げんそなかのじょ! 2
久しぶりの元素彼女!
げんそなかのじょ!
第2話「学校生活」
【廊下にて1】
「次の授業は移動教室か……だるいな」
俺、黒鉄徹哉は次の時間の授業の関係で、移動教室の真っ最中。
「……アレ?」
途中、廊下でとある金髪の生徒とすれ違う。
「……クロガネカ?」
「…………」
シカトを試みた。
「ナアクロガネ、オレコッチニハハツトウジョウジャン」
「…………」
金髪は何故かついてきた。
「ドクシャノミナサンニオレノコトセツメイシナクテイイノカ?」
「うん、別にいいと思う」
「ッ!?」
金髪フリーズ。
俺はフリーズする金髪をよそに、その場を立ち去った。
ん?アイツは誰かって?
知らぬが仏ってヤツですよ。
【廊下にて2】
「……何やってんだお前?」
「……っ!?」
移動教室の途中、何故か廊下の真ん中で立ち止まっているアキコを発見。
「何してんの?」
「あ、いや、別に……」
「あ?」
何故か挙動不審なアキコさん。
視線定まってねぇ。
何故だ?
「べ、別に廊下にコーヒー牛乳こぼしたとかしてないし!」
「……は?」
何?
「こ、コーヒー牛乳に3秒ルールとか考えてないし!」
「…………」
……ああ。
「ちょ、な、何見てんのよ! ……あ、こ、これはその……ど、泥水! ほら昨日雨降ってたじゃない! きっと雨漏りしたのよココ!」
※ココ―――2階
校舎は4階建て。
「2階なのに……」
「なによその目! これは泥水よ! コーヒー牛乳じゃないわ!」
「……匂いが」
「あっ……だ、だからこれは……そのっ……あ、アレよ! コーヒー牛乳工場から溢れ出たコーヒー牛乳が雨風によっ」
「とにかく拭けよソレ」
【科学室】
「何か科学室、甘い匂いしなくね?」
「本当だ、なんか甘い匂いする!」
「何これ? コーラか?」
生徒達が何やら言っていますが、俺には何にも関係ありません。
昨日の部活なんて、全く関係ありません。
メントスライザー?
関係ありません。
【休み時間】
「Oよ、ニトログリセリンで遊ばないか!?」
「嫌です」
「ちぇ……」
「何だお前、俺が遊ぶとでも言うと思ったのか?」
【他クラスでは】
「ねぇ琴浦さん、カキピー食べる?」
「いや……遠慮しておく……」
「じゃあスルメイカ食べる?」
「……い、いいや」
「ならビーフジャーキーは? 少し辛いけど」
「……施仗さん、お菓子好きなのは分かるけど、チョイスが……」
【化学の授業中】
「えーじゃあ黒鉄、二酸化炭素と一酸化炭素、どっちがより危ないと思うか?」
「えーっ……一酸化炭素ですか?」
「……ほぅ、まぁ吸ってみりゃ分かるさ」
「吸えと?」
「……へへっ」
「この学校の化学はどうかしてるよぉっ!」
【お昼休み】
「Oよ、お昼に卵白でも食べないか!?」
「嫌です」
「ちぇ……」
「さっきから何だお前、常識を考えろ」
【お昼休み雑談】
「うおっ……琴浦さん料理出来るの!?」
「いや……これ、ほとんど簡易食材……なんだけど……」
今日のお昼は久しぶりに部活メンバーと食事!
ってか琴浦さんのお弁当、凄い色とりどり!
栄養バランス良い!
「そしてアキコは……あ、あんパンとクリームパン、ジャムパン……」
「アキコ言うな……今日は購買のパンにしたわ! 砂糖欲しかったし!!」
「なら科学室にある砂糖舐めてろよ……」
ドカッ
「痛っ!」
「うっさいなぁ! アタシが何食べたっていいじゃん!」
全く……暴力娘め。
地味に強いから俺が勝てないじゃないか。
そして杵島先輩のお弁当は……ハッ!?
「は、白米に玄米、赤飯、五目ご飯……って」
修〇かよぉっ!!
『もっと熱くなれよぉおおおおおおッ!!』
「Oよ、時にはこだわりを持つ事も人間必要なのだ!」
「米にかっ!?」
全くもって杵島はがねは分からない。
思考が。
「そう言うOはどうなのだ?」
「べ、別に普通の弁当だけど……」
黒鉄徹哉弁当箱、オープン!!
ご飯、唐揚げ、唐揚げ、唐揚げ、唐揚げ、唐揚げ唐揚げ唐揚げ唐揚げ唐揚げ唐揚げ唐揚げ唐揚げ唐揚げ唐揚げ唐揚げ……
「お袋めっ……」
半分は嬉しさの感情だった自分は一体……
【忘れ物】
「……オレハ? ……ッテカワスレ“モノ”!? “モノ”ナノオレッ!?」