表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
34/169

ユウちゃんの秘密

武闘大会編スタートです!

もともと予定になかった話なのでどう着地させるか未定です。ごめんなさい。

 

 ニコラさんとの会話も終わって、絶対安静の俺は手持ちぶたさだった。

 強いて言うならユウちゃんの寝顔を見るくらいだ。


 無防備に眠っている姿をみると、こんな小さな女の子が凄腕冒険者だと言うのは正直言って今でも信じられない。


 無防備なのは気を許してくれているからだろう。

 俺は椅子に座ってベッドにもたれかかるように眠るユウちゃんの髪を撫でる。


 陽が傾き始めた頃、ユウちゃんが目を覚ました。

「おはよう、ユウちゃん。」

「ん…おはよう、ユウお兄ちゃん。」


「ゆっくり眠れた?」

「ん…だいじょう、ぶ…。」


 結構寝ぼけているようだ。寝起きは弱いのかな?

 顔もまだ眠そうだ。

「どうする、まだ寝る?」

「ん…仕事あるから、起きる…。」


「そっか。それなら顔洗っておいで。」

「ん…そうする…。いなくなったらダメだからね。」


 そう言って、目をこすりながらでていく姿は年相応の女の子。

 いくら才能があっても、危険な冒険者生活をするようになったんだろうか?

 まぁそれはいつか聞ければいいかな。今はお礼が先だ。


 数分後、ユウちゃんが戻ってきた。

 まだ眠そうだが、だいぶ視点ははっきりしているのでお礼を言う。


「ユウちゃん、いや、ユウラシアさん。

 今回は本当に助かりました。俺とレナさんが無事なのはあなたのおかげです。ありがとうございます。」

 ベッドの上からではあるが俺は頭を下げる。


「ちょ、ちょっとユウお兄ちゃん。頭上げてよ。」

 あたふたして近づいてくる。


 顔を上げてユウちゃんの顔を見るとまた泣きそうになってた。

「ごめん、ユウちゃん。でも本当に感謝してるんだ。

 ありがとう。」

 俺はそう言って頭を撫でた。

 小さな女の子とあって、すごく撫でやすい位置に頭がある。


「えへへ、大丈夫だよ。これでもユウはすっごいんだから!」

「ははは、そうだね。蒼炎の戦姫様だからね。

 ユウちゃんのカッコいい姿見たかったな。」


「そっかー、お兄ちゃん。寝てて見れなかったんだね。」

 寝てたというか死の淵を彷徨ってたけど…。


「そうなんだよね。本当に見たかったよ、ユウちゃんの勇姿。

 そういえば話は聞いてたんけど、どうして蒼い炎で森が凍ったの?」

 話の流れで聞きたかった事を聞くことにした。


「あんまり人に言ったらダメなんだけど、ユウお兄ちゃんなら教えてもいいかな?

 うんとね、ユニークスキルの影響なんだよ。」


 そう言ってユウちゃんは手を広げて、手のひらの上で蒼い炎をつくる。

「手を近づけてみて?あっ、触ったらダメだよ。」


 そう言われて手を近づけようとする。

 ただ近づける途中で気づいた。

 物凄く()()



 そしてユウちゃんがどこから出したのか木の枝を炎に近づける。

 木の枝は煙をあげて燃えている。

 いや見た目通りで当たり前なんだけど、普通に熱い蒼い炎だ。


「これがユニークスキルを使わなかった時の炎だよ。

 そして、ユニークスキルを使うと…。

 また手を近づけてみて?これ触ったら本当にダメだからね!」


 今度は本気の警告。俺も恐る恐る手を近づける。

 さっきと同じくらいの距離に近づけてみた。

 だが今度は何も感じない。

「…熱くない。目で見ていなければ何もない感じすらする。ただ…。」


 近づけている最中に違和感があった。

 先の戦いで危険感知が発動していた感覚。

 この炎は俺が思っている以上に()()なんだ。

 違和感が急激に強くなった。

 俺は勢いよく手を引っ込める。


「あ、気づいたんだね。」

 そう言ってユウちゃんがまた一本の木の枝を取り出して炎に近づける。

 パキパキと音を立てて瞬く間に凍り始める木の枝。


 これが燃え広がる炎の上から、覆いかぶさって全てを凍らせた蒼い炎。

「どういう、理屈なの?」


「うんとね、ユウのユニークスキル反転者(くつがえすもの)の影響で性質が反転するんだよ。」

「性質が反転?」


「うん。蒼い炎は本来は燃やし尽くす炎。

 当たり前だし最初の通りだよ。

 それでユニークスキルで反転させると、凍らせる炎の出来上がり。」


 燃やす尽くす蒼い炎と、凍らし尽くす蒼い炎。

 両極端な二つの蒼い炎を使いこなして戦う姿があの二つ名“蒼炎の戦姫”の由来か。


 でもやっぱり気になるよね、そう矛盾だ。

 ユウちゃんが本気で警告したのと、危険感知が発動した時点で予想はついているんだけど。

「燃やすのと凍らすのどっちが強いの?」


「凍らせる方だよ。ユニークスキルの影響がある分、そっちの方が強くなるんだよ。」

「ユニークスキルの影響?」


「簡単に言うと力の上乗せみたいなものだよ。

 ユニークスキル以外にもエクストラスキルもあるんだよ。」

 そう言ってユウちゃんが両手に炎を作り出す。

 だけど今度は()()炎だ。


「こっちが何も使っていないただの火炎魔術の炎。

 これがエクストラスキルを使った火炎魔術の炎。」

 そう言った瞬間ボウッ!と片方の炎が強くなり蒼い炎になった。


 普通の赤い炎とエクストラスキル込みの蒼い炎。

 さらにそこから凍らせる炎を作らせるにはユニークスキルも使うことになる。


 赤い炎と蒼い炎だけでもこれだけ全然違うんだ。

 ユニークスキルまで使った凍らせる炎が、燃やす炎強くなるのは必然か。


 強くなるためにはまだまだ知らないといけないことがたくさんあるんだなと実感した。

毎日12時30分投稿予定です。


しばらくは毎日投稿(週7話)です。

気軽に読んでもらえたら嬉しいです。


仕事の都合により投稿できなかった場合、週末2話等調整致します。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ