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元素な彼女と記号な俺  作者: 五円玉
化学部日常篇
3/45

元素2 拉致はよくないと思いました

「あの……えっと、琴浦ことうらさん……で、いいのかな?」


「は、はい……」




琴浦 咲奈さな


何とも大人しそうな女子生徒。

黒髪のロング、清楚な感じ。

俺と同じ1年生だが、クラスは違う。

……で、発育は良い感じ……げふんげふん。




……そう、ついさっき杵島先輩に捕まっていた女子だ。




「私、廊下に貼ってあるプリント見てて……そしたら、突然科学室の扉が開いて……後ろから……」


うわ……超小声。




ってか、


「杵島先輩、それ拉致ですよ!!」


俺は後ろでゴソゴソと何かしている、拉致先輩にツッコミ。


「Oよ、お前にも言っただろ? 新入部員は恥ずかしがって、中々中に入れないものだと」


「確か俺もそのパターンで引きづり込まれた気が……」


プロローグ参照。


「ってか先輩、今の琴浦さんの話聞いてました? 琴浦さんはプリント見てたんです。入部じゃないんです!」


琴浦さんは俯き気味。

杵島先輩は何故か蜜柑の皮を取り出してる。

ゴミあさりかッ?


……ってか、誰も話聞いてないなコノヤロー。


「……時にCよ」


杵島先輩、突然変な事を言い出す。


「…………」

「…………」


……俺、Oだから違うよな?

Cは……炭素?


「……C、聞いているのか?」


……ああ。

多分、琴浦さんの事だ。

さっきもCとか言ってたしね。


「杵島先輩、ここに炭素って人はいませんよ? 俺と琴浦さんだけです」


ちょっと反抗してみた。


「……琴浦、今日から君はCだ」


決め付けてきたッ!?


「し、Cですか……?」


琴浦さん、相変わらず小さな声だな。


「ああ。今日からC、この化学部にとっての炭素的存在、Cだ!」


ビシッと決める杵島先輩。

炭素的存在……。


「あ、あの……私、か、化学部には……」


琴浦さん、かなりオドオド。


やっぱりそうだよな。


「杵島先輩」


俺はビシッと意見。


「なんだO? お腹でも減ったか?」


……真顔で言うか。

ってか、なぜその話題!?


「違いますよ、琴浦さんの事です!」


「……え?」


少しだけ驚きの表情を見せる琴浦さん。


「彼女は化学部に入るって、自分で言ったんですか?」


杵島先輩、何故かパンパンの風船を準備。

話、聞いてんのか?


「もし、先輩が勘違いで強引に入部を勧誘してんなら、それはよくないと思いますよ?」


俺と違って、琴浦さんにはツッコミスキルはないみたいだし。


「あ、あの……」


モジモジ琴浦さん。

……なんか可愛い。


「……私、理科は苦手で……確かにまだ、部活には入っていませんが……」


……やっぱり、自分を炭素呼ばわりしてくる先輩は嫌だよな。

俺も嫌だもん。

……酸素呼ばわり。


「…………」


その時、杵島先輩が何故かちょっとだけ笑った。


「き、杵島先輩?」


もしかして壊れた?

入部を断られて、壊れたのか?


……まぁ、元々壊れている人だけれど。


しかし……


「……分かった」


杵島先輩、笑顔で琴浦さんに接近。

コワッ!!


「Cよ、今からお前に化学の楽しさを見せてやる!」


……え?

何言ってんだ?


琴浦さんはキョトンとしてるし。


「……もし、化学って面白いなと感じたら、是非入部してほしい」


「……なるほど」


つまり、体験入部。


「逆につまらなかったら、帰ってもらって結構」


これならフェアだ。

拉致よりずっとマシ。


「は、はい……」


相変わらず琴浦さんはキョトン状態。


ってか杵島先輩、どうやって琴浦さんに化学の楽しさを……?


あ、まさか液体窒素とか?

ちなみに、まだワカメの件、なあなあなまま。


「では、これより私と助手Oによる、第一回科学ショーを開催する!」


俺、助手か……




その時、先輩はさっきの蜜柑の皮をクイッと摘まみ、風船に向け果汁を発射!!


あれ、目に入ると痛いんだよね。


で、


パァンッ!!


「うおっ!!」

「っ!!」


突然風船が割れた!


俺と琴浦さん、超ビックリ!!


「では、ショーの始まりだ!!」


杵島先輩はノリノリでした。

元素彼女連載開始記念!


キャラクタープロフィール紹介!!


No.1

黒鉄 徹哉


私立石鉄高等学校1年1組在籍。

男性・15歳・A型

誕生日:8月18日

身長:173㎝

体重:58㎏

好きな物:音楽鑑賞、意味のない散歩

嫌いな物:動物全般


本作品の主人公。

基本ツッコミ役。

学力はまあまあ、体力はもやしっ子。

カレーはライスとルーを分けて食べる人。

ちなみに辛党。

まぁ、カレー以外は普通な人間です。

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