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プロローグ
『あっ! 壊れかけてる!!』
白く、目が痛くなるほどの光が弾けた。
『また誰か禁術つかったな!?』
『ひゃっほーい! なんのためー?』
世界の外側。
人の形をしているけれど、人ではない二柱が、覗き込む。
『……愛だ! 愛!!』
『うわー、重っ!』
『唯一の為に、世界と生命を捧げてるねー』
光の奥で、何かが必死に縋っている。
崩れる理。
削れていく時間。
『崩壊はじまってるじゃーん』
『生き返っても、世界壊れてるじゃーん』
『どうするー?』
しばし、沈黙。
そして、軽い音。
『じゃあ、許可でー!』
『愛だからねー!』
光が弾み、準備が始まる。
『ポップコーン用意!』
『コーラも忘れずに!』
『急降下にご注意ください~』
禁術は止まらない。
止めない。
だって、それは――
ただひとつを、取り戻そうとしているだけだから。
二柱は、笑った。




