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告白

12/30 11時追記

本日書き上げる時間がなかったため、出来上がり次第の投稿とさせていただきます。

 

 驚きのあまり俺が固まっているとユウちゃんが困った様子で話しかけてきた。

「お兄ちゃん、どうしたの?」

「え?いや、うん…。」


 どうしたものかと考えているとユウちゃんも察したのか答えにたどり着く。

「もしかして全部獲得しちゃった、の?」

「……たぶん。」


 その言葉を聞いてユウちゃんも固まる。

 俺が覚えることは、言葉では自分の努力が無駄じゃないと言ってた。

 まさかユニークスキルまで覚えるとは思っていなかったのだろう。


 複雑な思いのままユウちゃんが口を開く。

「予想以上の結果でビックリしちゃったよ!」

「まさかユニークスキルや、火炎術師でもない俺が火炎の加護まで覚えるとは思わなかったよ。」


「ユウも火炎魔術覚えればいいかなーって思ってたけどまさか、だよ。」

「たしかに剣聖術と同じ感じかなとは思っていたけど…。」


「お兄ちゃんのユニークスキルってすごいんだね!」」

「ユニークスキルと言うよりかは…。」


 俺が言い淀んでいるとユウちゃんは深くは聞かないようだ。

「そういえば獲得できたって、お兄ちゃんは鑑定持っているの?」

 ただそれも結局同じ答えにたどり着く。


「ユウちゃん、少し話しを聞いてくれるかな?」

「……話したくないことなら話さなくてもいいよ?」

 本当に気の回る子だな。だけどそれはできない。


 ユウちゃんはいろいろ打ち明けてくれている。

 それなのに俺だけが黙っているなんて、自分自身を許せない。


「ユウちゃんは俺が異世界人だってことは知っているよね?」

「うん、お兄ちゃんが来る前からレナお姉様がそう聞いてたよ。」


「俺は前いた世界で死んじゃってね。

 車ってわかるかな?鉄の塊でできた人を乗せて高速で動く乗り物に轢かれてしまってね。」


 ユウちゃんも想像しながら聞いてくる。

「向こうの世界では外を歩くのも危ない世界なの?」

「ううん、そんなことないよ。

 ただいろんな偶然が重なってね。

 小さな子供が轢かれそうになってたから助けるのに必死だったんだよ。」


 ユウちゃんは少し俯いて震えているようだった。

「その子供は助かったの?」

「うん、ちゃんと助けられたよ。

 今も笑って生きている、それが何よりの救いだ。」


 この子に人が死ぬところを話すのは躊躇いがあった。

 でもここにくる出来事は話さないといけない。

 俺は笑いながらユウちゃんの頭を撫でる。

 少しでも安心させてやりたかった。


「そっか、お兄ちゃんは向こうでも英雄だったんだね!」

「あはは、たった一人、小さな子供を助けただけだよ。」


「それでもお兄ちゃんはカッコいいと思うよ!」

「…ありがとう、ユウちゃん。」


 ユウちゃんはまだまだ幼さが残る少女だ。

 だがあと数年もしたら美女と言われるような可愛さがある。

 そんな女の子に真正面から褒められるとさすがに照れる。


「でもどうして笑って生きてるって知ってるのにお兄ちゃんはこっちの世界に来たの?」


「それが話したいことと繋がっててね。

 その出来事で俺は死んだのは間違いない。


 死んだ後に向こうからこっちにくる前に人…というか女神様に会ってね。」

「…女神様?」

 少し驚いているようだった。


「そうだよ、冥界の女神ルージュ様。

 その時に教えてもらったんだよ。

 あの子も笑って生きているって。」


 どういう心境を抱かせるかわからなかったから、この世界がその時できた、とは流石に言えなかった。

 俺が子供を助けなかったら、この子は存在すらしなかったし家族の死を知ることもなかったはずだから…。



「そっかー。それでそれが話したかったことなの?」

「えっとね、女神様と会った時にスキルをもらってね。」


「スキル?」

「そう、女神様の加護っていうスキル。」

 その言葉を聞いてユウちゃんがこの日1番の驚きを見せる。


「女神様の…加護…?」

「うん、智慧の女神様の加護。」


「え?冥界の女神様に会ってなんで智慧の女神様なの?」

「一応冥界の女神様の加護ももらったんだけど、その前に何も与えない、と言うのは心苦しいとかなんとか、言ってた気がする。」


「えっ!?冥界の女神様の加護ももっているの!?」

「回数制限だったし、もう使ったら持っていないよ。

 だから今は智慧の女神様の加護のみだね。」


 ユウちゃんは一つの答えに思い至る。

「もしかしてお兄ちゃんがこの前生きてたのは…?」

「うん、想像通りだよ。スキルが身代わりになる加護だったらしい。」


「それがあの時お兄ちゃんが生きてた理由なんだね。

 レナお姉様も死んだって思ってみたいだったからユウも死んじゃったと思ったの。


 でもよかった、本当によかったよ。

 ユウ、今日からいっぱいいっぱいルージュ様に感謝する!」

「あはは、本人は信仰を求めてないって言ってたけどね。」



「少し話が逸れたけど、ユウちゃんのスキルを獲得できたのは智慧の女神様の加護の影響が強いと思う。

 もともと俺の経験に応じてサポートしてくれるって話だったからね」


「世界を作った女神様の加護なら…スキル獲得できても不思議じゃないよね。

 でも今は存在するかもわからないって言われてる女神様…やっぱりいるのかな?」


 今度は俺が驚く番だった。

「え…?どう言うこと?」

毎日(週7話)12時30分投稿予定です。

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