第18話 孫の成長と我が子の成長
子どものときには考える暇もありませんでしたが、孫ととなると心の余裕が違います。
体力がなくなった分、経験がありますしね。
順子が忙しいので、わたしは思っていたよりも孫の玲子にかかわることになりましたが、それでも我が子のときとは気持ちが違います。
七五三のお祝いで3歳になった玲子へ和服を着せて神社へいきました。
着せるもので順子と少しもめましたが、三つ身が着せられるタイミングはそうないですからね。
和服は反物を上手に使って仕立てるものですから、並幅の反物を半分にして使って仕立てる三つ身はもったいないと順子は言っていました。
でも考えもみてください。
四つ身で仕立てて、7歳の時も着ると言われても、ちょっと信用ならないですよね。
お着物は保管が大変ですし、3歳児と7歳児では、好みも違います。
親の言う通りにならないのが子どもです。
「成人式の着物ならともかく、七五三の着物はレンタルにしたほうがいいわ」
「でも7歳の時にも使うなら料金が……」
順子は迷っているようです。
「何を言ってるのよ。ただでさえ育児はわたしの手を借りなければいけないほど忙しいのよ? お着物のお手入れなんてできるわけないじゃない。虫食い痕を作って泣く羽目になるわよ」
順子が何かに気付いたような驚きの表情を浮かべています。
こちらのほうが驚きですよ。まったく。
「保管場所も必要だし、賃貸マンションなんだから色々ともったいないでしょ」
「いや、だって、お着物はこっちに置いて……」
「そんな手間のかかるもの、わたしは預かりませんよっ」
わたしに窘められて順子はシュンと萎れてしまいました。
子の親になっというのにこの子はもう。
孫の成長は早いと感じるのに、我が子となるとなかなか……。
たまにはお灸をすえておかないといけませんね。
11月の晴れた日の週末。
わたしたちは孫の七五三のために地元の神社へと足を運びました。
哲也さんのご両親も一緒です。
孫の玲子は赤地に毬と花が散る柄の着物に、赤い被布を着ています。
被布はお着物の上に羽織らせるベストのようなものです。
帯を締める必要がないので、体への負担を減らすことができます。
帯のほうが華やかですからね。
可愛い被布姿を見たいなら、3歳の時がねらい目です。
わたしは玲子の被布姿が見られて嬉しいです。
ふふふ。可愛い。




