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昭和25年生まれ 木村悦子75歳  作者: 天田 れおぽん @初書籍発売中


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第27話 家庭菜園の準備

 わたしは、お花を育てるのが好きです。

 でも野菜となると分かりません。

 口にするものですからね。

 お花とは、また違ったテクニックが必要なことでしょう。


 その点、わたしには強い味方がいます。

 義兄夫婦です。


 健太郎さんの兄夫婦は、宅地に変えなかった田畑を相続しました。

 義兄は既に定年を迎え、本格的に農業をしています。

 仕事をしていたときにも、義両親からいろいろと仕込まれていたようです。

 義姉も畑仕事が好きなようで、昔から農作業のお手伝いをしていました。

 だから、農業のことは詳しいのです。


「わたしはお花くらいしか育てたことがないので、いきなり本格的な農作業は無理だと思います」

「そうね。悦子さんは、体が弱いから」


 義姉はそう言って笑っています。


 いえいえ、あなたに比べたら、世の大体の女性は体が弱いことになると思いますよ?


 わたしはそう言いたいところをグッとこらえます。

 こらえる必要もないほど明白なことですけど、話が長くなるのでこらえます。


「シソやネギ程度なら、すぐに育てられると思うわよ。匂いが気にならなければ、だけど」


 シソはともかく、ネギは気になりますからね。

 簡単に育てられるわよ、と昔から言われていた野菜です。

 でももらえるから、自分で育てたりとか、あまりしませんでした。


「悦子さんはお花が好きだから、スイスチャードもいいかもね。見た目が綺麗だから、お花と一緒に植えても綺麗よ」


 義姉おすすめの野菜のようです。

 お花と一緒で構わないというのは、魅力的です。


「いいかもしれませんね。スイスチャードって、レタスみたいに生で食べられる野菜でしたっけ?」


 わたしの質問に、義姉はうふふと笑って説明してくれました。


「葉が小さいうちなら。ベビーリーフとしてサラダに使えるわ。でもホウレンソウと同系列の野菜で「シュウ酸」が多いからサッと茹でてあく抜きしてね。胡麻和えにしてもいいし、炒めても美味しいわ。変わったところでは、ロールキャベツのキャベツの代わりに使っても美味しいのよ」


 それはもはやロールキャベツではなく、ロールスイスチャードですよね。

 でも簡単に育てられて、見た目が綺麗というのは気になります。

 庭に植えるなら匂いのことも気になりますからね。


「ならわたしは、スイスチャードと、シソとバジルあたりから始めようかしら」

「うふふ。それなら苗を用意してあげるわね」

「ありがとうございます」


 畑仕事の先輩がいると安心です。


 苗がもらえる4月から、わたしは野菜も育てることになったのですが。


 義兄が気になることを言いました。


「これで健太郎も、奥さんと同じ趣味を楽しめそうだな」

 

 あら、健太郎さんと一緒に?


「健太郎もああ見えて、畑仕事が得意だぞ? 夫婦仲良く畑仕事というのもラブラブでいいじゃないか」


 義兄がニマニマしています。

 この年になって、揶揄われるとは思ってもいませんでした。

 頬が熱いです。

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