憧れの味を
「ねぇパパ」
「なんだい?」
「親子丼ってどうやって作るの?」
「ん? なんだ、知らないのか?」
「うん」
「そうか。実はな、パパもよく知らないんだ」
「え、そうなの?」
「うん」
「じゃあ、ママなら知ってるかな?」
「知ってるかもね」
「でもママ、普段から料理しないもんなぁ……」
親子丼の作り方を知らなかったニワトリの親子は、その料理の材料になるという鶏肉がどういうものなのかを確かめるため屠殺場へ向かったのだった――。
200文字小説です。
読んでくださり、ありがとうございましたm(__)m