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ひなげしの花咲く丘で  作者: yuuHi
第三部 ~五月祭は、春の歌と花冠をきみに~
199/513

27






 ボドワンは地面に平伏したままであり、ジェレミーは絶望的な気分でこの光景を呆然と眺めていた。

 流れる涙も、気がつけば枯れていた。


 心を殺さなければ、このような状況に耐えられるはずがない。


 家族のように思う相棒が痛めつけられているのに、自分はただ黙って見てなければならないのだ。そうしなければ、自分も同じ目に遭う。

 アベルに対する同情以上に、自分が同じ目に遭わされることの恐怖のほうが勝っていた。


 ――死にたくない……!


 ジェレミーは、目の前で起こっている惨状と同じくらい、自分のうちにある冷酷な心が、怖ろしくてしかたなかった。


 どれだけの時間が流れただろう。

 気がつけば、アベルは木の上から落下した雛鳥のように力なく床に転がっていた。


 わずかに息を切らしながら、だれにともなくジェルヴェーズは言い放つ。


「このごみを捨てておけ。生かしたら承知しないぞ」


 どれだけ少年をいたぶっても、ジェルヴェーズのうちにくすぶる喉の渇きにも似た、やり場のない感情が収まることはなかった。


「行くぞ、フィデール」


 苛立った声でジェルヴェーズは歩き出す。


 寸秒も遅れずフィデールはジェルヴェーズのあとに従った。「今回の一件で、おまえにも類が及ばないなどと考えぬように」と、短くボドワンに釘を刺しながら。



 二人が去ったあと、ボドワンは魂が抜けたように座りこんでいたが、ジェレミーは我に返りアベルのもとへ飛んでいった。


「イシャス! イシャス、しっかりして! イシャス!」


 痛みに耐えたせいだろう、アベルの唇は切れ、血が流れている。

 短い呼吸を繰り返している。


 それでもアベルの瞳はわずかに開き、ジェレミーの呼びかけに対し、


「よかった……」


 と答えた。


 アベルのつぶやいた言葉の意味が、ジェレミーにはまったく理解できない。


「なにがよかったんだよ。なんで、こんなことになったんだよ」

「……よかった――」


 もう一度つぶやき、アベルは瞳を閉じる。


 カミーユを助けることができて、よかった。

 あの子が傷つけられずにすんで、本当によかった……。


 アベルは心からそう思った。


 このときアベルには、リオネルを狙う卑劣な陰謀のことは、すぐには思い出せず、代わりに、カミーユの姿を目にすることができたささやかな喜びと、彼を救うことができたという安堵感だけが、途切れそうな意識をようやく繋ぎとめていた。


 遠くで声が聞こえる。

 ボドワン親方の声だ。


「ジェレミー、こいつを抱えて帰るぞ。今日からイシャスは『墓場』行きだ」


 悲痛なジェレミーの叫び声。

 懇願する声は、やがて泣き声に変わった。




 雨が、降りはじめた音が聞こえる。


 耳を澄まさなければ聞えぬほどのかすかな雨音は、シャルム宮殿を――サン・オーヴァンの街を、傷ついたアベルを、柔らかく包みこんだ。






+++






「雨が降りはじめたね」


 木の葉に触れる雨の音を聞き、駆けていた馬の速度をゆるめながらディルクが空を見上げる。

 深い森のなかなので、すぐには衣服が濡れたりはしないだろうが、狩りは中止になるはずだ。


「……リオネル?」


 話しかけても振り向かぬ友の名を、ディルクは怪訝そうに呼んだ。


「ああ、すまない」


 ディルクのすぐ横を駆けていたリオネルは馬の手綱を引き、背後を振り向く。

 それと同時に、ベルトランも馬を止めた。


「『蒼の森』ならいざしらず、王宮の狩りでぼんやりしてると、おまえが獲物にされるよ」


 蒼の森とは、ベルリオーズ邸の南に位置しており、代々のベルリオーズ領主により狩場として使われてきた森だ。


「それは困るね」


 親友のきつい冗談に笑いながらも、リオネルの表情は浮かなかった。


「どうかしたのか?」

「いや、べつに……」

「べつに、というわりには、顔色がさえないけど?」


 リオネルが答えるより先に、


「おまえも『旅の疲れ』か?」


 と、ディルクは重ねて尋ねてくる。どぎつい冗談である。


「縁起の悪いことを言うな」


 渋い表情になったのはベルトランだ。

 一方、主人の乗っている馬ごと蹴りあげたい気分になったのは、ディルクの従者マチアスである。


 王宮の背後に広がる森において、高貴な者による狩りが催されていた。

 体調が万全ではないレオンは欠席、「気分が乗らない」という理由でジェルヴェーズは途中で抜け、さらに雨まで降ってきたのでもう長くは続かないだろう。


「本当になんでもないんだ」


 そう言ってリオネルは周囲に笑ってみせたが、彼の胸には判然としない不安感が残った。


 この天気のせいだろうか。

 それとも、少し疲れているのだろうか。

 これほど心もとない気持ちになど、普段は滅多にならないのに。


 もしリオネルが不安を感じることがあるとすれば、唯一、アベルに関することだけである。けれど、アベルはベルリオーズ邸で「本の整理」をしているはずだ。

 なにを不安に思うことがあるだろう。


 リオネルは、自らを戒めた。

 いくら惚れているからといって、このような場所でアベルのことばかりに気をとられているなど、緊張感がないとしか言いようがない。


 リオネルは馬上で矢をつがえた。

 かすかな気配に向けて刃を放つと、獲物が倒れて周囲の草が音を立てる。


「お見事」


 ディルクが称賛する声に、リオネルは黙ってうつむいた。









 ――いつからだ!


 叫ぶ声が聞こえる。


 ――私に恥をかかせるつもりか! 汚れた女だ!


 ああ、父上。

 違うのです。

 姉さんは、なにも悪いことをしていないんだ。


 カミーユはそう訴えようとしたが、声にならず、ただ苦悩のために顔が歪んだだけだった。

 父伯爵が姉に罵倒を浴びせ、外へ連れて行こうとしている。


 姉さん、姉さん……!


 お願いだ。

 だれか。

 だれか姉さんを助けて。


 シャンティが腕をつかまれ、扉の方へ引きずられていく。


 ――カミーユ! カミーユッ!


 あのときシャンティは、救いを求めていた。

 こんな非力な自分に対して。


 ――姉さん……!


 届かない。

 声が、届かない。

 伸ばした手が、届かない。


 だれか助けて。

 だれか、姉さんを――。


「姉……さん……っ」


 カミーユが絞り出すように声を発したとき、


「カミーユ様」


 聞き慣れた声が、妙にはっきりと鼓膜を打った。


 はっとして双眸を開く。

 飛び込んできたのは、心配そうなトゥーサンの顔と、いつまでたってもよそよそしく感じられる宮殿内にある自室の風景だった。


「トゥーサン……」


 頭痛にも似た痛みに顔をしかめながら、カミーユは半身を起こす。寝台に寝かされていたようだ。


 辺りはすでに暗く、室内では燭台と暖炉に火が灯っていた。

 雨で気温が下がっているせいだろう、窓硝子が曇っている。


 なぜだろうと、カミーユは目をつむった。


 なぜ、シャンティと別れた日の夢を見たのか。

 ひどく辛い記憶である。あの日のことを思い出せば、いつも胸をかきむしられるような心地になる。


 煙突掃除の少年の姿が、突如、思い浮かんだ。

 ――そうだ、あの少年は、自分のせいでひどい目に遭わされたのだ。


「ご気分はいかがですか。カミーユ様」


 気遣うように、トゥーサンは問いかける。

 すべてを知っているだろうに、責めることも、説教することもなく、ただ優しく見守ってくれるトゥーサンの存在を、カミーユはありがたいと感じた。


「おれはどれくらい気を失っていたんだ?」

「半日ほどです」

「ここに連れてきてくれたのは……」

「ノエル様です」

「…………」


 カミーユはうつむき、表情をこわばらせた。


 これまで気を失っていたのは、フィデールに鳩尾を突かれたからである。


 あのあとなにが起こったのか、カミーユは知らない。けれど、自分が助かったことはたしかだ。

 本来なら自分はクラリスを連れだそうとした罰を受けるべきなのに、暖炉のある快適な自室の寝台で、従者に付き添われゆっくりと身を休めている。


 すべては、突然現れた煙突掃除の少年が、カミーユの罪をかぶったためである。

 あの少年に救われたのだ。

 彼は無事なのだろうか。


 そのことを考えると、カミーユは底知れぬ不安と罪悪感に駆り立てられる。


「意識を失っているあいだ、貴方は苦しそうにしておられましたが、今はどこか痛んだりはしませんか?」

「大丈夫」


 短く答えてから、カミーユは顔を上げてトゥーサンをまっすぐに見つめた。


「お願いがあるんだ、トゥーサン」

「は?」

「城の煙突掃除を請け負っている職人の家を、探してくれないか」


 トゥーサンは黙っている。


「そこで、ひとりの少年の安否を確かめてほしい」


 雨が窓硝子を打つ音が、低く、不規則に響いている。


「おれを助けてくれたんだ。彼がいなければ、おれは間違いなくその場で死んでいた。だから、あの子の無事をどうしてもたしかめたいんだ」


 本当なら自分で探しにいきたいが、今回のような騒動を引き起こしてすぐに部屋から出てさまよい歩くわけにはいかない。トゥーサンだけが頼りだった。


 黙って聞いていたトゥーサンが、ふっと息を吐く。


「ひとつお約束くださいませ」

「なに?」

「なにがあっても、どのような結果であっても、ご自身を責めないと」

「……わかった」


 実のところ、自信はない。

 もし煙突掃除の少年が今回のことで命を落としていたら、カミーユは生涯、己を責めつづけるだろう。


 だが、そう答えなければトゥーサンが引き受けてくれないことを知っていたので、カミーユはうなずいたのだ。


「トゥーサンも、約束をしてくれないか」


 首を傾げた従者に、カミーユは一切のごまかしを許さぬ調子で告げた。


「知ったことを、ありのままおれに伝えると、約束してほしい」

「…………」


 子供だと思っていた相手は、いつのまにか自分の気づかぬところで大人になっていたのだと、トゥーサンは思った。

 本当は、知りえた情報次第では、カミーユを傷つけぬ結末を作り上げるつもりだった。けれど、浅はかな考えはとっくに見通されていたようだ。


 本当は、引き受けたくなかった。

 なぜなら、カミーユより長く生きているトゥーサンには、結末がほぼ読めていたからだ。


 ――助かるわけがない。

 あの冷酷な王子の怒りに触れて、無事ですむわけがない。


 けれど、このようにわかっていながら願いを聞き入れたのは、煙突掃除の少年の安否を確かめなければカミーユはけっして納得しないだろうし、もし自分が行かなければカミーユ自身が行くなどと言いだしかねないからだ。


 そしてもうひとつ……、主人を救ってくれた少年に対する恩義がトゥーサン自身にもあったからだ。


「かしこまりました。お約束します」

「ありがとう、トゥーサン」


 返ってきたのは、素直な感謝の言葉だった。

 立ち上がり、扉口に向かう途中、トゥーサンは主人を振り返る。


「カミーユ様、これだけは言わせてくださいませ」

「え?」


 ついに説教をされるのかと、カミーユは身構えた。デュノア家を継ぐ者としての自覚が足りないとか、もう少しで命を失うところだったのだとか、フィデールやノエル、それに伯爵夫妻に心配をかけないように、とか。


 けれど、トゥーサンが口にしたのは、思いもかけぬ言葉だった。


「どのような結果であろうと、貴方は間違ったことをしていない――ということです」


 なにも答えられずにいるカミーユに、トゥーサンは一礼し、扉の向こうへと消えていく。

 扉が閉まってから、カミーユの瞳に澄んだ涙が浮かび、頬を伝った。


 様々な思いが胸に溢れ、止められなくなる。


 トゥーサンの口にした言葉の意味を、カミーユは漠然と理解していた。

 そしてそれは、正しかったのだ。



 その夜遅く、雨にずぶ濡れになって戻ってきたトゥーサンが持ち帰ったのは、煙突掃除の少年が死んだという知らせだった。


 カミーユはその夜、布団にくるまり、声をあげて泣いた。

 泣きながら、なぜか、優しい姉の姿が思い出されてしかたがなかった。






+++






 雨が降っている。

 どんなに手を伸ばしても届かない空から、水の粒は落ちてくる。


 そしてその雨粒は、屋根を打って流れ落ち、天井に空いた窓の隙間から、ぽつりぽつりとジェレミーのすぐ横に滴り落ちた。

 そこは、いつもアベルが寝ていた場所だ。


 もしあの子が隣で寝ていたら、自分の布団に入っていいよと言ってあげられるのに、とジェレミーは思った。


 今、アベルは、ここにいない。


 アベルのいる場所を思い浮かべると、ジェレミーの胸はきゅうっと締め付けられるように苦しくなった。


 裏庭の奥、屋根もない土のうえでアベルはひとり、雨に打たれている。

 ジェルヴェーズ王子に痛めつけられた身体では、起き上がることもできないはずだ。


 どんな気持ちでいるだろうと、ジェレミーは想像した。苦しいだろう、痛いだろう、辛いだろう、心細いだろう、哀しいだろう……。

 助けにこない自分を恨んでいるだろうか。


 布団のなかで、ジェレミーは小さく丸まり、震えた。


 数刻前の記憶がよみがえる。


『お願いです、親方。イシャスを助けてあげて』


 家に戻り、アベルを裏庭へ運ぼうとするボドワンに、ジェレミーはすがりついて懇願した。


『ちゃんと看病すれば、これからだってきっと働けます。もしイシャスがいなかったら、宮殿の煙突掃除はどうするんですか?』


 ボドワンに抱えられたアベルは、力なく、ぐったりとしていた。


『おれが看病します。すぐに働けるようにします』

『話にならん』


 必死の説得も、ボドワンには聞き入れられなかった。


『こいつがなにをしたのかわかっているのか? 王子殿下の寵愛を受ける貴婦人の服を汚したんだぞ。ああ、これでおれもこの先どうなるかわからん。全部こいつのせいだ』

『イシャスが元気になったら、皆で謝りにいきましょう。きっと王子様は許してくれるはずです』

『馬鹿野郎!』


 ボドワンは、しつこく言い募るジェレミーを蹴り飛ばした。


『謝罪などが通用するわけがないだろう。冗談も大概にしておけ!』


 床に転がった拍子に、食事机の角にジェレミーはしたたか頭をぶつけた。

 痛かったが、アベルが受けた痛みに比べれば、風が吹いたくらいのものだと思った。


『親方、おれ、明日からもたくさん働きます。だから、イシャスを――』


 最後までジェレミーが言い終えることができなかったのは、どこからか鍋の蓋が飛んできたからだ。

 いつもならよけることができたはずだが、このときは気づくことができず、側面に受けて頭がじんじんと痛んだ。


 顔を上げると、鬼のような形相のナタリーがこちらを睨んでいる。


『おだまり、ジェレミー。あんたが明日からこれまで以上に働くのは当然よ。なにせ宮殿の仕事を無償でやり遂げるくらいのことをしなければ、イシャスの粗相は償いきれないよ。処罰でもされたら、大変なことだよ。あんたはさっさと寝て、明日に備えな!』


 ナタリーの台詞が終わらぬうちに、ボドワンは「墓場」に向かって歩き出していた。


『親方!』


 ジェレミーが叫ぶと、これまで目にしたこともないほどの冷酷な瞳で、ボドワンが振り返った。


『おまえも「墓場」に行きたいか』

『――――』


 ジェレミーは息を呑んだ。


『今日のことはだれにも話すな。そしてイシャスを助けようなどと二度と思うな。――死にたくなければな』


 なにも言えぬままジェレミーは固まっていた。

 立ち尽くし、そして、次第に瞳の焦点が合わなくなってきたような感覚にとらわれる。


 ――心を殺して生きるんだ。

 どこかから声が聞こえた気がした。


 ――心を殺せば、哀しむことはなにもない。

 ――生きたいんだろう?

 と。


 生きたいのか。

 ジェレミーは、それさえもわからなくなっていた。


 生きぬくことだけを考えて、これまで過酷な仕事に耐えてきた。

 いつか故郷に戻れる日を、家族に会える日を夢見てきた。


 ――死にたくない。

 死にたくないんだ。


 ジェレミーは、ふと気がつくと、両目を固く閉じ、屋根裏への梯子をがむしゃらに上っていた。

 悪魔から逃れるように頭まで布団に入り、震える。

 裏庭に人を投げ捨てる音が聞こえた。

 アベルが「墓場」に放られたのだ。

 残酷な音だった。


 ……それから眠ろうと思っても、眠れない。


 雨漏りの音が、部屋中に響いて聞こえる。

 なにかに責めたらてられているような気がして、耳を塞ぐようにして布団にくるまっているのに、否が応でも様々な物音が聞こえてくる。


 しばらくたってからのことだった。

 扉を叩く音が聞こえた。


 ……このような時分にだれだろう。

 城の役人が、アベルやボドワンを拘束しにきたのだろうか。


 震えながらも、ジェレミーは階下の音に耳を澄ませる。いやな汗が流れ続けていたが、来訪者のことが気になってしかたがない。


 客のほうの声は聞こえなかったが、ボドワンの大声だけは聞こえた。


「……ノア家の従者様? ……わざわざ……、しかしあの子は死にました……はい……、……犯した罪を償って死んだのです、当然の報いでしょう……いいえ、ここには……さあ、詳しいことは……」


 ボドワンは恐縮した様子で話している。相手がだれなのか、見当もつかない。

 けれど、客が早く去ってくれることをジェレミーは願った。


 なにもかもが怖かった。

 ひたひたと忍び寄る「死」への恐怖。


 なにも見たくない。なにも聞きたくない。

 外界と切り離された安全な場所へ行きたい。


 階下であれこれ説明していたボドワンの声が、ようやく途切れる。

 そして、扉の閉まる音がした。客が帰ったのだ。


 密かに肩をなでおろし、そして目を閉じれば今度は恐怖ではなく、雨に打たれる友の姿が思い浮かび、哀しい気持ちになる。


 このまま放置すれば、アベルは死ぬ。

 今行けば、助けることができるかもしれない。

 窓の外に向けて助けを呼べば、だれか来てくれるかもしれない。

 ……なにかできることがあるかもしれない。


 そう思っても、身体は動かなかった。


 こうやって幾度、仲間を見殺しにしてきただろう。

 何人の少年の死を見送ってきただろう。


 布団のなかで、ジェレミーはひたすら朝が訪れることを祈っていた。









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