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元素な彼女と記号な俺  作者: 五円玉
杵島家強襲篇
27/45

元素番外編 始まりはコンビニのおでんから

こんにちは。

作者の五円玉です!




今回は以前自分のブログで書いた、元素彼女の番外編をお送りします!


まぁ、時間軸的には第0話って所ですかね。


黒鉄くんがまだ中学生だった頃のお話です!


「うい〜……寒い」


真冬のとある夜。

俺、黒鉄徹哉は分厚いコートを羽織り、近所のコンビニに来ていた。


理由?

いや、何となくコンビニのおでんが食べたくてね……。


「ぜってぇ卵と大根は買う。ぜってぇだ!!」


おでんのロマン。

それは卵と大根にあり!!


あの煮汁が染み込んだ、ホクホクの大根はまさしく神!

体も心もほっかほっかになる。


ほっかほっかに。


ほっかほっか……


ほっか……ほっか……


……弁当屋かッ!!




そう、日頃の俺なら絶対に言わない、寒すぎるノリツッコミが口走ってしまうほど、大根は強いんだぜシスター!!


……大根1つでこんなになる自分が嫌だ。







とにかく、コンビニ到着!!


「いらっしゃーせー」


入店直後、ぐだぐだな営業ワードをぐだぐだに発する金髪バイト君。


超だらけ中の金髪バイト君を尻目に、俺はおでんコーナーの前へ。


「さーて、あったかおでんを……ん?」


おでんコーナーの前。


俺が長時間陣取るハズだったその場所に、先客が1人いた。


多分……女性。

後ろからだと判別がしにくい……。


けど、彼女が着ているのは、俺がこの春受験予定の高校の制服。

上はブレザー、下はスカート。


多分、女性。

まぁ、この世の中、マニアックな方達もいますからね。


あ、ちなみに俺、今15歳。

中学3年生。

受験生。

落ちる禁句。


あ、自分で言っちまったがな。




とにかく、まずはおでんをッ!!


女性はしばらく退きそうにない。


「……卵、大根……」


……仕方ない、女性が退くまで店内ブラブラコースしますか。














あれから25分。


ど、どかねぇなアイツ。


こっちはマガ〇ン立ち読みして退くのを待ってる状態。


しかし、彼女は退かない。

微動だにしない。

金髪バイト君は……あれ? シカト?


……シカトしてないでさっさと退かせよ。




もう25分もおでんの前に居座る女性。


……漫画、だいたい読んじゃったなぁ。


暇だな〜……


…………。


……うん。


行くか。















黒鉄徹哉、一点突破の巻!!


どっかの昔の漫画のサブタイみたいな感じで、俺は半ば強引に女性の横、つまりおでんコーナーの前へ。


もうさっさと買って帰りたい。


俺は女性には目もくれずに、購入するおでんを選択。

あー、だし汁のいい匂い……ウへ、ウへへ。


……自分の語尾のキモさに引いた。




……とりあえず、大根、卵、竹輪、肉団子でいいかな。


うん、ベストメンバー。


で、俺が店員におでんを注文しようとした、

その時!!




「あ、こんな所にいたかッ!!」




店の入口の方から、ハスキーな女性の声。


俺は自然と視線がそっちに。


そこには、隣のおでん女(今、俺が脳内で命名)と同じ制服を来た女性が1人。


……まぁ、結構な……美人さんやん。


ショートな黒髪、くりくりお目め。

……ナイス。


「……む?」


その時、おでん女もまた、視線を声の主である女性の方へ向けた。


「……あ、Na先輩じゃないですか!」


……おでん女が発した言葉。

以外と綺麗な声……じゃなくて。


Na先輩って言った?


「はがね、そんな所で油売ってないで、早く帰ろ!!」


え、Na先輩? が、おでん女に向かって手招き。


おでん女、素直にそちらへ直行。


「はがね、アンタまた変な実験とか考えてたでしょ?」


「いや……竹輪の穴に電池を入れて、銅線で結んだら発火するのかな……と」


などと言う、凡人の俺にはさっぱり分からない会話をしながら、2人は去っていった。


「…………?」


竹輪に電池?


……何それ?






まぁ、いいか。


邪魔だったおでん女もいなくなった訳だし。


俺はおでんのロマン購入を実行!!


いやっほい!!




















「……もしかしたら、あのおでん女って……」


それから数ヵ月後。


俺は高校生になった。


で、現在私立石鉄高等学校の科学室。


目の前には、楽しそうにレモンに電流を流す杵島先輩の姿。


……あぁ、多分、あれか。


今思い出した。

おでん女の事。


あぁ、そう言う事か。


「なぁOよ?」


「……はい?」


O……それが科学室での俺の呼び名。

意味は酸素って事。

意味不だよね。


「お前、レモンは好きか?」


「……食べませんよ」


杵島先輩は、こう言う人だ。







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