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剣聖術

 

「ごちそうさまでした。」

 美味しそうに頬張ったご飯もなくなり修行を再開した。


「それじゃー共有スキルで行ってみよう!」

「よろしくお願いします、先生!」

 そう言うとユウちゃんが頬を膨らませる。

 この辺りは女の子だなっと俺は軽く謝りユウちゃんの手を握る。


 スキル発動は手を握らないとダメなのが欠点だよな。

 …と、ここで一つ問題が発生する。

 ユウちゃんの剣聖術は両手持ちだ。

 片手を塞いだままでは真似ることすらできない。


「片手ではちょっと難しいかな?」

 俺の疑問に悩むユウちゃん。

「んー。何か方法ないかなー?」

 とりあえず軽く片手で素振りをしてみる。


 たしかに動きが軽くなっている気がする。

 ここまで違うのかとちょっと嬉しくなりブンブン素振りをしてたところでユウちゃんが声をあげる。


「あっ!それならこれはどうかな?」

 そして一つの武器を取り出して地面に突き刺す。

 ユウちゃんが持っている希少武器、剣なのに魔術特化の脆くて軽い武器。


「ユウは剣聖術になって持てるようになったよ。

 だからもし持てれば剣聖術も獲得と一緒じゃないかな?」

「たしかにあの時は全然持てなかったからね。」



 前回は拒否されているように、全く地面から抜けなかった。

 そして俺は剣に手をかける。そして気づく。


 違和感が無い、抜くことができる。そう直感する。

 そして俺は剣を引き抜く。

 格好としては勇者が伝説の聖剣を抜いた感じだ。


「おお、抜けたよ。確信はあったけど抜いてみると感動する。」

「すっごーい!本当に持ってるんだね。共有スキルってこんなこともできるんだねー。」


 ユウちゃんは共有スキルに感動しているけど俺からしたら小さな女の子が剣術を極めて、その先の剣聖術まで覚えてる方が凄いとしかいえないんだけど…。

 こうやって持てるのもユウちゃんあってこそだ。


「それじゃ手を離すよ?」

「そしたら剣を返さないとね」


「ううん、そのまま持ってて。」

「え?いや、共有スキル発動したままだから持ててるけど手を離したら落としちゃうよ?」


「んーダメかなー?」

 ユウちゃんもいろいろ考えているようだ。

 考えが纏まるまで待つこと1分ほど。

「お兄ちゃん、ちょっと剣を返してー。」


 そう言われて俺は剣柄の方を向けてユウちゃんに渡す。

 脆い剣だからちょっと緊張したが何事もなく渡せてホッとする。


 ユウちゃんは受け取った剣をまた剣を地面に刺した。

 ユニークスキル発動させないと刺せないのだろう。


「お兄ちゃん、柄を持ったまま抜かないでね。」

 俺は言われた通り剣を握りしめる。

 共有スキルを発動させたままだから違和感はない。


「その状態のまま手を離さないで共有スキルを解除するね。」

 なるほど、違和感が現れれば剣聖術との区切りがわかると言うことか。


「それじゃーいくねー。」

 ユウちゃんが手を離す。

 そしてその瞬間あの声が聞こえる。


【スキル:剣聖術を獲得しました】


 ……剣術を極められない俺がこんなあっさり獲得してもいいものなんだろうか?

 へーティさんとの魔術では獲得できていない。

 何か条件…スキルが必要な状態のままスキルを解除すること?

 それなら誰にでもできそうだが…。


 とりあえず剣を引き抜いてみる。

 抜けた、けどさっき感じた軽さが全くない。

 むしろ()()


 ユウちゃんが感動してる。

 だけどこのままではヤバイ。

「ごめんユウちゃん、これ持って欲しい!」

「えっ!?わ、わかった!」


 慌てて近寄ってくるユウちゃんに剣を渡すと俺はその場に倒れこむ。

 一気に力が無くなった感じだ。


「お兄ちゃん!?」

 ユウちゃんの表情が一気に曇ってきたのがわかり俺は安心させる。

「大丈夫だよ、ちょっと力が抜けちゃった。」


「何があったの…?」

 心配そうに聞いてくるユウちゃん。

「ちょっと剣が重かったのと少し魔力がなくなった感じかな?」

 俺は体を起こしてそう答える。

 ちょっと泣きそうになってたから頭を撫でながら宥める。


「これが重い…?魔力が無くなった…?」

「たぶん剣聖術は獲得できた。ただやっぱり適性がたかいわけではないから魔力か何かで補助したんじゃないかな?」


「そうなのかな?…ごめんね、お兄ちゃん。」

「大丈夫だから、ね。せっかくの可愛い笑顔が台無しになるよ。」

 俺は笑顔で答える。

「…えへへ、ありがとう。」

 ユウちゃんはそう言って笑ってくれた。

 うん、やっぱり笑ってる方が可愛いな。


「とはいえ、少し休ませてもらっていいかな?」

「うん、今日はもう終わりにする?」


「いや、剣聖術を獲得したんだ。ユウちゃんがいるときに確認はしておきたい。」

「…わかったよ、でも絶対!無理しちゃダメだからね!!」


「ははは、わかっているよ。」

 それから30分くらい他愛のない会話をして、だいぶ回復してきたから俺は立ち上がり、軽くジャンプしたり手をグーパーする。


「うん、もう大丈夫だよ。」

「本当に?無理しちゃ絶対ダメだからね?」


「危なそうならユウちゃんが止めてくれるって信じてるよ。」

 卑怯な言い方かもしれないが事実だからね。

「うん、わかったよ。」


 ユウちゃんは木刀を取り出して修行再開となった。

 俺は構えてユウちゃんに斬りかかる。

 そしてそれは違和感として訪れる。


「あれ?」

「え?」

毎日(週7話)12時30分投稿予定です。

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