふ、大丈夫ですよ。一応座布団も敷いていますし問題ありません。」


 この世界に座布団の習慣とかあるんだろうか?

 それに正座をしている。

 レナさん自身は綺麗な白色の髪からも日本人の雰囲気を感じ無いが文化的には日本人寄りなんだろうか?


 ただ、今はそれより状況理解が先だな。

「今の状況を聞いてもいいかな?」

「魔力切れで意識を失ったらしいのですが、へーティさんが近くにいらっしゃったので大ごとにはなってないようです。


 ただ意識は回復しなかったので、私がくるまではへーティさんが看病していたようです。」

「なるほど、へーティさんにもお礼を言わないとな。」


「それで倒れるほどの本日の修行はいかがでしたか?」

「うーん…いろいろありすぎて未だに頭が追いついていないというか…。」


「いろいろ、ですか?」

 受け入れてくれるかどうか、怖くて躊躇いもあった。

 だがレナさんにはきちんと話すと決めたんだ。


 だから俺はこの世界にきたきっかけ。冥界の女神様曰くこの世界はそのきっかけでできたことを話すことを決意する。


 ユウちゃんにはまだ彼女が背負ってきた重荷を考えたら怖くてまだ言えなかった。

 だけどそれがレナさんにまで秘密にする理由では無い。


「レナさん、きいてくれるかな?」

「もちろんです、悠斗さんがお話しになることでしたら。」


 親が交通事故で死んだこと。

 俺が死んだ原因は親と同じ交通事故。

 そのとき子供を助けたこと。

 それがなぜかきっかけでこの世界ができたこと。


 この世界に来る前に女神ルージュさんに会ったこと。

 冥界の女神の加護と何故か智慧の女神様の加護を持っていること。


 この前の戦いで、レナさんとの共有スキルを使ったことで限定解除したと言ってサポートしてくれた、おそらく智慧の女神様の加護のこと。

 生きていられたのが冥界の女神様の加護のこと。


 加護の仕様で眠っている間に意識だけルージュさんのところに行ってたこと。

 早めに会いにきて欲しいといったこと。


 俺の旅の目的はルージュさんに会って事情を知りたい。

 ユウちゃんのスキルを獲得したこと。


 おそらく全部話したと思う。

 レナさんは目を瞑って考えているようだ。

 受け入れてもらえるには大きすぎる話かもしれない。

 俺は少しの恐怖を抑え込みレナさんの返答を待った。


「そうでしたか。悠斗さんにも事情があるのは承知しております。

 それに私は悠斗さんについていくと決めています。


 悠斗さんの旅の目的が冥界の女神様にお会いになることでしたら、私もそれをサポートさせていただきたいです。」


 良かった、受け入れてもらえた、でいいのかな?

「ありがとう、レナさん。話せてスッキリしたよ。」


「いえ…、それよりも、少しお伺いしてもいいですか?」

 レナさんの表情が少しだけ険しくなる。


「…大丈夫だよ?」

 だから俺も身構えつつ返答する。

「悠斗さんが前の世界でお亡くなりになった原因、子供を助けたことです。」


 女神様のこと聞かれるかと思ったが子供の方が興味が強かったのかな?

「子供を助けたこと?」


「悠斗さんが子供を助けなければ、悠斗さんは死ぬことはありませんでした…。

 もっともっとあちらで、生きることが…出来たはずです。


 怒りや恨み、妬みや憤り。

 そういった感情はないのですか?」


 膝枕されているからレナさんの身体が震えているのが直に伝わってくる。

「たしかに俺は死ぬことはなかっただろうね。」

 その一言でレナさんがビクっと震える。


「それでも助けた事を後悔なんてしないよ。

 目が霞んで見えなかったけど、きっとその子が笑って俺を送り出してくれた。


 ルージュさんがいうにはその子の生きる希望になっているって。

 だからそういった感情は無いかな。」


「そう、ですか…。」

 レナさんが少しだけ泣いているようだった。

 落ち着いている佇まいとは裏腹に、彼女は表情がとても豊かだ。


 笑っている顔は何よりも変え難い。

 だからこそ俺も守りたいと思えるのかな。


 俺はそっとレナさんの涙を拭って言葉を続ける。

「むしろあの出来事があったからこそ俺はここにいる。

 あの子があそこで笑ってくれたからこそ、生きる希望のなかった俺に生きる目的を与えてくれた。


 …いや、死んじゃってるんだけど…。


 それでも助けなかったらこの世界には来れなかった。

 レナさんにも、ユウちゃん、へーティさん、ヒロナさん、パト、この世界で出会った人と出会うこともなかった。


 なんの理由でこの世界が作られたか、それは今はわからないけど、あの出来事で思う事は感謝しかないよ。」


「そう、ですか…。ありがとうございます…。

 それとごめん、なさい…。変なことを聞いて…。」


 生き返る術のない世界はこちらでも一緒。

 死んだ事を告白するのは勇気がいるが受け取る側も勇気が必要だったかな?


 この前も実際は加護がなければ死んでいる。

 その時はレナさんが一番近くにいたんだ。


 だから俺が実際に死んだ体験は思うところがあったのだろう。

 そういったところを全然配慮できてなかったな、と反省する。


「旅の目的はルージュさんに会う事だけどそれで終わりじゃない。

 他にもいろいろこの世界を知っていきたい。

 もちろんレナさんと一緒に、ね。」


「はい、もちろんです!

 悠斗さんの御心のままに。」


 そう言ってレナさんは涙を流しながら、それでも今まで見たことのない最高の笑顔を浮かべてくれた。

1/1ということでおはようスタート、や気持ち新たに、を意識して書いてみました。


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