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元素な彼女と記号な俺  作者: 五円玉
化学部日常篇
10/45

元素9 さ、最終回じゃないよ、本当だよッ!?

「今日から君はLiだッ!!」


「えるあい?」


リチウム。




何だかんだあり、施仗明子は化学部に入部する事になった。


「しかし……まさかOが女子を連れ込んでくるとはな……」


「違う意味にも取れなくもない発言は止めて下さい」


杵島先輩はおかしな人でくくる事にした。


「あの……」


その時、早速Liの名前を頂戴したアキコが意見。


「アタシ……理科って言うか……勉強自体が苦手なんですけど……大丈夫ですか?」


いつもに比べて小さいアキコ。


うん、コヤツは中学時代、まさに補習の地獄を体験したヤツだからな。


「大丈夫だLi。苦手なら、今から克服していけばいい!」


あら先輩、今日は優しいのね。


「そうですか……わ、分かりました!」


妙に納得のアキコ。




これにて、化学部は廃部の危機を脱する事が出来たのだ!


俺、杵島先輩、琴浦さん、ジョンソン、アキ……明子。




これから、新しい部活の日々が待っている!




「Oよ」


「なんですか先輩?」


いつにも増して、爽やかな杵島先輩。


「これから……共に頑張っていこう。学校一の部活を作るために!」


その爽やかな笑みに、俺はゆっくり頷いた。


「……はい!」















って、


「何だこの最終回的なノリは?」


短期で終わる漫画みたいなノリ。


おいおい、まだ元素彼女は終わらないよ?


ちょっと待てよ、戻るのボタンクリックしてんじゃないよ!


まだ続くんだよ!!

















「と言うわけで、新章キターーー!!」


「……?」


現在、町のど真ん中。


車の行き交いが激しい、とある都市。


辺り一面人の波。


視界はアスファルトの灰色と、空の青。




そう、今日は日曜日!


俺は今、日本の首都である東の京の都に来ています!!

パフパフ!!


「ヒヤッホーイ! 来たよ日曜日、今日は休みだぁ!!」


「あ、あの……く、黒鉄君……」


俺はとにかく絶叫!

今日はあのクルパ先輩とは会わずにすむ!!


「おーし、今日は凄くふぃーばーしちゃうぜッ!!」


「ふぃ、フィーバー?」


おっと言い忘れていた。


今、俺の隣には琴浦さんがいます。




そう、あのモジモジ琴浦さん。


白いワンピースを着用し、羽付きの薄桃色の帽子。

そして気品あるポシェット。


どこかのお嬢様みたい。


ってか、


「普通に可愛い……」


俺がボソッと言った言葉は幸いなのか、琴浦さん本人には聞こえていなかったらしい。


「……そろそろですかね?」


琴浦さん、右手首に着けていた腕時計を確認。


時刻は現在午前10時。


あ、ちなみに俺も私服ですよ?

まぁ……男のファッションなんか興味無いと思うので割愛。


うん、フツーの格好ですから。


その時


「ごめんっ、おまたせ!!」


目の前の横断歩道の向こうから走って来たのは、どこぞのお菓子なアキコさん。


黒のTシャツにジーンズ、頭にはピンク色のキャップ。


何とまぁ……気品の無い……。


「待った?」


アキコさん、息を切らしながらこっちへ。


「大丈夫だよ。俺も琴浦さんも今来た所」


「そ、そう?」


……本当は20分近く待ちました。




さてさて、本日は日曜日。


東の京の都のとある町に、俺とアキコと琴浦さんが来ています。


ここで問題。


俺達は、何をするためにここへ来たのでしょうか?




ヒント!

琴浦さんとアキコは、実は同じクラス!

そして、2人共甘いもの大好き。


……分かったかな?


さてさて、正解は……




「ケーキバイキング、1時間1000円で食べ放題!!」


でした。


って、


「何で俺まで来てんだ?」


赤レンガ造りの店の手前、琴浦さんとアキコの目は輝いている。


……うん、ささやかな疑問。

何で俺まで来てんだ?


フツー、ケーキバイキングなるものは女子が集まってワイワイするものだろ?


なのに、対してケーキ好きじゃない俺が、なーんで来てんだ?




……しかし、その疑問は2秒で解決。


店の外にある看板には

「3人以上でご来店の方は、料金そのまま、バイキング時間をさらに30分延長可!」

の文字が。


……ああ。

そういうことか。


「ほらテツ、確か前にお菓子1000円分おごってくれるって言ったでしょ?」


「……ああ」


だから……3人目として呼ばれたのね。


くそぉう……田沼意次めぇ……賄賂なんて卑怯だぞッ!!


「よし、じゃあ琴浦さん、中へ入ろ!」


「う、うん!」


……同じクラスのせいか、この2人はなかなか仲が良い。


アキコさんにかかれば、あの琴浦さんのモジモジがどっかに行ってしまうほど。


いやぁー、友達って素晴らしいねぇ。


そして、可愛い女の子2人に対して男子が俺だけってのも、

美味しいシチュエーションだねぇ〜。

ニヤニヤ。




……本当クルパがいなくて良かった。

キャラクタープロフィール紹介!




No.5

施仗 明子


私立石鉄高等学校1年4組在籍。

女性・15歳・O型

誕生日:12月2日

身長:156㎝

体重:44㎏

好きな物:お菓子全般(むしろ砂糖)、剣道、お昼寝

嫌いな物:勉強、キノコ類全般、変なあだ名


黒鉄君の小学からの同級生。

勉強は大大大嫌いな超体育会系少女。

実家は有名な剣道の道場だったり。

そのせいか、本人もめっちゃ剣道うまい。

お菓子が大好きで、小遣いの8割はお菓子に使っている。

あだ名はアキコ(本人否認定)。

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