表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界誕生のきっかけは子供を助けたことでした  作者: ひれい
初めての冒険
33/169

一つの終わり

 身体を治すまでにいろいろなことがあった。


 まずはユウちゃんの来訪だろう。

 お礼も言いたかったからちょうどよかった。

 だけど思っていたのとは違い、けっこう泣き付かれたりと大変だった。


 会って数日なのにこうやって泣いてくれる事を、不謹慎かもしれないが嬉しく思う自分がいる。

 泣いてる姿は年相応なんだなっと髪撫でながら泣き止むのを待った。


 泣き疲れて眠ってしまったユウちゃんを休ませているとギルドマスターのニコラさんがやってきた。


「ユウト、今回の件は本当に助かった!礼を言う!」

 筋骨隆々のニコラさんが思いっきり頭を下げる。

 それだけでもだいぶ迫力がある。


「頭をあげてください。俺は俺に出来ることをやっただけです。死にかけてお世話になっているんですから助かっています。」


「初討伐魔獣がいきなり危険度Bランク。

 それだけなら有望な新人が増えた、で喜べるだがギルマスになるとちょっとな…。」


「…何か問題がありましたか?」

「危険度B以上の魔獣討伐クエストは本来、ユウトたちのようなGランクの冒険者が受けことはできん。


 今回のように緊急性があったから、指名依頼ということで処理しているが、指名依頼となると他のギルマスにも通知されるんだよ。」


 ということは他のギルドマスターには今回の件が認知されてあるのか。


「それが悩みの種でな。信じない奴もいるのが事実だ。いくら討伐記録が残るとはいえ、危険度Bランクの魔獣だけの討伐記録など信じられない!と突っぱねられる。」


「何かズルをしたと思われているんですね。」

「そういうことだ。そして俺もどうやって納得させようか頭を悩ませていたとこだ。」


 ランクに見合った魔獣と戦わないと、あっという間に新人冒険者がいなくなるだろう。

 今回俺が倒せたのも加護という特殊な事情があったからね。


 ただそれも片方は無くなってしまっている。

 同じ魔獣を討伐しろ、といわれても無理だと思う。


「それはご迷惑をおかけして…。」

「なぁに、気にするな。助かったのは俺の方だ。

 有望な新人は歓迎こそすれど、邪険に扱うことなんかしねーよ。


 それで対策の方を考えていたんだが、なにやら面白い情報を聞いたぞ。」

 ニコラさんはニヤッと笑っている。


「……面白い情報ですか?」

「おう、お前さん武闘大会に出るらしいな。

 へーティからギルド推薦で出れるようにしてて!

 って連絡きてお茶を吹き出したぞ。」


「あー…強くなる足がかりとして武闘大会に、と話が進んでいってしまって…。」

 俺は事情を説明した。


「なるほどな。ユニークスキルを使ってか。

 カッカッカ、異世界人は本当に変わったユニークスキルに目覚めるな。


 何にしても俺としては力を示してくれるってんなら好都合でな。

 流石に予選免除枠はもう埋まっているから、予選出場枠しかやれんが大丈夫か?」


「どういった違いがあるんですか?」

「ネオンブライアの大会は各国にあるギルマスも観戦する。個人で参加するのも自由だが、推薦枠となると適正ランクの査定を全ギルマスで吟味する。


 無様な戦いをするようなやつはランクGまで落とすこともあるな。

 もちろん実力を示せばランクも上げれる。


 それも相まってギルドの低ランク秘蔵っ子達を推薦枠で参加させるのが暗黙のルールとなっている。

 あえてランクを上げずに修行をつけ、この大会で一気にあげる、なんていう輩もいるが冒険者は実力主義だ。問題ない。


 いわば予選出場枠は低ランクどもの登竜門みたいなもんだ。目に止まる実力を示せばランクも上がる。


 いろんな奴の査定で、正直なところ面倒な仕事だ。

 だが今は都合がいい。

 お前さんが実力を示してくれれば俺の問題は解決するってもんよ。」


「ははは…頑張ります…。」

「おいおい、マジで頑張ってくれよ?ランクGに危険度Bランクの魔獣討伐させたっていうのも大ごとなんだ。」


 俺の知らないところでいつの間にか話が大きくなっていってる。

 自分のためだ、と言いたい事を飲み込む。


「おっと、忘れるとこだった。」

 そう言ってニコラさんは袋を取り出すた。


「これはギルドからの討伐報酬だ。レナちゃんに渡そうとしたがお前さんに渡してくれって。」

「ありがとうございます。」

 俺は受け取って中を確認すると結構な金貨が入っていた。採取クエストとは額が全然違う。


「討伐記録があまりなかったのと、最近の各地の被害があの魔獣だったとわかったからな。

 それを鑑みたギルドマスター総意の結果の金額だ。


 金で感謝の気持ちを表現しているようですまんが改めて礼を言う。本当に助かった。」


 こうして俺の初めての冒険、初めての魔獣討伐は死にかけた、いや実際は一度死んだようなものだが、一つの終わりを迎えることができた。

毎日12時30分投稿予定です。


ストックは作らず行き当たりバッタリの作品ではありますが、しばらくは毎日投稿(週7話)は基本的に守れるようにしていますので、気軽に読んでもらえたら嬉しいです。


仕事の都合により投稿できなかった場合、週末2話等調整致します。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ