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上位魔術

 

 やる気だけはあった、結果が伴っていなかっただけで…。

 結局ユウちゃんとの修行はあれから目覚ましい進歩することはなかった。


 ただ個人的な進歩はなかったけど

「久々に身体動かせて楽しかったよ!」

 その言葉とともに屈託のないユウちゃんの笑顔をみれただけで修行やっててよかったと思えた。


「それじゃあお兄ちゃん、また明日だよ!

 ゆっくり休んで明日もがんばろ!」

「へーティさんの魔術授業が残っているんだけね…。」


 ユウちゃんの表情が一瞬で固まる。

「ユウあの人の…苦手…。」

「まさかユウちゃんも苦手だったの?」


「だってあの人、ユウの火炎魔術みて何回もさせるし、変な目で見てくるし…。」

「あー、簡単に想像がついた…。大変だったね。」

 俺は無意識にお疲れ様と言いつつ、頭撫でていた。


「えへへ、ありがと!ユウはお仕事いくけどお兄ちゃんも無理しちゃだめだからね!」

「うん、ありがとう。ユウちゃんも無理しちゃダメだからね。」

 ユウちゃんは大きく手を振って部屋を出て行った。


 ユウちゃんにすら苦手意識を持たせるへーティさん。

 後半戦を考えると憂鬱になってくる。


 前回の魔術を見せた時は魔力切れまでやり続ける。

 魔力切れそうになったら補充されてまた魔術を使って、それを長時間繰り返すヘビーローテーション。

 それに伴ったへーティさんの……楽しそうな笑顔。


 …思い出しただけで背筋がゾッとする。

 一種のトラウマのようなものだ。


 へーティさんにユウちゃんとの修行を終わったことを報告に行くと、もう少しかかるからご飯でも食べてて、だそうだ。


 そういえばユウちゃんにも、と言われてたサンドイッチがあるんだった。

 内心ユウちゃんに渡しそびれてごめん!と謝りつつ全て平らげた。


 これ渡していればユウちゃんは笑ってくれてたのかなと、少しだけ後悔した。

 うん、明日からもお弁当お願いしよう!



 さて、食事も終わったがへーティさんはまだ来ないので俺は剣を取り出して素振りをする。

 ユウちゃんの動きを思い出しながら、一つ一つの動作はゆっくりと正確に。


 そんなことをしているとへーティさんが部屋に入ってきた。

 俺は剣を直してユウちゃんには不評だった挨拶をする。


「本日からよろしくお願いします。へーティ先生!」

「あら?いい心がけね。そう、アタシは先生…先生ね。

 ふふふ、いいわ。とってもやる気が出てきたわ。」


 あ、やばい…変なスイッチを入れてしまった。

 そこからは地獄だった。まずは一度魔力を空っぽにしたから反動で増えているかの確認からだ。


 前回のように見たままを真似るだけではなく、しっかりと魔術について教えながらやってくれる。


 火魔術を使う際、火の矢を連想したり、ファイヤーボールを使うイメージは間違っていないらしい。

 無意識でもできるが魔力に意思を込めるのが大事だそうだ。


 一通り説明が終わり、俺も火魔術を使う。

 どうせ空っぽまで使わされるなら最初から全力前回

。イメージは魔獣を滅ぼすために使った火の玉。


 たがそこで誤算が生じた。

 俺は前回の戦いで知らず知らずのうちに共有スキルで火炎魔術を使用していた。


 そのおかげもあり火魔術の精度はへーティ先生を驚かせる結果になった。

 それが不幸の始まりとは知らず、俺は少し得意げな気持ちになる。


 へーティさんの授業は魔術を使いながら説明となった。もちろん興味を引いた火魔術。

 このままいけば適性がなくとも火炎魔術の領域に至れるかも、らしい。


 火炎魔術に適性がない、というのは少し語弊があり、これも極めれる人からしたら火炎魔術適性もおそらく50%


 ただ火炎魔術にしても他の上位スキルとは、あくまで下位スキルを極めた先の存在。火炎魔術にとっての火魔術。


 火魔術も適性50%、極められないということは火炎魔術を覚えることはなかった。

 だが曲がりなりにも火炎魔術を使ったことで、覚えれる可能性が出てきてもおかしくない、と。


 …そこまで言ってへーティさんがニヤッと笑っている。あ、はい…。

 へーティさんは魔術を使える。

 共有スキルも持っている。

 興味を引くことなんて一つしかありませんよね。


 一旦火魔術で魔力を切らせて、共有スキルで魔力を回復させつつ、へーティさんと共有スキルで上位スキルを使っていく。


 水魔術の上位スキル水流魔術

 風魔術の上位スキル暴風魔術

 土魔術の上位スキル砂土魔術

 光魔術の上位スキル閃光魔術

 闇魔術の上位スキル冥闇魔術

 回復魔術の上位スキル治癒魔術



 もちろんそれぞれの魔術を、回復してもらった魔力が空になるまで使い続ける。

 思いっきり全速力で走ったあと、息も絶え絶えのところで回復させられてまた全速力で走らされる。

 …俺の苦しみも理解してもらえると思う。


 隣でうっとりとした表情で俺の魔術を見ている。

 面白い玩具(おもちゃ)を見つけると見境いが無くなる人。

 顔立ちは綺麗なお姉さんなだけに、せっかくの美人が台無しだな。


 ただそんな奇異の表情で流されているがこの人、どれだけ魔力もっているんだろうか?

 お手本として魔術を発動させているし、俺に魔力を渡してもいる。無尽蔵にもほどがある。

 やっぱりへーティさんもこの世界においては妙々たる人物なんだろう。残念な人だけど。



 そういえば共有スキルを使ったが、戦闘の時に聞こえた声が聞こえることはなかった。

 レナさん限定なのだろうか?

 そんな疑問を抱いたが答えを出す前に次のステップに移ることになった。

毎日12時30分投稿予定です。


しばらくは毎日投稿(週7話)。

気軽に読んで頂けると嬉しいです。


活動報告にも書きましたがESN大賞に応募することにしました!

今後ともよろしくお願い致します!

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